2013/09/14

ダンジネス砂嘴


Dungeness Spit (ダンジネス砂嘴)にいってきました。

ここです。



ファンデフカ海峡がぐぐっと曲がってピュージェット湾になる入口のあたり。


ひょーっと突き出した砂州がカギ型になっていて、その先っちょあたりに灯台がある。

上の写真では、よーく見ないとわかりませんが、右上の雲の影が水面に映っている右手に小さく灯台が見えてます。
カギの手の向かって左側がファンデフカ海峡がわで、波が打ちつける浜。
右側はカギの手の内がわで、静かな入り江。この入り江は、野鳥その他の保護のため立ち入り禁止になってます。

 
 砂嘴(Sand spit って砂州じゃなくて「さし」っていうんだ。「くちばし」のような形だから。知りませんでした)のつけねからさきっちょのこの灯台までは、片道5.5マイル=8.8キロ。

けっこう遠い。

しかも浜をえんえん歩いて行くのは1時間くらいで飽きてくる。

しかも潮が満ちてきて砂浜がだんだん狭くなって来て、歩きづらくなってくる。

しかもこの公園は(カウンティの管理)、日没後の7時半で閉園。

行ったのがもう午後遅めだったので、途中まで歩いて引き返しました。

それでも往復、ぶらぶらと石を拾いながら歩いて、3時間半。




天気が良かったおかげもあって、本物の太平洋沿岸のオーシャンショアより、ずっと海らしさが味わえたビーチでした。内海なのに。



だってオーシャンショアのあたりって、浜が広すぎて茫洋として、なんだか異界のようで。



 ここの浜は(とくに満潮近かったから)すごく狭くて、こんなに内海の奥深くとは思えないほどがんがん波が寄せている。


このビーチのスケール感が、懐かしいハワイのビーチのようでした。




この地形は風や海流が激しくぶつかるところにあり、浸食された崖から岸沿いに流れた砂がどんどん堆積して、「砂嘴」は1年間に13フィートも伸びるのだそうです。と看板にかいてあった。




夕方から雲が晴れて、オリンピック半島の山が見えてきました。

背景に切り立った山なみがあって、歩くのにちょうど良いスケールの砂浜があって。やっぱりちょっとハワイのカウアイ島あたりに似てる景色です。水は泳ぐには冷たすぎるけど。


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黄色い箱


セブンイレブンの前に黄色い箱ができていた。

DVDレンタルの Redbox はもうほんとにユビキタスに行き渡ってますけど(あの赤い箱は全米&カナダに合計42000台あって1日200万枚レンタルしてるんだそうです)、黄色いのは初めて見た。

アマゾンロッカー、始まるよってけっこう前に密林からメールが来てたけど、調べてみたら、なーんだ、まだシアトル近辺に20件しかないんじゃん。

日本ではもうずっと前からコンビニ受け取りという宅配のサービスがあるし、しかも着払いまでできちゃうし。ほんとに、コンビニ恐るべし。

アメリカのセブンイレブンには到底そこまでは望めまい。

うちみたいにセキュリティもなにもないアパートだと、確かにこのロッカーは便利。アマゾンから買物するのは極力避けてますけど、こんなサービスまで始められちゃ、つい使ってみたくなるではないか。


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2013/09/10

マドローナの木


Madrona(マドローナ)の樹の存在に、つい最近まで気づかなかった。

本名(学名)はArbutus menziesii 。

地域によって madrone ともmadrona とも madrono とも arbutus とも呼ばれているそうです。

地中海あたりに生えていそうなエキゾチックな木だから、てっきり外来種かと思ったら、カリフォルニアからブリティッシュコロンビアまでの太平洋沿岸に自生する、固有種だった。

このいかにも温かい地域が似合いそうな木が固有種だっていうのはちょっと驚きでした。

緯度は稚内より北だとはいっても、ノースウエストはやっぱり気候が温暖なのですね。 



 オレンジ色の樹皮とマグノリアのようなつやつやした常緑の葉っぱが特徴的で、一度覚えたらすぐに目につくようになった。



シアトル市内ではあまり見ないけど、ピュージェット湾沿いの日当たりの良い海辺や、針葉樹の森のダグラスファーに混じって生えているのをよく見かける。

 ブリティッシュ・コロンビアのネイティブ住民には、この木を使ってカヌーを山の頂上に固定して大洪水を逃れたという言い伝えがあるそうです。



くるくると丸まって自然に剥ける煉瓦の色の樹皮と、中からのぞくピスタシオのような緑色の幹。



美味しそうな色合いとテクスチャーではありませんか。






今の季節、このような実がなっています。これから赤く色がついていくところ。


この樹は海辺や高台の乾いた土地で、地中深く根をはるのだけど、シアトルでは高台や水辺は住宅地として一等地なのでことごとく開発されてしまい、この樹もどんどん居場所がなくなってしまったようです。


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2013/09/09

Fig Season




無花果の季節は初夏なのかと思っていたら、品種によってシアトルでは8月下旬から10月くらいまでが旬なのだそうです。

いちじく大好き。サラダにするか、そのまま切ってバルサミコ少々で。 山羊のチーズが合いますね。プロシュートと合わせてピザの具にしたり。


この間セントラルマーケットで、3種類の無花果が各1箱(1パイント)2ドル!という激安価格だった。まとめ買いすべきかどうか激しく迷った末、結局1箱だけ買って帰ってきたんだけど、翌週行ったらもう通常価格(今は1箱4ドルくらい)に戻ってて、がっかり。

無花果も家にあったら良いなと思う樹のひとつだけど、CTちゃんによると、昔からあるのは良いけど新しく無花果の木を家に植えると良くないことが起こるという言い伝えがあるのだそうだ。

無花果を植える人は、子孫が無花果を食べられるように不運を我慢するのだろうかー? 
どうしても無花果が食べたいお父さんが家族の反対を押し切って裏庭に植えて、お母さんの恨みをかったりするのだろうか。

 クリス・ヴァン・オールスバーグの絵本では、歯の治療の代金として、歯医者さんが特別な無花果をもらうのだった。

日本にいた頃は無花果ってそういえば食べものとして認識していなかったから、あの話を読んだときは「この上なく甘い香り高い無花果」って、へえ、て感じでぴんと来ませんでした。

なんだかちょっと妙な力がありそう、と思わせる果物なんでしょうか。



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2013/09/06

Chambers Creek Park



タコマの西側、閑静な住宅街のユニバーシティ・プレイスに隣接した Chambers Creek Regional Park (チェンバース・クリーク公園)。


ここです。

ピュージェット湾の一番奥まったあたり、小さな島が点在するお粥のように穏やかな海をちょっと高台から見渡せる、広々ゴージャスな眺めが気持ちの良い公園。 

島がぽこぽこある湾の眺めがシアトルのあたりとはまた少し違う風情で、ちょっと遠くに来たなという感じがする。

スコットランド風(よく知らないけど)のでこぼこした難しそうなゴルフコースをぐるりと囲む、舗装されたトレイルがあります。


トレイルの全長は、3.25マイル(5.2キロ強)。

丘の上から海面まで降りてまた上るので、けっこうな高低差があり、ちょっとしたハイキング並みの運動量です。自転車やスケボーの人もいる。



西に向かって開けているので、特に日没時の眺めがおすすめ。

遠くにはオリンピック半島の山並みも見える。

広いドッグパークも併設されてますよ。

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2013/09/04

水出しコーヒー



シアトルの夏はもうレイバー・デイをもって終了してしまったようで、今日は長袖でいいやって感じの摂氏22度。秋風が吹きはじめて、木の葉の色がもうちらほら変わってます。


お天気続きだった今年の夏に活躍してくれた、水だしコーヒー。随分前に器具を頂いたのだけど、1パウンドのコーヒーを一挙に使わなければならないというので使用を躊躇していた。

先日友人数人が集まることがあったので、初めて箱から出してきてみました。



Toddy Cold Brew というメーカーの、きわめてシンプルな道具。姿かたちは、なんだか病院で使うなにかの器具みたいに無骨でいかにもアメリカン。

なんでも、Toddさんという化学エンジニアの人が、ペルー式のコーヒーを飲んで感激して、同じ味が出せる製法を研究してつくったのだそうです。
そういえば、実験装置的なたたずまいでもある。

作り方も超シンプル。1パウンド(400グラム強)のコーヒーと水7カップを静かに順々に注ぎ、冷蔵庫で10時間以上放置するだけ。

これで、びっくりするほどまろやかなコーヒーが出来上がる。濃縮液なので、水で薄めてもお湯で薄めても、ミルクでカフェオレにしてもよろしい。

いれたコーヒーは2週間くらい保つみたいです。

これであのコピ・ルアックのような(飲んだことないけど)まろやかコーヒーがご家庭で簡単に。
そういえば、コピ・ルアックの偽物を発見する方法を、日本の博士が発見したそうです。コピ・ルアックの豆にいちばん顕著なのは「クエン酸」なんだそうです。研究がすすめば、ジャコウネコの手(じゃなくて腹)を借りずに、すごいコーヒーが飲めるようになるのかも。




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2013/09/02

できなかった原発


Aberdeen のもう少し東、Elma という町のちょっと手前あたりに、「できなかった原発」がある。

最初にこの2基の冷却塔を見たのは飛行機の上から。えっ、シアトル近郊に原子力発電所があるなんて聞いてないよ??? と慌てたのでしたが、これは、70年代後半に建設が始まったものの、資金がショートして80年代前半に事業が廃止になり、結局原子炉に火が入ることはなかったという、幻の原発なのでした。

 なぜ30年たった今でも冷却塔がそのままかというと、取り壊す資金もないから。

そして、社屋や下水道や電気なんかのインフラは8割がた出来ていたので、民間会社が買って、今ではビジネスパークとして売り出し中。小さいハイテク会社がいくつか入居しているらしいです。

映画の撮影に、軍や消防士のトレーニングに、そしてちょっと変わった景色のオフィスビルに、といろいろな方面で売りだしています。


牛たちがのどかにねそべる後ろにそびえる冷却塔。 使われることがなくて、ほんとによかったです。


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