2016/07/28

スカイ・イズ・ザ・リミット


木曜日の民主党全国大会のヒラリーの演説。テレビの前に座って見ちゃいました。

民主党は今年は真っ二つに割れていて、一時はどうなることかと思われたものの、「TOGETHER」の旗でいっぱいの会場は、初日のクリントン(夫)(これは見なかった。息子は面白かったといってた)、2日目のオバマ演説の「トランプがなんといおうと、アメリカはちゃんとしてるんだ!」という前向きなトーンを受けて、まとまっているように見えました。ヒラリーの演説もオバマに負けずおとらず、感動的だった。

「アメリカはオレに任せろなんて言ってる人がいますけど(トランプ)、なんであれ一人だけで何か大したことができるなんて、そんなことはちゃんとしたアメリカ人だったらウソだって知ってますね。私たちはどんなことでも、力を合わせて、共に成し遂げるんです!」というような内容で、打倒トランプ、アメリカの精神ブラボー!で盛り上げた。

ヒラリーの演説で会場が沸いてたのは、「格差是正」「社会正義」。
サンダース支持層がここまで大きくならなかったら、メインストリームのヒラリーがここまではっきり社会正義方面に振れることは絶対になかったに違いない。

この日の指名演説で、ヒラリーは、
「90%の富をほんの一握りの人が握ってる。これをなんとかしなければ」
「フルタイムで一生懸命働いている人が貧困レベルということがない社会に」
「企業にはもっとお金を出してもらう。国内で仕事を増やさせる」
 さらには
「大統領になったら、サンダースと一緒に、大学を無料にする」
とまで言った。
そのとき、会場にいたサンダースが「Yeah, right(ホントかさ。よくゆうよ)」といった感じの憮然とした顔をしてるのが映っていたのが印象的でした。(そのように見えた)。

初の正式な女性大統領候補として指名されたことを誇りに思うと言って「(それまでガラスの天井と言われていた)障害がなくなれば、誰にとっても無限の可能性が開けるのです(the sky is the limit )」 という、輝かしい宣言で締めくくった党大会でした。

今回の大統領選挙は予備選の前からほんとうにもう何も見たくなくて、アメリカはもしかして大統領制をもう止めたほうが良いのではないかと思っていたのだけど。

ヒラリーはどうして嫌われるんだろうか。ヒラリー嫌いという人の話をきくと、どうも生理的に反発しているようなニュアンスを感じることが多い。恐いママの記憶が呼び覚まされたりするのだろうかw


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水玉の原点と竹橋のビルディング


竹橋にある国立近代美術館の、草間彌生さん1950年の作品。ライトでてかってる。

今まで見た草間彌生作品の中で、一番好きだ。
あの水玉の原点はここにあったのか!と、勝手に納得。

いや全然違うのかもですけど、これを見たら、なんだかほかの水玉作品も身近に感じるようになった。

近代美術館の常設展は、大人430円、学生130円!で、近代から現代までの素敵な作品がいっぱい見られるので、かなりコスパが良いです。

皇居もすぐ目の前で広々しているし、東京駅もブラブラお濠沿いに歩いて30分足らずだし、東京見物のマストゴー。となぜか売り込む。


 橋をわたってすぐとなり、竹橋駅の上にある毎日新聞社の入ってるパレスサイドビルディングビルも、昔から好きなビル。

すっきりしていながら、細部がかわいい。愛想のいいビル。とっても60年代。
1964年完成ですって。

昔はこの中に「輪転機」があって、新聞を刷っていたんですよ。


正面玄関のこの妖怪っぽいヒサシと階段も素敵だし、エレベーターホールがすごくカッコいいんですよー。

スタートレックに出てきそうでしょ。
ちゃんとした写真撮れなかったので、パレスサイドビルのサイトからお借りいたしました。


この階段も素敵。

地下は昭和な感じのレストラン街になっていて、それもまた味わい深い。
おいしい定食が食べられそうな感じです

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2016/07/26

神様は分解できるのか


ぽんず単語帳をひさびさに更新しました。

Reductionism という単語について書いてます。
この単語は、先だって宗教学の講義で初めて出会って、それからずっとモヤモヤと気になっていたもの。「還元主義」という訳語が定着しているようですが、この漢字の字面からはまったく、reductionismという憎々しく思われているニュアンスが感じ取れない。信仰を持つ人の多くから激しく忌み嫌われている概念です。

単語帳のほうで紹介してるレノックスVSドーキンスのビデオも宗教学の講義で見て、すっごく面白くて、ドーキンスにがつんと言ってやりたいことがあって(笑)、これを書きました。日本語で書いてもダメだけどw

先月から、うっかりセーラー服おじさんにのせられてw、メルマガの「デジタルクリエイターズ」にも記事を掲載させていただいてます。「神様は分解できるか」はそちらにつけたタイトル。

そちらに掲載するという頭があるものだから、余計な力がはいって風呂敷を広げすぎ、何日かうなされた。

書くということは、自分が知っていることがどれほど少ないかを再確認する作業でもあります。
いったん人に伝えようとし始めると、正確に知っていること、正確に覚えていることがどれほど少ないかに気づいていつもいつも愕然とする。

書くのも読むのも、5倍速でできると人生いろいろ楽になるのに。


頭がそれほど良いわけではないのに、いろんなことをしようとしすぎるのが私の業の深さ。

CTちゃんにはいつも呆れられている。「とも蔵っていつも、やらんでいいことをわざわざするよね」。はいその通りです。

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2016/07/25

代官山の恐怖スポット

お堀端の観光客。
東京はなんといっても皇居とその関連施設があるから緑が多いよね。


 2年前も何度か行った丸の内JPタワーのKitte。
なんだかここは好きなビル。東京にしては珍しく外観が保存されているのも好きだし。
ファサードだけかと思ったらそうじゃなくて、構造ごと保存されているんだそうです。


吹き抜け空間もいいし、中に入ってる店も魅惑的すぎる。とくに4階が危険。
今回も中川政七商店その他で散財。

Mちゃんファミリーに連れていっていただいた、代官山ツタヤのむかいにあるオサレレストランにて。ケヤキの木が素敵。

うちの息子とよくハワイで遊んでくれたSくんとSくんパパにも再会。嬉しかった!頑張れ受験生ー。また近々ね!!


そしてMちゃんは、そのすぐ近くの恐怖スポットへも連れてってくれた。
エジプト大使館ww 
「すぅっごく恐いのよ〜〜」って、怖がられてもw


たしかにいろんな像に三方を取り巻かれているのが、超意味ありげ。

この近くには小さな古墳の上にある不思議な神社もあったりして、意外なことに奇妙なスピリチュアルスポットなんですね。東京面白い。

日本日記はまだ高野山遠足日記が残っているのだけど、いろいろ立て込んできたので、もう少し後でアップします。


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2016/07/24

N駅と黒い花


東京国立近代美術館の日本画コーナーいりぐち。福田平八郎「雨」。

この美術館は毎年常設展の内容を変えるけど、これは有名な絵なので、きっと永遠に展示されているのでしょう。雨が降り始めて水玉もようになっている瓦屋根を描いたもの。



このキノコ的な椅子たちが好きだ。ここに座って植物や雨や美人の画を眺めていると、ありがたーい気分になってきます。


わたしは美術に教養が深いわけではないので、この美術館に行くたびに自分にとって新しい画家を「発見」できるのも幸せ。

今回は松本竣介という画家にフォーリンラブ。

これは「N駅近く」という画の一部。「

N駅」は西武新宿線の中井駅だと説明に書いてあった。わたしは子どものころ西武新宿線の下井草に住んでたので、中井ってすごく身近。
降りたことないけど何百回も通過した。こんなところで親近感。

これは昭和15年、太平洋戦争の始まる前年の作。

当時の「前衛」画家だったそうなのだけど、このドライで繊細で都会的な画面がむちゃくちゃ好きです。


これも同年、昭和15年の作「黒い花」。の下半分。半分ですみません。
魚とハイヒールが気になって。この色といいモチーフといい線といい、素敵すぎる。
 
戦争直前の東京に、こんなに都会的な世界があったんですね。これから国が滅ぶような戦いになだれこんでいく前の年の作品だと思うといたいたしい。


松本竣介さん、昭和17年の自画像。アラ素敵。
やっぱり都会的だ。都会的ってなんなんだろう。さっぱり淡々としていること。力んでコブシを回したりしていないこと。洒脱さ。感情を強調しすぎないすっきり理知的な線。


もう一人、立体作品で好きな人を発見。 若林奮(いさむ)の「2.5mの犬」。なんだか馬鹿馬鹿しいところがみごとにツボ。


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2016/07/23

藤田のノモンハン


竹橋の近代美術館。明治から現代までの、主に日本の画家たちの作品ががっつり見られる常設展が好きなので、必ず行きます。

お濠を望む「眺めの良い部屋」。



収蔵品がいっぱいあるので、毎年展示の内容が変わる。

前回行ったときにサイパン玉砕を描いた藤田嗣治の戦争画に衝撃を受けたので、ぜひ今回も見たいと思っていたら、今年展示されていたのは違う絵でした。

『哈爾哈(ハルハ)河畔之戦闘』。ノモンハンの絵。

ノモンハンで戦闘にたずさわった将校から、部下の鎮魂のために描いてほしいと頼まれたそうで、実はもう1枚、日本兵の遺体が累々と積み重なる悲惨な絵もあったのだけれどそれはどこかになくなってしまったと説明があった。


この絵は、南洋の玉砕を描いた絵とは違って、ぱっと見戦争画とは思えないようなのどかな色彩。日本兵がロシア軍の戦車に向かって攻撃をかけている場面なのだけど、画面はとても静か。

薄いブルーの空に綺麗な雲、地平線まで続く柔らかな草原。そこに走り回る、地面の色の兵隊たちと、同じ色の戦車。

音が消された映画の画面を見ているような感じ。遠くで多くの戦車が煙を上げているけれど、全体に明るいこの野原そのものが、もうこの世のものではないようだ。


そして画面の真ん中に描かれているのは、草原に咲く花。

これが鎮魂のための絵だという説明には納得。

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とらのもんと妖怪たち


東京の最先端ビル、虎ノ門ヒルズというところに行きました。広告代理店や、あのアンダーズ東京がはいってるお洒落ビルです。

そしたら入り口にこのビルのキャラクターが。その名も「とらのもん」……。
ちゃんと藤子プロ(c)の公式キャラだそうです。

どうして日本の人はこうまでキャラクターが大好きなのであろうか。


別の日、愉快な広尾マダムMちゃんと『大妖怪展』へ。(@両国:江戸東京博物館)
百鬼夜行図から円山応挙の幽霊絵、浮世絵、そして妖怪ウォッチまでありとあらゆる物の怪の図が展示されてましたが、水木しげる先生の妖怪がフィーチャーされていなかったのはなんといっても片手落ち〜〜!

自然現象はもちろん、音(こだまとか)やモノまでが妖怪化していたことと、日本人のキャラクター好きはきっとつながっていると思う。


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