2016/12/19
香りだけツリーとマグノリアの種
クリスマスツリーを屋根にのせたクルマが行き交う12月。
リビングにクリスマスツリーを置くと針葉樹の良い匂いでいっぱいになるのが良いのよね〜。
うちのはチャーリー・ブラウンもびっくりの南国ツリーなので、雰囲気だけでもとspruce(トウヒ)のアロマオイルを焚いてみる。
と、たちまち部屋が正しい北国のクリスマスらしいの香りに。
でもこの香りはあんまり長持ちしないのが残念。
近所を散歩していてひろった、奇妙なたね。
M&Mチョコレートみたいな種がたくさんはさまって、じゃなくて中から出てきている。
マグノリア(タイサンボク)の木の下に落ちていた。
タイサンボクの人形のような花芯は子どもの時によく拾って遊んだけど、それがこんなに大きくなるのだとは、ぜんぜん知らなかった。
自然のデザインってとにかくなんだかすごいですね。
この花です。
この記事を書いてからまた1年半たってしまった。あああ。
2016/12/18
字が書けない
気づいたら12月ももうなかばを過ぎていた!今月はそれほど忙しくなかったはずなのに。あわあわ。わたしの半月はいったいどこへ。
というわけで急ぎホリデーカードを書いて、ようやく数日前に投函したところ。
日常、ペンを手にもって字を書くことはとても少ない。
誰かほかの人が読むための(自分用のメモとかノートじゃなくて)字を書くことは、さらに少ない。
しかも日本語で書くことはさらにさらに少ない。
むかしお世話になった日本の会社の方々(今年の夏に再会できたみなさま)や、現在のクライアントさんなどにメッセージを書くのだが、自分の字のあまりの下手さにもだえ苦しみ、カードを4枚くらい無駄にした。
その上、漢字をわすれているー!
なんだかもうほとんど文盲状態。
最初の1枚を書くのに25分を費やし、ぐったり疲れてしまった。
もうだめだ燃え尽きる。と思ったのだけど、5枚くらい書いたところで、ちょっと調子が出てきて、字を書くのがだんだん楽しくなってきた。
文字をタイプするのと、ていねいに文字を書くのって、クルマに乗って通りすぎるのと、自分の足で歩くのくらい違う。
ひとつひとつのハネやはらいやまるみに目を近づけながらゆっくり書いていくと、ひらがなは生きもののような形をしているし漢字には思考がぎゅっと詰まっているのが見える。
本当にごくたまにしか手で丁寧に字を書かなくなってしまったので、まるで字を習いたての小学校1年生みたいな頭になっているようです。
2016/12/17
ゴムの木に無理やり
この部屋に越してきてもう4回目のクリスマス!
ここ数年、12月はほとんど猫たちの家にシッターに行っていたこともあり、クリスマスツリーを買ったことがない。
ちょっと思い立ってクリスマス飾りの箱をしばらくぶりに取り出してみた。
うちの息子がひろってきたゴムの木ガルダちゃんに赤いガラス玉をつけてみたら、あら意外にかわいい。
ついでにプレゼントの箱も置いてみたら、あらちょっとクリスマス。
チャーリー・ブラウンのクリスマスツリーよりは、少し豪華かもwww
2016/12/16
Aesopのフンドシの人の正体
このあいだ、無料のデザインレクチャーに行ったら思いがけずオミヤゲをたくさんもらって、その中にAesopのサンプル品があり、すっごく良いニオイで気に入ったので、若い友人のバースデープレゼントにすることにした。
シアトルではFremontにお店がある。
久しぶりに「宇宙の中心」フリーモントの街へ。
ドアには「試用品」のローションがついていて、通りすがりにお試し可。
店内はとってもZENな雰囲気です(禅じゃなくてZENね)。オシャZEN。
ハーブティーをすすめてくれました。
ペパーミントの爽やかなお茶で、おいしゅうございました。
インダストリアルな感じのすっきりしたディスプレイに木の根っことか石とかの天然の素材が組み合わされていて素敵。
今年のホリデーギフトセットは6種類のパッケージがあって、「Pursuit of Passion」をテーマに、それぞれ6人の「ナチュラリスト」の名前がついている。
この人たちにインスパイアされたというテーマなのだそうだ。
お洒落な店内に、やたらキノコを強調したディスプレイ。そして箱の絵もオシャレなのだが描かれているのはフンドシをはいた小さな人である。
「それにしても一体全体なぜキノコなの」
とかわいい店員さんに聞いてみると、この「The Constant Gatherer」と名づけられたギフトパッケージは、なんと南方熊楠がテーマなのだという!
フンドシをつけて巨大キノコをよじ登っているこの方は、南方熊楠さんだった!
みなかた・くまぐすさん。恥ずかしながら数年前まで読み方を知らなかったよ。この人の伝記をそういえば前から読みたいと思っててまだ手にとってない。相当強烈な人だったらしいですね。
そして相当のイケメンだったという。
よく見ると桜のような木の花が描かれてる。日本を代表する博物学者ということをあらわしてるんですね。
キノコの上の赤い蜘蛛が素敵。
イソップのサイトで、期間限定だと思うけどこのフンドシの人やその他のフィーチャーされてる5人のイラストがアニメーションで公開されている。 (ページを開いてしばらく待つとアニメーションが始まります)。日本語サイトもあった。
日本語サイトはフォントがいまいちで残念ですね。
南方熊楠さんのところには「才能あるエキセントリックな日本のナチュラリストで、地衣類や菌類の専門家であり、世界中で研究を行った。ときにフンドシ一丁の姿で標本を採集していた」と書かれていて、エミリー・ディキンソンの詩が添えられている。
こちらは「ジョン・ミューア」。アメリカが国立公園というものを作るための大きなインスピレーションとなった、森の人。
ギフトボックスにフィーチャーされていたのは、このほか、精密画で知られるマリア・ジビーラ・メーリアなど。後の3人は全然知らないけど、クセのあるナチュラリストばかりのようです。
面白い会社だー。
2016/12/13
チップ先生お元気で
2016/12/11
新しくなったスミス・タワー その2 35階の展望バー
というわけでスミス・タワーの35階。
以前は重厚な中国風家具が置かれた「チャイニーズ・ルーム」と呼ばれてました。
以前は絨毯が敷かれていた床も木のフローリングにして、モダンな家具の間に以前のチャイニーズな重そうな椅子とテーブルがいくつか残されてます。
1920年代、スミス・タワーができたころは禁酒法の時代。
「スピーク・イージー」と呼ばれたその頃の秘密酒場をイメージして、バーが新設されました。
その名も「Temperance」。「禁酒」という意味らしいですけど、お酒売ってます。
ここ観に行ったの平日の午後だったんだけど、熟年カップルやプロフェッショナルな感じの落ち着いたグループでそこそこ、こんな感じににぎわっていて、港を眺めながらワインやウイスキーを飲んでる方が多かった。
熟年カップルのデートスポットって感じだな。
若いカップルと観光客も何組かいたけど、居心地よさそうにしてたのは40代くらいのカップルだった。
バーは、午後11時まで、木曜〜土曜は深夜12時まで営業。
「お客さん入ってるの?」ときいたら、「うん、結構来てるよ。とくに週末は」とバーテンダーのお兄さんは言ってました。
キュートなお兄さん。禁酒法時代のかどうか知らないけど立派なレジスター。
いろいろカクテルもあるらしい。
ここのバーにくるにもチケット($10)を買ってエレベーターに乗らなきゃいけないんだけど、まあクラブのカバーチャージと思えば普通の値段か。
このへんに最近入居したオフィスの可処分所得の高いニューカマーたちにとっては別にどうってことないプライスなんでしょう。
ファニチャーはなんだか、バッラバラ。
ミッドセンチュリーモダン風と80年代のディスコ風と中華風と1920年代風が混沌ととなりあっている。
でも床と天井がびしっとしてるし、眺めはこのとおり。全体に落ち着いた大人のラウンジって雰囲気ではありますよ。
お茶を頼んだら、こんな鉄瓶がでてきた。
むやみに重いんですけどーwww。
そして小腹がすいたので「点心」というメニューをみつけ、それをたのんでみた。10ドルでちっちぇえギョウザとシュウマイが4つばかりに、妙な自家製キムチがついてきた。
この点心はおすすめしないなー。
天井の立派な彫刻と、その中にはめ込まれた手描きの絵皿は以前のまま。
あのですね、この旧チャイニーズ・ルームの調度、以前は清國最後の王朝の「西太后に贈られた」って、堂々と書いてあったからつい信じちゃったんだけど、これは都市伝説だったようです。
エレベーター下りたところに、スミス・タワーについてのトリビアコーナーが作ってあって、そこに「ウソでした」って書いてあった…。2012年にはコラムにも書いちゃったなあ。ソイソースの編集長、申し訳ございませんでした。
そして、このビルは、1970年代には、クラムチャウダーで有名なIvar's のIvarさんが所有していた、というのも今回初めて知った。
この人は水中に広告のビルボードを作ったと主張したり、なにかとマーケティングの上手なカラフルな人物だったみたいで、どうもチャイニーズルームを拡充して都市伝説をひろめたのはこの人だったのではないかという気がしないでもない。
天井の絵皿は、清國ではなくて、スミス・タワーを作った親子の出身地、ニューヨークのシラキュースで造られたものだそうです。
「西太后の椅子」として有名だったこの椅子「Wishing Chair」は、健在。
未婚で結婚したい女性が座ると1年以内にお相手が登場するという伝説つきの椅子。この伝説ももしかしたらIvarさんが作ったんじゃないかという気がしてきたよ。
鳳凰と龍で飾られた立派な椅子です。威力を試したい方はどうぞ。
35階というのは(42階建てではあるけど、この上は機械室と屋根裏を改造したペントハウスがあるだけで、ここが一応の最上階)今では特に高層ではないのだけど、スミス・タワーはダウンタウンのいちばん端にあり、周りに高いたてものがないので、わりあいに景色が開けている。
港の方面。
コロンビア・センターの隣に建設中のビル。
手前はせいうちビルディング。
このすぐとなりの空き地はシアトル市の持ち物で、もうかれこれ10年以上ずーっと空き地らしい。開発計画が何度も立ち消えになったらしく、こんなに建築ブームのシアトルの真ん中にあって、まだ売れないしデベロッパーも手をあげないらしいです。
こっち側は、この2年でめざましく変身中のパイオニア・スクエア方面。
スタジアムのすぐ前に新しいコンドミニアムが建設中。
スミス・タワーが落成したのは1914年。
そのときはミシシッピ川の西でいちばん高いビルで、その後も60年代までは西海岸でいちばん高いビルの座を守っていたとのこと。
LAには高層ビルはなかったし。
なかなか楽しい新生スミス・タワーでした。ご夫婦でのデートにおすすめ!
2016/12/10
新しくなったスミス・タワー展望室 その1
今回のソイソース『たてもの物語』はシアトル最古の超高層ビル、スミス・タワーを紹介しました。
ここにはもう3回くらい行っている。 シアトルに来た最初の年にもCTちゃんと行ったのだった。
最後に行ったのは2012年。4年前!あっという間だなあ。
7月にコラムに取り上げようと思って行ってみたら、その時は展望室が改装中だった。
展望室はこの8月にリニューアルオープンしたばかり、という情報を確認し、事務所に連絡して出直してみました。
このあいだの日記でもちょっと書いたけど、2012年に行ったときから比べるとこのビルの西側にあたるパイオニア・スクエアのあたりはほんとうに変わった。
以前は夕方になってから一人で歩くのはすごく嫌な地区だったのに、すっかり綺麗になってオシャレな人が増えて。
そしてスミス・タワー自体も、4年前はしーんとしてて寂れた感が漂っていたのだけど、今回行ったらものすごく変わっててびっくり。
以前はシカゴかどこかの不動産会社が買って、半分をコンドミニアムにしようとして失敗したとかで、テナントがほとんど入ってない状態だった。
当時のオフィス入居率は30%程度だったらしく、1階にあったスタバも撤退してしまって、ほんとに寂しそうなビルだったんですよ。
その後、別のデベロッパーが激安価格(36ミリオン)で買って積極的にリノベーションし、IT企業やデザイン事務所なんかを誘致。
去年、シアトル地元のUNICO Propertiesが買い取ったときには2012年の2倍の値段になっていたそうですよ!36Mが74M!えーと3年で約30億円の利益ですね。
デベロッパー冥利につきるでしょうねえ。
で今回行ってみたら、オフィス部分の入居率は90%になっているんだって、エレベーター係のお兄さんが教えてくれた。 すごい!
たしかに、もう見るからに活気が戻っていた。
1階にはチケット売り場を兼ねたオサレな売店でサンドイッチが食べられるカウンターもある「Provisions General Store」と、隣りにDiva Espressoができてた。
展望室へのチケットは大人$12、ワシントン州民は$10。
「ゼネラルストア」のうしろに、スミスタワー建造当時、1910年代から20年代のオフィスなどを再現したコーナーも出来ていて、展望室への見学ツアーはここから開始。
ここを通って、さらに階段を上がって2階からエレベーターに乗るしくみ。
2階への階段とロビーの壁は、建造当時のままの分厚いメキシコ産オニキス大理石のパネルがはりめぐらされていて超豪華。ほかにアラスカ産の大理石も使われてます。
エレベーターホールの手前には、むかしの交換台を再現した部屋もあり。
このビルで必見は、このエレベーター。
1914年のビル完成時からほとんどそのままという、スチームパンクな人びとが泣いて喜びそうな真正アンティーク。
右側のパネルは新しくつけ加えられたものだけど、機械はそのまま、100年を超えて現役。
以前にいた小さいおじさんはいなくなってて、このお兄さんがいろいろと説明しながら35階の展望室へ案内してくれた。
ぴかぴかの銅板の壁に真鍮のグリルのエレベーター。
ガラスと真鍮製のカゴ越しに外が見えるので、他の階がほんとにみんな使われていて、ハーマンミラーのオフィスチェアと大きなモニターを備えたいま風のオフィスになっているのがチラチラと見えた。
マイクロソフトの研究部門のひとつもここに入ってるんだとか。そのほか、IT企業、法律事務所、デザイン事務所なども。
展望室。以前は「チャイナ・ルーム」という名で、中国風のどっしりした家具が備え付けられていたけど、内装はすっかりモダンに変わってました。
つづく。
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