2011/03/01
ガールスカウト・クッキー
この季節、スーパーマーケットから出てくると、出口の外に立っている制服姿の少女たちによびとめられることが多い。
「Do you want to buy Girl Scout cookies? ガールスカウトクッキー買いませんか?」
Do you want ? というところがミソです。彼女たちはCould you ? とか言わない。頼んでない。
「買いたかったらどうぞ。ガールスカウトに貢献するチャンスをご提供しますわよ」というマーケティング。
5回のうち4回は「もうウチにいっぱいあるのよ〜」と笑顔で断るけど(まんざら噓でもありません。今年はサッカーチームのマネージャーの娘がガールスカウトだったので買わないわけにはいかなかったw)、あんまり寒い日に小さい子が売ってると、ついマッチ売りの少女を思い浮かべて買っちゃったりする。
1箱4ドルって安くはなく、すごくおいしいわけでもないけど、このレモン味のクリームがはさんであるのとかは、なんだか懐かしい味で、うちの少年も好き。
うちの少年もハワイ時代、カブスカウトやサッカーチームのファンドレイジングで、よくスーパーの前でモノを売った。やはり小さい子のほうが良く売れる。2年生くらいの子が制服をきちんと着て売ってると、飛ぶように売れる。知らない人に話しかけてモノを買ってもらうのって、意外に良い経験になったかも。
ハワイでは、小学校の備品などを買うためのファンドレイジングで売られてる「School Kine Cookies」ていうのがおいしかった。これも1袋6ドルとか7ドルで、けっこう高いのだ。
学校が学校のために生徒にモノを売らせること自体も驚きだったけど、 たくさん売れた子には賞品が出るシステムにも驚いた。TVアニメ『Boondocks』のネタにもなってたので、全国的な慣習なのだろうと思われる。
こんなん売るより直接寄付集めたほうが早いんじゃと思わないでもなかったが、現金で10ドル寄付を集めるよりも30ドル分のクッキーを売るほうが全体として収益が高いのだろう。親の人脈でも親戚でもなんでも使って売り上げを競うシステムは、社会の縮図のようでもあるのだった。営業魂、大切ですからね。
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2011/02/28
ワイキキビーチ、ワシントン
引っぱり続けた太平洋探訪日記、これで最後です。
Cape Disappointed の真ん中にある小さな湾。
ディスイズ、ワイキキビーチ。
いや本当なんですってば。
標識を写真にとってこなかったけど、ほらここにも書いてあるでしょ。
いったいどこのどいつがこんな名前をつけたのかは、わからなかった。ハワイ配属を希望していたのに寒風吹きすさぶ北の岬に配属されたコーストガード隊員の自虐ネタだったとか?(憶測)
どこからこれだけの流木が、と目をみはるほどの木が流れ着いていて、足元すべる。もうちょっとでカメラを破壊しそうになった。
ダイアモンドヘッドの代わりに、がっかり岬灯台が見える。
こじんまりした入り江で、なかなか良い波が来ていて、シーカヤックの人が波間で遊ぶ穏やかなビーチだったが、嵐の日にはこんな光景になる。こわー。
ノースウェストの天気は変わりやすい。真冬に1日半も快晴に恵まれて本当に大感謝。
日曜の午後には、もう水平線の上に雨がやってきた。
ロングビーチの先のほうには、Oysterville (オイスタービル、「牡蠣村」ですね)という魅惑的な名の村もある。ゴールドラッシュでブイブイだった頃のサンフランシスコへ天然牡蠣を供給してバブルに沸いた村。
ビクトリア時代の建物がちらほら残り、今も静かな湾で養殖する獲れたて牡蠣やアサリの直売所がある。
ここも機会があったらゆっくり散歩してみたいが、天気も怪しくなってきたので、アサリと牡蠣を買ってさっさと帰路につく。シアトルまで帰るんだけど大丈夫かなといったら、サンタみたいなひげのおっちゃんがノープロブレムと言って、スコップいっぱいの氷を豪快に入れてくれたw 新鮮な牡蠣1カップぶんぎゅうぎゅうにつまったパックと殻つきアサリ1キロくらいで、17ドル。安い。
買ったあさりです。大きさバラバラだけど日本のアサリと同じくらい小粒。 |
やっぱり海辺はいいなあ。 アサリはボンゴレとペスカトーレとお味噌汁で3日間食べられた。うまかったっす。牡蠣はパックなので10日もつからまだ冷蔵庫。何にしようかなー。
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2011/02/27
がっかり岬の灯台
たった1泊の州内旅行でどこまで引っ張る。まだ続く太平洋探訪記。
ワシントン州の南西の端っこは、コロンビア川が太平洋に流れ込む河口で、川向こうはオレゴン州。
広い河口と太平洋の間に大きな前歯のように突き出している岬が、Cape Disappointment (ケープ・ディサポイントメント)。
直訳すれば、「がっかり岬」…。
ノースウェスト地方の地名の適当さについては以前にもひと言申し上げましたが、いくらなんでもこれはひどい。「がっかり岬」じゃ演歌にもならない。
命名したのは、やっぱり英国人の船長だよ。1788年、内陸に入るコロンビア川の河口を探していた毛皮商人の船長が、河口に行きあたったのに行き止まりの湾だと勘違いしてがっかりしたので、この命名。
もちろん無人地帯じゃなく、ネイティブ部族がいくつもあって、すでに西洋人とさかんに交易していた地域ですよ。勝手に船で来て勝手にがっかりされてもねえ。
そして、その20年ほど後、西部探検隊のLewis & Clark (ルイス&クラーク)が艱難辛苦の2年の旅の後、やっと太平洋にたどり着いた地点でもある。
岬の太平洋側と河口側にはそれぞれひとつずつ灯台があります。潮の流れが複雑で砂州が多いので、昔からよく船が難破する大難所だったそうです。↑ これは太平洋側のNorth Head 灯台。
河口側の灯台へは、パーキングから1キロちょっとのハイキング。
灯台への道には、シカも出没します。
途中にある小さな入り江には「Dead man's Cove(死人の入り江)」という、『パイレーツ・オブ・カリビアン』的な名前がついている。ほんとに人の土地に来て好き放題な名前をつけますね。
実際、ここには汐の加減か、難破船から遺体が流れ着くことが多かったという話です。
と思うとちょっと陰気にみえてしまう。
南北戦争のときのものだという、要塞跡も。
がっかり岬灯台。
現役灯台としては西海岸で一番古い。今でも、コーストガードの管理下でしっかり働いてます。
湾の内側にはコーストガードの施設があります。
岬の丘の上に、州立の立派な『Lewis & Clark Interpretive Center』(ルイス&クラーク資料館)があるので、せっかくだから入館料5ドルを払って行ってみた。
ジェファーソン大統領に任命されて西部を探検したルイス&クラークのことは、アメリカ人は小学校で必ず習う。(うちの15歳は、なあああああんにも覚えていませんでしたが……悲)。
写真や図版を使って、一行が食べていたものや、途中で取引した部族とのやりとりや、あらゆる困難の数々が説明されている。
食料に、「犬」が入っていたのが、衝撃的でした……。
通訳として白人(毛皮商をやってたカナダ人)の夫とともに探検隊に同行し、途中で赤子を生んで育てながら最後まで旅についていったネイティブ女性 Sacagawea (サカガウィア)は、赤ちゃんを背負った肖像が1ドルコインにもなってて有名です。
ほんとにすごい、たくましい女の子。 探検隊参加当時はまだ10代の、とても好奇心の強い女子だったのだと思う。
この近くで越冬キャンプ中、何十キロか先の海岸にクジラが打ち上がったという話を聞いて、この内陸生まれの女子は「その巨大な魚をぜひ見たい!」と、わざわざ男たちと一緒に見物に行ったのだそうです。まだ赤ちゃんも乳飲み子だったろうに。
彼女の存在が、道中出会うネイティブの部族に対して、私たちは悪者じゃなく友好的な平和な目的のために来たんですよーという印籠のような役割をはたした。
そのあとから入植者や軍隊がイナゴのように群れをなして来ることになるとは酋長たちも露知らず、ほとんどの部族が友好的にもてなし、道案内や物資の調達に協力した。
探検隊が馬もなく先に進めず困窮していたときに馬を譲ってくれないかと交渉した先の部族の長が、たまたま、このサカガウィアちゃんの生き別れの兄で(彼女は小さな時に他の部族に誘拐されていた)、ドラマチックに話がまとまってしまったというのは、小説にしたら嘘っぽくなってしまうようなアメリカ史上のミラクルのひとつでした。
当時は今のワシントン州のあたりはまだアメリカにもほかの欧州の国にも属していない、インディアンの土地だった。
ほかに先んじて探検隊を送ってツバをつけておこうというのが大統領の思惑でもあったのですね。
アメリカはフランスから広大な「ルイジアナ」を買ったばかりで、いきなり国土が倍になったけど、その中身がどうなっているのかはまだよくわかっていなかった。太平洋に出る通商路を確保して、ゆくゆくは太平洋岸にも国土を広げたい、というのが当時の政治家の目標だったのは当然。
今考えれば、アメリカが東から西まで広がる大陸国家となったのは必然だったかのようについ考えてしまうけれど、そこに至るまでには命がけの開拓と血みどろの侵略と戦いが無数にあったのでした。
18世紀のニュース版画。「熊に襲われて木の上に逃げる人」。どう見ても犬。 この画家は熊みたことがなかったらしいです。 |
そんな時代の流れの中で、 探検家や毛皮商やインディアンの娘がそれぞれの思惑や希望や誇りをもって、それぞれに波瀾万丈の人生を生きていたのですね。
2011/02/26
海辺の朝食と砂地脱出
ロングビーチ、朝7時すぎ。
月が沈んでいくところ。草にはまだ霜が下りていた。
ロングビーチの町は海と平行する通り沿いに観光客向けのレストランや土産物屋が並ぶ、小さな細長い町。ビーチの近くには新しい立派なのから物置き小屋に毛がはえたみたいなのまで、ホテルやコテージがばらばら建っている、いかにもなビーチタウン。ゴーカート場もあった。
泊まったのは安宿だけどビーチの入り口に建っていて眺めは広い。
蛇口から出てきた水が最初茶色かったのでビックリしてフロントに言ったら、上水道工事のあとからなのよー、困ってるのよねえー、とブルーのカラーコンタクトをしたゲイのお兄ちゃんが、大して困ってもなさそうに言う。砂州みたいなとこにこれだけいろいろ建ててるんだからそのくらいの不都合はあるのかも。しばらくするときれいになったが、バスタブにはった水はやっぱりかすかに色がついていて、息子はお風呂に入るのを拒否した。
なんだかんだ支度をしていたら9時とかになっちゃって、私はカフェでパンでも買って早く岬の灯台を見にいきたかったのだが、息子15歳はこの看板↑にフォーリンラブ。ハッシュブラウンとベーコンとー、と、がっつり朝ごはんの頭になっている。
店の前に行列が出来ているのを見てひるんだが、ティーンエイジャーをひもじいままで放置しておくとロクなことにならないので、仕方なく並ぶ。
でもここのお店は朝ごはんプレイスとしては100点満点でした。
真っ赤な口紅をきれいに塗ってひっつめ髪にしてニワトリのもようのエプロンをかけたおばちゃんが(この人がローリーさんなのか聞けば良かった)全開のスマイルを浮かべて、目はしっかりとあちこちに配りながらテーブルの間をパトロールしている。
店の中は百個くらいの種々雑多なニワトリグッズや、古い写真や、古そうに見せかけたなんちゃってコスチューム写真がごちゃごちゃ飾ってあり、店のまんなかには大きなアンティークのストーブがある。天井近くの梁には帽子をかぶった山鳥の剥製もとまっている。これで寂れていたら相当落ち込むインテリアだが、繁盛していて店内は明るく、お店の人の気配りも気持ちよくて、くつろげる。
知り合いのおばちゃんちの朝ごはんにおよばれした感じ。
メニューは正しいアメリカンブレックファスト。
この日のスペシャルの鮭とホタテとチーズ入りオムレツは、巨大ハッシュブラウンと12センチ角くらいのホットビスケットがついて11ドル。息子はブルーベリーワッフルとソーセージ。二人分で24ドルとかだった。オムレツには鮭が大きなカタマリで入っていて、卵ふわふわ。ワッフルの焼き加減もパーフェクト。ハッシュブラウンも全然油っぽくなくて上等だった。二人ともこのあと、午後遅くまでぜんぜんおなかがすかなかった。
ロングビーチのあたりでがっつり朝食を食べたい方には、ここはおすすめです。
ワシントン州のビーチは、「公道」と同じ扱いになっていて、保護地区や指定地区をのぞき、車の乗り入れができる。もちろん環境保護派からは反対の声もやんわりと出てるが、広い砂地を車で移動できるのはかなり便利。
ただし、砂に埋もれてしまったら脱出は自己責任。
すぐ先でミニバンが砂にはまり込んで立ち往生してるから、その辺を避けてもう少し固そうな砂地を選んで横切っていこうとしたら、方向を変えたとたんにタイヤが半分埋まった〜!
アクセルを踏めば踏むほどすごい勢いで砂が巻き上がり、タイヤはますます深く沈んでいくぅーーー。
とにかくいったん後ろに出なくては動けない。犬を散歩させていたおじさんに押すのを手伝ってもらってバックで出て、いったん波打ち際まで下がってから勢いつけて道まで突破。なんとか脱出できた。
車高の高い4WDならぜんぜん問題ないと思いますが、ビーチドライブの際はお気をつけくださいねー。
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2011/02/24
ロングビーチ、ワシントン
Copalis Beach から、また湾沿いに2時間ばかり南下して、ワシントン州の西南端近くの「Long Beach(ロングビーチ)」 へ。
ロングビーチはカリフォルニアのが有名だけど、ここは「世界一長いビーチ」と豪語している。でも実際の長さは半島の端から端まで、26マイルだから40km強。
九十九里浜(66km byウィキ)のほうが長いんですけどーー。
土曜日の夜はここに宿泊。
なんとか、サンセットに間に合った。チェックインする間もなく、浜辺へ急行。
広い浜では、潮干狩りの人々が砂を掘っていた。
ここで穫れるのはアサリじゃなく、コパリス・ビーチにもあったレイザークラム(マテ貝)。
貝の呼吸穴をみつけたら、このような筒状のシャベルを砂に突き刺して、まわりの砂ごと貝を捕獲する。このお嬢さんはちょうど1個ゲットしたところで、嬉しそうにみせてくれた。
貝を掘るには許可証をオンラインで購入(州の住民は年間1人9ドル)せねばなりません。収穫は1日につき、ひとり15個まで。
まだシーズン初めなので、そんなにザクザクはとれてなさそうだった。
だんだん日が落ちる。空の中を歩いているような、豪華な夕やけ。
潮干狩りって、春先の水のぬるくなった頃に裸足で入っていくものだと思っていたが、razor clam は水の冷たいうちがおいしいのかも…。
次はこの丸いシャベルとバケツと長靴を完備して行こう。
日本のマテ貝とりのこんな記事をみつけますた。こっちのほうが面白そう。東京でも穫れるんですねえ。
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2011/02/23
海からの贈り物
Copalis Beach には、砂浜にプチ飛行場がある。もちろん定期便が通ってるような空港じゃなくて、「飛行場」といって良いのかどうかも迷うような、細い砂地の滑走路が一本。
しかも満潮時には波の下になって、使えない。
そこで、小さな黄色い飛行機が何度も離着陸の練習をしていた。
あんまり小さくてエンジン音も軽〜いので、最初、巨大ラジコンかと思って感心してしまった。
浜辺に落ちているもの、その1、「sand dollar」。この浜はこの「砂のドル貨」がたくさん打ち上がっていて、欠けてないのを5枚みつけた。半分に割れて「ハーフダラー」や「クオーター」になっちゃってるのは、いたるところに散らばっている。
日本名は「タコノマクラ」目の「カシパン」。タコのマクラっていいなあ。絵が浮かびますね。ヒトデかと思ってたら、そうじゃなくてウニの仲間だそうだ。
よく、オサレな雑貨やさんにバスルーム用インテリアとして並んでたりするけど、砂浜でゲットしたのは始めて。この「カシパン」を浜で拾うというの、小学生のときに図鑑で見ていらい、長年の夢でした(ちいせぇーw)。すごく嬉しい。
その2、razor clam (マテ貝)の貝殻。
ここはカシパン以上にマテ貝の産地として有名なのだそうだ。1940年代には、シーズン中に百万トンも収穫したとか。このあと行った別のビーチでも、マテ貝掘りが繰り広げられていた。
現在は、決まった日に決まった量しか穫ることはできないように決められている。
日本のマテ貝よりは幅も広くて、がっしりした感じ。大変おいしいとのことです。食べてみたいですね。
その3、プラレール。
…なぜ?
息子は「日本から来たんじゃない?だってあっちは(と太平洋の水平線を指差し)日本でしょ?」というのだが。そ、そうかなあ。
ゴミというよりは漂流者の風格を漂わせて、なんとなく満足そうに見えた。
うーん、リンドバーグ夫人のような思索に富んだ考察は、かけらも出来ませんでしたねぇー。せっかく飛行機まで頭上を飛んでいてくれたというのにw
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チドリたち
Copalis Beach (コパリス・ビーチ)のすぐ北側からカナダまでの海岸沿いは、160kmにわたってwildlife refuge (野生動物保護区)に指定されていて、いろんな鳥の繁殖地になっている。
Copalis Beachにも、何百羽ものチドリやイソシギが波打ち際に右往左往して、わきめもふらずに砂の中から何か探してお食事中だった。
このひとはSnowy Plover 。Sanderling (ミユビシギ)。大きさは手のひらにのるくらいで真っ白な可愛らしい鳥。せわしない歩き方がおかしい。
このひとたちはsandpiper (イソシギ)だとおもう。
鳥たちは、砂の中の食べ物を探してついばんでいるときは、3倍速再生みたいなスピードで動く。実際、人間の3倍速か5倍速か、もっと速いペースで生きているんだろう。
疲れると片脚を仕舞って、波打ち際で突然ヒルネに入る。一度格納してしまうとまた出すのが意外と面倒らしくって、脚をたたんだまま群れの中をぴょんぴょん移動している鳥もある。
波が来ると、ぎりぎりまで待ってから、あぁもうしょうがないなあ、というような感じで全員わらわらと退避する。
波打ち際の総退却のようす。
チドリって百も千も群れているから千鳥っていうんだ、としみじみ思いださせてくれる光景だ。(この人たちはチドリ目シギ科というファミリーらしいので、まあ遠縁ということで…)
むかしは日本でも、どこの水辺でも見られる光景だったのだろうけど…まず都会では水辺がなくなってしまったよね。千鳥が淵にも、昔はこのくらい鳥が群れていたのか。
千鳥っていうと、お茶碗や着物の図柄で使われる千鳥もよう。かわいい図柄だけど、どちらかというと鳥よりマンタに似ていると思いませんか。
昔、おばあちゃんの家の茶の間にあった茶箪笥にも、貝細工の千鳥がちりばめられていた。子どもの頃、「イカ」みたいな形の鳥だなあ、と思ったものだった。
千鳥格子っていうのもありますね。あれを鳥に見立てるのもすごいと思っていたけど、こうして見ると、何百もの鳥が群れて飛んでいる図と見えなくもない。
この砂浜は、野生動物保護区のすぐ手前なわりに、鳥たちにはけっこう過酷な環境であるかもしれない。
鳥の群れの中に突っ込んでいくジョガーとか。
海に出て超ハイテンションになった犬に追いかけ回されたり。
犬を連れてお散歩している人は多かった。大型犬10頭をつれて散歩に来ている人もいた。10頭ともオフリーシュで海岸をかけまわり、鳥を蹴散らし追いかけ、もうそれはそれは嬉しそう。
鳥よりも、むしろ犬にとって天国なビーチかも。
チドリさんたちは、3秒後には以前のことなんか忘れちゃってる感じなので、ま、それほど気にしていないのかもしれない。
このあたりは渡りの中継地点で、お休み処になっているため、春になるともっといろいろな海鳥がやって来て、保護区の鳥は百万羽にもなるそうです。今度は双眼鏡も持って、もうちょっと北のほうにも行ってみたい。もうちょっと大きなレンズもほすぃなあ。