2014/11/13

360度の眺め Beckler Peak


どんより天気が続いた後、ひさびさに快晴の予報だった土曜日、中年ハイカーMといっしょに、ノース・カスケードの「Beckler Peak(ベックラー・ピーク)」に行ってきました。

シアトルからはクルマで2時間強。

インターステートハイウェイ5号を下りてから「ルート2」の国道をくねくね小1時間東へ入ったところで、スキー場のスティーブンス・パスよりもちょっと手前です。

もう3年くらい前、『ソイソース』に連載されていた山野愛さんのハイキング情報で読んでから、ずっと行きたかった山。2011年にできたばかりの比較的新しいトレイルです。


最近行ったハイキングコースといえば老犬向け的なお散歩コースばっかりだったので、ちょっとここらで「山に行った」感が味わえるコースを歩きたいなと思ってました。

ここは片道3.5マイル(5.63km)、往復で12キロ弱、標高差は689メートル。

「初心者でも4時間あれば往復できます」と山野さんのガイドに書いてあったので、まあ最悪6時間みればなんとかなるだろうと、ちょっと早めに出る、つもりが、なぜか。ようやくトレイルヘッド(トレイルの入り口、登山口)についたらもう11時。

冬時間になった今では午後5時にはもう真っ暗になってしまうので、5時間で往復しないと暗くなってしまう!と、ちょっとプレッシャー。


トレイルヘッドから30分ばかりは、ブナやメープルの落葉樹の林の間の道で、わりあい傾斜がきつめです。

暗くなる前に!とちょっと急ぎ足になる。ふだん運動不足なのでけっこうきつい。


ぜえぜえいいながら半時間ほどのぼると見晴らしの良い山腹にひょっこり出て、元気になります。



ここからはしばらく、針葉樹の森の中のなだらかな道とスイッチバックの登りが交互に続きます。


森の中にはきのこがいっぱい。




尾根に出ると、雪が薄く積もってました。
もうあと2週間くらいしたら、すっかり雪に覆われてしまうかもしれません。

ほんとにこの日は豪華な快晴で、その上まったく寒くもなく、セーターとジャケットも持っていったものの、全然要りませんでした。
コットンの長袖シャツ1枚でちょうど良かった。


きれいな苔と古い木と花崗岩の間の小道。とても歩きやすいトレイルでした。



だんだん視界が開けてくる。


森を抜けて、またちょっと傾斜がきつくなります。

神社の石段的な坂を3セットくらい登り切ると、頂上が見えてきます。


頂上のちょっと下にも、眺めの良い場所がありました。

「俺にかまわず先に行ってくれえ」というので、素直に森のあたりに置き去りにしてしまった中年ハイカーM太郎が登ってくるのを、ここで待つ。


これが頂上への道!(右端に人が立ってるところ) やったー!

ぜえぜえ言いながら、片道約2時間半で登ってこられました。



頂上はこんなパノラマ! 

標高5063フィート(1543m)とそんな高いところではないのに、360度のひろびろした眺めです。



北に見えるのはグレイシャー・ピーク(標高3,213 m)


すぐ目の前の隣の岩山もドラマチックです。

花崗岩が積み重なった頂上は10人も立ったらいっぱいの狭さ。後から来た人と場所を譲り合ってお弁当にします。



岩と地衣類がとても綺麗。

帰りは同じ道をひたすら下り、約1時間半くらいで駐車場に到着。
やっぱり正味4時間でした。

とても気持ちの良いハイキングでした。行ってよかった。

しかし翌日は中年ハイカーふたりとも、立ち上がるたびに「ぅおあああー」と奇声を上げるほどの筋肉痛に見舞われましたが。



しかし、何が一番チャレンジだったかというと、ハイキングそのものではなくてトレイル入り口までの道!!!

ルート2号からBeckler Road という林道へ(標識がないのでとても見過ごしやすいです。私も通り過ぎちゃった)入ってからトレイル入り口までが6.6マイルあるのですが、この林道は、もちろん無舗装道路。

単に砂利道ってだけなら全然オッケーなんですが、山の中をいい加減行ったところでボコボコと道の真ん中に穴がたくさんあいている。

穴をできるだけ避けて運転しようとするのですが、片側は急斜面。まるでビデオゲームみたいに無駄に神経をつかうチャレンジでした。

ジープなどの車高が高くて4WDのSUVなら何でもないんでしょうが、ウチの子(マツダ3、日本名はアクセラ)のように平らな舗装道路を走るために生まれてきたちっちゃなクルマを運転するには、かなり骨のおれる道なのです。

時速20マイル以下で穴をよけながら走るので、6マイルで30分くらい。ルート2号にたどりついたときには平らな道路が本当に嬉しかったです。

トレイル入り口は、こういう穴がボコボコの林道の先にあるところが多いんですよね。

この次にクルマを買うならば、車高の高い4WDにしたい、と山に来るたびに思う。





にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2014/11/10

ゆずみそとは




ブログのタイトルを変えました。

ハワイからシアトルに引っ越してきて5年が過ぎて、このブログももう、いつのまにか丸4年が経過!

読んでくださっている方がた、本当にありがとうございます。


まったく大した情報はご提供できてませんが、少しでも気晴らしや何かのたしになっていれば嬉しいです。

シアトル周辺のいろいろ雑記として書き始めたブログですが、だんだんと内容がノースウェストにおさまらなくなってきたので、ちょっと箱の形を変えてみました。

なかみはたぶん、一緒です。
でももう少し、(食べたものと散歩情報のほかに)翻訳の周辺で考えたことやツール話とか、読んだ本や映画の話、日々つらつら思うこと、を書き留めておくメモ的なものが増えると思います。



ゆずみそとは、柚子の香りいっぱいのお味噌です。田楽にも、ふろふき大根にのせてもおいしいですね。

Yuzuwords は、シアトルに来てからフリーター、じゃないフリーランスの仕事を始めるにあたって作った会社(社員全1名)の名前でございます。

シアトルは日本の食材がほとんど何でも手に入りますが、柚子だけは、ほとんど見かけない。
会社登録をするんで名前を考えていたときに、ちょうど、ああ残念、柚子があったらお鍋がおいしくなるのに、と柚子で頭がいっぱいだったのです。

柚子の原産地は中国だそうですが、日本の食生活に深く根を下ろして、大きな風呂敷を広げると、日本の美意識の一端を代表するといっても良い食材ではないだろうか!と思います。

ゆずの香りはライムともレモンとも違う。ゆずがあるとなしとではふろふき大根もお雑煮も紅白なますも、洗練度がまったく変わってしまいます。

なくてもそれなりに料理にはなるものの、あるとなしでは大違い。柚子の香りは、平凡な一品にキリッとした華やかさを添えて、別次元のものにしてしまうのです。

翻訳での私の得意分野は広告、PR、ニュース記事、文芸など、幅広い人びとが読むものです。
だから、正確なのはもちろんですが、原文を本当に理解して、書いた人の意図を汲み取って日本語にするという過程で、キリッとした「ゆず的な要素」のある翻訳にしたいと思っています。


「なくてもそれなりではあるけれど、あると天と地ほど違う」要素というのは、文章でもデザインでも映像でも、ほかのあらゆる表現にも必ずあるものだと思います。

それは、やたらに華美なフレーバーや砂糖をこれでもかとふりかけてデコデコと飾ったりすることではなくて、その反対に、不要なものを削り、必要なものを徹底的に磨く、という作業を繰り返したのちに初めて活きてくる、素材をキラリと光らせる、何らかのエッセンスであるはず。そういう「ゆず的要素」は、思いつきでは駄目で、素材に精通していなければ使うことのできない、引き出し得ないものだと思うのです。

翻訳は原文という素材がある仕事ですから、料理に似てます。熱を通し過ぎたり味を濃くしすぎたりしてせっかくの食材を台なしにしないためには、よーく素材を観察して理解しなければなりません。
そうすると、最後に必要な量だけのゆず的エッセンスが自然に備わった良い訳文になる、はず。

まあ素材との相性もあることですし、濃い味にしすぎたり煮過ぎたり生煮えだったり焦がしてしまったり、たまに砂糖と塩を間違えたりも、ないあるのではありますが、こころざしだけはビシッと持っていきたいものだと思っています。


にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ



こちらもよろしく! 今回は脳が幸せになる言語「ペアレンティーズ」について書いてます。


PONDZU WORDS BOOK  (1 of 1)

2014/11/02

小さな子どもと老犬のためのFranklin Falls


またまた、きのこハイキング。

シアトルから東へ小一時間のスキー場「Summit at Snoqualmie」のすぐそばにある、Franklin Falls (フランクリン・フォールズ)に行ってきました。

カメラを持ってかなかったのでiPhone 写真です。


ハイウェイ90号の出口47を下りて、舗装のない道をすこしうねうね行った先にパーキングがあります。
ここはUS National Forest の管轄。無人のキオスクで5ドルを支払います。

とってもよく整備されたトレイルでした。雨模様だったけれど、トレイルはそれほどドロドロでもなく。

片道約1マイルで、たいしたアップダウンもなく、あっという間に終点の滝についてしまいます。
ガイドに書かれていたとおり、「小さい子どもと老犬にもぴったり」なコース。



パーキングから滝まで、すぐ左手に川を見下ろす道です。



滝に到着。

この先は岩場でかなり足場が悪いので、小さなお子さんや老犬は要注意。老犬は下りていきたがらないかもですが、小さなお子さんは引き止めるのが大変でしょうね。この地点まではほんとうにキッズフレンドリーな道なのですが。 

この岩場の手前で、1歳くらいのお嬢さんを連れた若いお父さんが逡巡してました。どうしただろうか。



急流にまわりの緑が映って、半透明の深い緑色がきれいです。




中学生くらいの元気な団体が来てました。



道の両側には、きのこや苔や地衣類の世界が広がっています。木の幹はびっしりいろいろな種類の苔で覆われていて、そこにきのこや地衣類も混ざって、ミニチュアの森のようです。

ハイキングと思うと短くて少々物足りないですが、滝あり川ありきのこありで、とても豪華なトレイルでした。

<菌は藻に安定した住み家と生活に必要な水分を与えるかわりに、 藻が光合成で作った栄養(炭水化物)を利用して生活します。両者の共生関係は非常に密接で、地衣体の形態、生理機能、分布などは単独の生物と同じように遺伝します。つまり、あたかも独立した生物のように見えるというわけです。>「国立科学博物館 地衣類の研究」より。

きのことか地衣類って本当に存在そのものがヘンですね。




にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2014/11/01

なぜ人を殺してはいけないのか


別ブログで「なぜ」と「WHY」ででてくる検索フレーズの違いに驚愕!という話を書きました。

グーグル先生に「なぜ」と聞くと出て来る検索フレーズには、「なぜ人を殺してはいけないのか」というのがありました。

どういうわけでか、日本で「なぜ人を殺してはいけないか」の説明がブームになっていたようなのです。

そこで、もし自分の息子が今小学生か中学生で、「なぜ人を殺してはいけないのだ」と真面目に聞かれたらなんて答えるだろうか。

と、ちょっと考えてみました。以下、答え。

 

 なぜ人を殺してはいけないか。それは、今、わたしたちが住んでいるこの社会は、どんな人にも同じ権利があるという考えのもとに成り立ってるからです。

君の目から見てどんなにキモくても、臭くても、年取っていても、生まれたてでも、ブスでも、頭が悪くても、自分と違う外見でも、自分と考えが違っても、嘘ばかりついているやつでも、怠け者で一つも世の中のためになってないように見えても、人である以上は誰でも、君や君の大事な人とまったく同じ権利を持って生きている。というのが、この社会の前提です。

だから、どんな人でも勝手に殺してはいけないだけではなくて、人から盗んでもいけないし、殴ってもいけないし、嫌がらせをしてもいけないのです。

この社会の法律は、「人はみんな同じ権利を持っている」 という考え方をもとに作られてます。

そのきまりで、君も君の家族も、そのほかの君が大切に思う人も守られています。

でもこういう考え方は、わりに新しいものです。人間の社会がずっとこうだったわけではないし、今後もいつもそうとは限りません。

戦争になって兵隊にされたら、「人を殺してはいけない」というスイッチをオフにして、相手の国の人を殺すことが仕事になります。

奴隷や異教徒や罪人を猛獣に襲わせたり互いに殺し合いをさせてそれを見物していた国もありました。日本ではサムライの時代には名誉が人の命より大切だったので、サムライ的な名誉を傷つけた人は殺さねばならないことになっていました。

おおむね、ベーシックなルールとして、身分の高い人は身分の低い人を適当な理由で殺しても、傷つけても、あんまり何もいわれないという時代が、どこの国でもけっこう長かったのです。

奴隷制があった時代や国では、奴隷として所有されていた人には持ち主と同じ権利がなかったので、どんな目にあっても、殺されても、何もできませんでした。奴隷のある世界では、「人を殺してはいけない」という決まりの「人」の中に奴隷は含まれていなかったからです。

浮気をした女の人は石で打ち殺されるきまりになっている国もありました。その国の決まりの下では、女の人には男の人と同じ権利がなかったからです。

今現在でも、みんなに同じ権利が保証されていない国や地域はたくさんあります。国がきちんとした法律をもっていないところもあるし、その法律をきちんと守らせる力を誰も持っていない場所だってたくさんあります。

日本やアメリカやその他の多くの国では、これまでにいろいろあって、その結果「人が人である以上、みんなが同じ権利を持っているので、互いにそれを守らなければならない」ということを基本的な考え方にすることに決まりました。

何百世代もの人びとが苦しんだあげくにようやくこういう社会が実現した、と私は思います。

だから、この考え方を尊重して、私たちは勝手に人を殺したり傷つけたりしてはいけないのです。

私はこの決まりができて良かったと思うし、こういう決まりのある社会に住んでいることを幸せだと思います。
君はどう思う?

にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2014/10/30

きのこショー


日曜日、マグナソン・パーク(Magnuson Park)のMountaineers Buildingで開催された、「野生きのこショー(Wild Mushroom Show)」を見にいってきました。


Puget Sound Mycological Society(ピュージェット湾菌学協会)という団体が主催する、けっこう有名な年に1度のイベントです。前から気になってたんだけど、行ったのは今年がはじめて。

入場料は1名10ドルでした。
会場にはいるとさっそく野生きのこがいっぱい載ったトレーが並んでます。『不思議の国のアリス』に出てきたような巨大な水玉きのこも!この間も似たようなのをグリーンレイクで見かけたばかりだけど、こんなに大きいのは初めて見た。


食用になるものは緑、毒のあるものは赤、食べてもたぶん害はないけど別にうまくはない、または未知のものは黄色に分類されてました。

赤い札の毒きのこの中に、美味しそうな顔をしているものたちがかなりいますよ!


会場には、菌学協会の人たちが「きのこのことならわたしに聞いて」というバッヂをつけて立っていて、次から次へと質問攻めに遭っていました。
きのこを心から愛する人の集まりなんでしょう。全身、きのこ模様の装いに身を包んだ方もいました(きのこプリントのゆったりしたパンツにきのこTシャツ…)。


隣の部屋は試食コーナーになっていて、協会の人たちがモレルやアンズタケのクリーム煮などを作ってひと口サイズで食べさせてくれます。すごい人だかりでした。


色とりどりなきのこたち。右の赤や緑のも食用です。



なにもかも間違っているような気がするポスター。あまりのインパクトに、いったい何のポスターだったのか確認するのも忘れました。


この写真じゃよくわかりませんが、半透明の美しいきのこ。これも食用!


右のふさふさしたのは俗に lion's mane(ライオンのたてがみ)またはhedgehog mushroom(ハリネズミタケ)、和名ヤマブシタケ。これはたまーに、うちの近所のバラードマーケットにも売っていることがある。



「カリフラワーマッシュルーム」。説明してくれた菌学協会のお兄さんが、「これはめっちゃうま!」と激賞してました。これはぜひ発見してみたいー。

協会の人びとは皆、きのこへの一方ならぬ熱い思い入れをオーラのように漂わせています。

見つけたきのこの実物や写真を持っていくと鑑定してくれるコーナーもあったので、ハイキングで撮った写真をいくつか見てもらいました。一瞥しただけで「たぶんこれは…」と学名がすらすらと出てくるwきのこ好きすぎww。

植木鉢に生えてきたのの写真は、ちょっと小さくてなんともいえないねとのことだったのですが、でも植木鉢に出てくるきのこって、土の栄養バランスを整える役割を果たしてることもあるっていうのは目からうろこでした。なるほど。


この黒いのも食用。
「簡単な毒キノコの見分け方ってある?」というシロウト質問には苦笑して、「いや毒きのこも食べられるきのこも何百種類もあるからね、近道はありません。シャンテレルならシャンテレル、 と目標を絞って1個ずつ開拓していくしかないね」という当たり前の答えでした。



ハイキングで良く見る地衣類も展示されてました。この一番上のきれいな黄緑色のがすごく好き。


きのこTシャツやきのこ柄バッグ、きのこ型風鈴、カプセル状にして木に埋めこむだけになっているインスタントきのこ育成キットなど、販売されてるグッズも充実してました。



協会の人だけでなく、来ている人にもきのこラブな熱気が充満していてちょっと驚きでした。みんな熱心にメモとかとってたり。

このお兄さん、白いバスケットにこんなにたくさん水玉きのこを入れて、一体何にするんでしょうか。聞きたくて無駄にウロウロしちゃったけど、ついに聞けなかった……。
しかもこの人、帽子に紫の羽根つけてたあるよ。

にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

こちらもよろしく。 PONDZU WORDS BOOK  (1 of 1)

2014/10/27

BORAX


うちには10代男子がおるので、浴槽の汚れ方が半端でありません。
磨き上げても数日するとすぐ湯垢がたまって超イヤだったんですが、あるときウェブで「バスタブの汚れにはBORAXがいちばん!」という記事を読み、半信半疑で買ってみました。

奥様、これがびっくり!

あまりにも気持よくすーっっと汚れがとれてぴっかぴかになるんですのよ。

クレンザーの要領で気前よくパラパラと振りまいて、水を流しながらスポンジで拭き取るだけ。

まったく苦労なし。今までいろんなスプレーとかクリーナーとかクレンザーを使ってゴシゴシしてもいまいちな仕上がりで、バスタブ洗いは憂鬱だったんだけど、BORAXを使ったらものの2分ですべてが終わってしまう。シャワーの前に鼻歌まじりで完了してしまいます。

このでかい箱で5ドルくらい。洗濯のときに入れると汚れ落ちが良くなるそうですが、それは特に必要を感じないので(サッカーのユニフォームを毎日のように洗濯してた10年前だったら使ったかも)まだ試してません。

でそもそもこの中身はなに?とグーグル先生に聞いてみたら、「BORAXとは何であるか」という化学のページがありました。

まんま、BORAXという名前の鉱物なんですね。

日本語名は「硼砂(ホウシャ)」。ほう。

ウィキ先生日本語版には
「原子力船むつが遮蔽リングの設計ミスにより放射線漏れを起こしたとき、応急処置としてホウ素を含むホウ砂を混ぜ込んだ米を貼り付けることで漏れを防いだ」。
とか
「 ヴァイオリンの名器であるストラディバリウスのトップから、この物質が検出された。製作当時、ホウ砂はワニスの防腐剤として使われていたことが明らかになっており、それが名器の音の秘密ではないかという研究結果が、同教授によって提出されている」。
なんて豆知識が載ってました。ほうほう。

目の洗浄に使われたり、「スライム」の原料にもなるそうです。

もっと早く知りたかった!

なぜ日本で「ホウシャ」なんて一度も聞いたことなかったのかな?と思ったんですが、日本では産出されないんだそうです。

アメリカではデスバレーのあたりでたくさんとれるらしい。

 20 Mules Team (「ラバ20頭分のパワー!」)というこのクラシックなロゴも大変気に入っています。

日本では、医薬品として(目の洗浄用)地味な箱に入って薬局で売られているそうです。

アメリカみやげに…するにはちょっと重いけど、こちら在住の方はぜひ一度、騙されたと思ってバスタブ洗いにお使いになってみてくださいませ。 


にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2014/10/26

燃える芸者じゃなくて


Flaming Geyser State Park (フレーミング・ガイザー・ステートパーク)という公園にいってきました。
場所は、シアトルから南のほうへクルマで50分くらいのところ。



ドラマチックな名前とはまったくうらはらに、めっぽう静かな公園でした。
グリーンリバーという、タコマでピュージェット湾に注ぐ静かな川が流れるそばに、広い芝生のピクニックエリアがある。

夏場は子どもたちが水遊びするのに良さそうな川辺は、なんだか西部劇に出てきそうなたたずまい。



この流れに、ピュージェット湾から鮭が上ってくるんだと公園の掲示板に書いてあった。
この上流が鮭たちのふるさとなんだそうですよ。

今はcoho salmon (銀鮭)が帰ってくる季節、というのでしばらくじっと見張っていましたが、まったく魚の影もみえませんでした。


大きな犬を連れた人が何組か、のんびり散歩に来てました。

Washington Trail Associationのサイトによると、フレイミング・ガイザーというもの凄い名前は、20世紀初めに石炭の試掘をしていたところ、メタンガスのカタマリを掘り当ててしまい、地下水とともにメタンが25フィート(約8メートル)くらい噴き出して来てビックリ!という事件があった場所だからついたもの。

地下水が噴き出してきた時だけ、イエローストーンのガイザー(間欠泉)みたいだったんでしょう。
この地下1000フィート(305メートルくらい)のところに、まだメタンは眠っているものの、もうむやみに噴き出してくる気づかいもないし、もともと間欠泉とはなんの関係もない。


このWTAのガイドによると「メタン溜まりから出てくるガスが常時ちょろちょろ燃えている」ということだったんだけど、行ってみたら、こんなでした。


 なんにも燃えてないじゃん!! メタンが尽きたのか?

ということで、フレーミングでもガイザーでもない、単に静かなだけの公園でした。

「geyser」という言葉の発音が覚えられなくて、イエローストーン国立公園にいったときに「ゲイシャー」と連発してたら、息子に「芸者?」と不可解な顔をされた。
ゲイシャーじゃなくてガイザーでしたね。フレーミング芸者というのもなかなかドラマチックだと思うけど。



公園の中にはくねくねと張りめぐらされた長いトレイルがあります。

奥のほうはあまり整備がされてなくて、下生えが生い茂っていてワイルドでした。


ここにも一見おいしそうなきのこたちが。


これはオイスターマッシュルームみたいな顔をしてますね。

きのこに限らず、菌たちって不思議なネットワークでつながっていて、変な生き物です。



 トレイルを歩いていたら急に大雨が降り出したので早々に帰ってきてしまいました。



にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ