5年ほど前に一時帰国していた時、たまたま新宿に行ったら、開店して間もなかった日本第1号店にすごい行列ができていてびっくりしました。さすがにもう行列は出来てないのでしょうが、まだプレミアム扱いなのかな。
実はオアフ島でもクリスピー・クリームは一種プレミアム商品なのでした。
マウイにお店があるけれどオアフには出店してないので、オアフ島では子どもたちのファンドレイジングに良く使ってました。
マウイ島から朝一番の飛行機で届いたのを空港に取りに行って、子どもたちがスーパーの前の駐車場や交差点に立って、1ダース入りの箱を並べてとおりすがりの車に売るのです。たしか1箱15ドルくらいでした。うちの息子が参加していたサッカーチームもファンドレイジングにとても熱心だったので、何度かやりました。
だいたいいつも炎天下なので、お昼頃には溶け始めて、下のほうの箱などはもう砂糖でじっとり湿っていたりするのでしたが、それでも結構売れていました…。
クリスピー・クリームのドーナツが好きだというと、在米の日本の人には、え、と一瞬引かれるか、少し気の毒そうな顔をされるのが常です。
なんであんな砂糖のかたまりのようなものを好きこのんで、というのが、センスある日本人の普通の反応のようです。
クリスピー・クリームのドーナツ(中にクリームなどが入っているのは、さすがに私もダメです。砂糖がかかっている普通の「original (glazed)」か、そのバリエーションまで)を食べるには、絶対にコーヒーが欠かせません。
特においしいコーヒーである必要はありませんが、必ず濃い目で熱くなくてはなりません。
ふんわりしたドーナツは一口食べただけで濃い甘さが口中に広がるので、急いで熱いコーヒーを飲んで中和します。クリーミーな甘さをがつんと強いコーヒーで打ち消すときの味が好きなので、いつもよりもコーヒーを飲む速度が非常に速くなります。この繰り返しでドーナツ2個半はいけます。
これは「たまり漬け」や「いかの塩辛」で白いご飯をたくさん食べる幸せと似ているような気がします。
ドライブスルーつきの店がうちの息子の高校の近くにあるので、この赤い「できたてだよ〜」サインが点灯していると、つい寄ってしまう。
店内の小さなドーナツ工場で、ベルトコンベアに乗ってドーナツがぞろぞろ流れて来るのを眺めるのはちょっと楽しいです。
でも店内はいつ行ってもがらんとしてます。立地も寂れたオーロラ通りで、オサレな街の中ではないし。座ってゆっくりドーナツを食べている人はほとんど見かけたことがありません。
50年代ふうの内装やロゴも素朴なパッケージも可愛くて好きですが、アメリカ国内では、シボレーの大型車みたいな、時代遅れで少し野暮くさい、でもまあ失うことも出来ない存在として扱われているようですね。