8月の末の旅行では、わたしたちはベアトゥース峠を越えて北東のSilver Gate 入口から入りました。
ゲートを入るとまもなく、Lamar Valleyという盆地のような場所に出ます。ここが野生動物の一番多いところだときいていたのですが、さっそく、いたいた。
最初の一頭との遭遇は「おおっ」と思うけれど、だんだんと見慣れてくるバッファロー。
その昔、大草原を埋め尽くして移動していたという大群を見てみたかった。
国立公園制定以来、保護されているので、少しも人を恐れない野牛たちです。クマとオオカミには100ヤード(約91メートル)以上、それ以外の野生動物からは25ヤード(約23メートル)以上の距離をとるように、入園者はくりかえし厳重に注意されます。
だからバッファローやエルクが近づいて来たら、人間のほうが静かに去らねばなりません。
エルクも平気でゆうゆうと車道をわたり、人のそばに寄ってきます。
これは国立公園の北西端あたりにあるMammoth Hot Springという公園内の「町」(ホテル、郵便局、レストラン2軒、お土産屋さん、ビジターセンター、その他がある。これだけあったら立派に町ですよね)のカフェテリア前。エルクの家族が、カフェテリアの花壇の花を食べに来ていました。
カメラを持った観光客が25ヤード以内に近づくと、セキュリティが「はいはいもうちょっと下がって〜」と言いに来ます。
夜になるとゴミ箱をあさりにくる黒クマとグリズリーを「鑑賞」するアクティビティが、第二次大戦くらいまでの間は大人気だったのだそうです。
クマたちはゴミ箱だけでなく、観光客の車に餌をねだりに来ることを覚えていました。
Yellow Stone National Park Photo Collection より。 |
先日、旅行から帰って来てからNetFlixで見たPBS制作のドキュメンタリー『 The National Parks: America's Best Idea』はその辺の事情も含め、国立公園創成期からのいろんなドラマが叙情的に描かれていて、面白かったです。
絶滅したオオカミが1995年にイエローストーンに再導入されたくだりも、感動的でした。
人が集まる観光スポットの町部分と整備された道路だけ見ていると、イエローストーンってテーマパークみたいだなあと思わずにいられないのですが、オオカミの群れだって公園内のどこかにいるんですね。