2014/10/22

ビニール盤



この間別ブログの「ビニール盤」を英語でいうと「ヴァイナル」という話でも書いたんですが、1年ほど前、うちの息子が突然、ターンテーブルを持って帰ってきた。

どこかのオーディオショップで、大枚200ドルくらい出して買ったそうです。

この子たち(息子はいま19歳)の世代って、「ビニール盤」のレコードだけじゃなくてカセットテープも見たことないし、CDでさえ買い集めてモノとしてコレクションするという経験を持ってないんですよね。

この世代はものごころついた頃から家にコンピュータがあって、音楽というのはiPodかコンピュータのライブラリに入ってるもの、またはYouTubeで見るものだった人たち。

うちの少年は、買ってきたターンテーブルにLPをのせ、ぐるぐる回っているレコードの溝に慎重に針を置くと、ブツブツいうノイズとともにスピーカーから音が出てくる、というその仕掛けを自分でやってみて、「スゲー」と興奮していました。




しばらく前に、息子がGoodwill で見つけてきた、テクニクスのアンプとカセットテープのデッキと、キャビネットのセット。これで30ドルだって。

これと超そっくりなカセットデッキとアンプを、中学のときに持っていた。その頃は父がどこかから買ってきたクラシックの100枚組くらいの全集はじめ、けっこうな枚数のLPがあったんだけど、その後引っ越しを繰り返すうちにすっかり処分してしまって、今持ってるのは2枚だけ(どうしても手放せなかったリパッティのショパンのワルツアルバムと、なぜか捨てられないでいた「たま」のアルバム)。

自分のうちでまたLPやカセットテープを聞くことになるとは、10年前には思ってもみなかった。

カセットテープも100本かそこら、かなり長いこと保存していたものを、たしかハワイから引っ越すときに全部捨てちゃったのだった。
昔、貸しレコード屋(!)でバイトをしてたとき、むちゃくちゃ洋楽に詳しかった店長のスズキさんが作ってくれたコンピレーションテープも、それまでは大事にとってあったのに。

あれはかなり良い選曲だったので、今聞いたら80年代後半ミュージックのぎゅっと詰まったエッセンスに触れられたはずだったのになー。つくづく惜しいことをした。


LPレコードの売上は年々伸びてるのだそうです。産業が復活するほどじゃないだろうけど、すっかりなくなってしまうことも、まだなさそう。

シアトルもまた「ヴァイナル」好きな人が多い町のようです。うちの近くのバラードの町には、以前からある老舗的「ヴァイナル」屋さんに加えて、最近新しい店が開店して、全部で3軒ある。



そして私の愛するGoodwillにも、LP売り場がありますよ。オシャレな若者が経営しているレコード屋さんで中古を買うと、1枚15ドルから30ドルくらいとけっこうなお値段がするんだけれども、グッドウィルなら1枚50セントだか1ドル!。

ヒマがあるとパラパラとめくっては掘り出し物を探して、少年のコレクションにむりやり名曲を加えてやってます。

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今週は「マルーン」とは何であるかについてちょっと調べてみました。

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