2013/09/24

月夜の舞 


19日、中秋の名月の宵。

Aさんの、緑に囲まれた素敵な邸宅にて、舞踏家薫さんのパフォーマンスを拝見いたしました。

かぶりつき席にて。『ツクヨミの笑み』


能舞台のような、緑の梢の海の上に張り出した素敵なデッキがステージ。

今回も書家 Yoshiko氏が、文字のうごめく空間を作る。


今回は、赤いTシャツ地に書かれた文字を引き裂いた、赤麺、こと「しがらみ」が、舞台の真ん中にうにうにと異常な存在感を放って鎮まっておりました。


白い結界に置かれた、しがらみ。


舞台をしつらえている間に、梢の間に月がさしのぼって来ました。



日もとっぷりと暮れたころ、鐘の音とともに舞踏家が登場。



にじり口のような、小さな窓から! 『リング』の貞子を一瞬思い出してしまいました。


 異界からまた別の異界へと、生まれ落ちた女。
 


しがらみと戯れる。幼女の魂。


しがらみにまみれる。 舞踏家の後ろでは月が静かにのぼり続けています。



漢字は幾百億の重い思いを背負っている。


月の人は文字を散らしながら歩く。



冷たい月の見下ろす舞台。ドラマチックなパフォーマンスでしたが、サロンでの開催だけに、のどかでくつろいだ感じでもありました。


昔の人は月の光が人を狂わせると、いわれのない罪を月にかぶせたものです。

ツクヨミのことは良く知りませんが、ギリシャ神話でも月は女神。夜は女のものか。


舞踏の後は、大皿に張った水に映る月を囲み、「炭坑節」が出たり、唄をうなる人もあり、たいへんに楽しい月見の会でございました。



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2013/09/21

秋のマーケット




フィニーリッジの金曜マーケットに行ってきました。

バラードやフレモントのは年間やってるけど、ほかの多くのファーマーズマーケットは10月で終わり。
ここのも今年はあと数回です。早い!


ゴールデンビーツ、ミニトマト、ズッキーニ。 花屋さんはダリアでいっぱい。
豪華なダリアが1本1ドル~1ドル50セントでした。


めずらしい色のなすがあったので買ってみた。しかし値段を聞かずに買ったら高かった!

1こ2ドルなり~! 

これはズッキーニと一緒にラタトゥイユ行き。しかし日本なすのほうがパルプが柔らかくて水気があっておいしいです。


 ゴールデンビーツは1束3ドル。まずまずお買い得。



これはオリーブオイルをかけてオーブンで気長に焼いて、サラダに。


50分くらい焼いて中が柔らかくなると、するっと皮が剥ける。 断面は外見からはまったく想像もつかない鮮やかなゴールデンイエロー。


オリーブオイルとレモンをかけて、フェタチーズ。西瓜と同じじゃん。

人参と栗の中間的な、ほっこりした甘さで、新鮮な土っぽい香り。

 

 シアトル・アーバン・ハニーというのも買ってみた。3種類あった中からグリーンレイク産のを。

これはグリーンレイクのまわりの住宅5軒の裏庭においた巣箱から収穫したはちみつなのだそうです。グリーンレイク周辺の linden tree の花がメインだと、はちみつおじさんは言っていた。

濃い色の、レモンのような香りのするはちみつです。



近所でとれた蜂蜜って嬉しい。

ホノルルのファーマーズマーケットでは、クリスマスベリーという木の花の蜂蜜が売っていて、やっぱりこれに似た濃い色の、特徴のあるつんとする香りの蜜で、とてもお気に入りだった。

KCCのマーケット、また行きたい。あのぬくい空気に包まれたい。まだ今頃、レインボウシャワーの花が咲いてることでしょう。


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2013/09/18

いまいちな西瓜のレスキュー


今年の夏はスイカを食べ損ねたのをうらみに思っていたので、トレーダージョーズでオーガニック西瓜(小玉)4ドルを見つけて即買い。

でもこれが、じょりじょりでボソボソであまりかんばしくなく、冷蔵庫の中で冷たく不良債権化しつつあったので、レスキューレシピを探してみました。

一番簡単なこれに。

バルサミコ酢大さじ3に砂糖大さじ1弱を入れて煮詰め、とろりとしたところで切ったスイカにかけ、フェタチーズを散らしてできあがり。

ほんとはミントの葉もあったら良いんだけど。
ベランダにあるのは青しそとバジルとコリアンダー。それじゃちょっとエスニックになり過ぎそうなのでやめた。

今年のスイカおさめです。
今朝はもう靴下なしじゃ寒かった。


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2013/09/17

うるさい12人目 


日曜はシアトル地元のシーホークスのシーズン最初のホーム試合で、しかも相手がライバルのサンフランシスコ フォーティーナイナーズなんで、もうそりゃ大変な騒ぎだったようです。

シアトルのファンは昔からNFL中でもうるさいので有名で、スタジアムもわざわざ音が反響するように作ってあるんだそうで、遠征してきた相手チームをびびらせるので「The 12th Man = 12人目のプレーヤー」といわれるのをシアトルのファンは誇っているようなんだけど、前回フォーティーナイナーズのQBが「 The 12th Man なんて試合に関係ねーぜ」みたいな発言をしたもので、シアトル人はますますやる気になって試合に臨んだのだった。

それでスタジアムは、ギネス記録を破る136.6デシベルの騒音を見事に達成。
シアトルタイムスによりますと、航空母艦のデッキの騒音が140デシベル。雷が120デシベル。ロックコンサートが110デシベル。

ジェット機が飛び立つ空母のデッキなみの騒音て、どうなの。
130デシベルになると耳が痛くなり、聴覚に障害が出る域。

スタジアムに行く人は耳栓所持が推奨されていて、知り合いのシーズンチケットホールダーも、耳栓持って行ったといっていた。

 試合の結果も29-3というボロ勝ちでした。よかったね。これで負けたらもう次からは大騒ぎする意味がなくなるところでした。

シアトルの人って普段はもの静かで内向的でNERD な都市だと評判なのに、なぜスタジアムに入れてしまうと急にこんなに騒ぎ出すんでしょうか。


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2013/09/15

流木たち


Dungeness crab の名前は、ここのDungeness 湾から来てるんだそうです。

でもこの日には、浜ではカニは見かけなかった。


流木がごろごろの浜。ビーチに来る大人は、みんな、ただ流木に座って波を眺めている。

(子どもはみんな何か海に投げたり走ったり)

この日の日曜版にたまたま、流木の記事がでてた。


In one of the few studies to look at the function and characteristics of local driftwood, UW graduate student Daniel Tonnes tagged and carbon-dated logs at eight Puget Sound beaches. He found that more than 90 percent of the larger logs died between 90 and 300 years earlier, with the majority dying pre-1850.(Seattle Times "Driftwood comes and goes, telling stories" 2013/9/6)

(この地域の流木の特徴や働きについての数少ない研究の中の一つは、ワシントン大学の大学院生ダニエル・トンズによるもので、ピュージェット湾の8つの浜で流木にマークをつけ、放射性炭素で年代測定を行なった。これにより、大きめの流木の9割が90年前から300年前に枯れたもので、大部分は(この地域に白人が入植して伐採が始まった)1850年以前に枯れたものだということが分かった)。


この流木たちのほとんどが、90年から300年もピュージェット湾を行ったり来たりしているんだって!

これだけ綺麗に骨のようになるにはどのくらいかかるのかなと思ったら、100年以上も波に洗われているとは。


 これももしかしたら、独立戦争のころに川から流れて来た木かもしれません。



流木を見ると、人は立ててみたくなるらしい。


人は丸い石をみると、積みたくなるものらしい。


この浜には、石蹴りにちょうど良さそうな、きれいに平たく磨かれて丸くなった石がざくざくあります。



ソーダのような波。


なかなかZENなビーチです。時間のある(寒くない)晴れた日の散歩にはお勧め! 


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2013/09/14

ダンジネス砂嘴


Dungeness Spit (ダンジネス砂嘴)にいってきました。

ここです。



ファンデフカ海峡がぐぐっと曲がってピュージェット湾になる入口のあたり。


ひょーっと突き出した砂州がカギ型になっていて、その先っちょあたりに灯台がある。

上の写真では、よーく見ないとわかりませんが、右上の雲の影が水面に映っている右手に小さく灯台が見えてます。
カギの手の向かって左側がファンデフカ海峡がわで、波が打ちつける浜。
右側はカギの手の内がわで、静かな入り江。この入り江は、野鳥その他の保護のため立ち入り禁止になってます。

 
 砂嘴(Sand spit って砂州じゃなくて「さし」っていうんだ。「くちばし」のような形だから。知りませんでした)のつけねからさきっちょのこの灯台までは、片道5.5マイル=8.8キロ。

けっこう遠い。

しかも浜をえんえん歩いて行くのは1時間くらいで飽きてくる。

しかも潮が満ちてきて砂浜がだんだん狭くなって来て、歩きづらくなってくる。

しかもこの公園は(カウンティの管理)、日没後の7時半で閉園。

行ったのがもう午後遅めだったので、途中まで歩いて引き返しました。

それでも往復、ぶらぶらと石を拾いながら歩いて、3時間半。




天気が良かったおかげもあって、本物の太平洋沿岸のオーシャンショアより、ずっと海らしさが味わえたビーチでした。内海なのに。



だってオーシャンショアのあたりって、浜が広すぎて茫洋として、なんだか異界のようで。



 ここの浜は(とくに満潮近かったから)すごく狭くて、こんなに内海の奥深くとは思えないほどがんがん波が寄せている。


このビーチのスケール感が、懐かしいハワイのビーチのようでした。




この地形は風や海流が激しくぶつかるところにあり、浸食された崖から岸沿いに流れた砂がどんどん堆積して、「砂嘴」は1年間に13フィートも伸びるのだそうです。と看板にかいてあった。




夕方から雲が晴れて、オリンピック半島の山が見えてきました。

背景に切り立った山なみがあって、歩くのにちょうど良いスケールの砂浜があって。やっぱりちょっとハワイのカウアイ島あたりに似てる景色です。水は泳ぐには冷たすぎるけど。


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