1920年代、当時の学長Suzzaloさんが「図書館はSoulf of University、大学の魂だから」とお金に糸目をつけず、壮麗なゴシック大聖堂のような、美しい図書館を建設した。
外観はヨーロッパの聖堂広場みたい。
アーチの上に彫像が立っている背の高い入り口をはいると、ホールの両側に優雅な階段。
読書室は吹き抜けの大天井にステンドグラス。ハリー・ポッターがほうきに乗って飛んできそうな、クラシカルな雰囲気。
この図書館が「あまりにも豪華すぎる」というので Suzzaloさんが理事会からクビにされた。
…と『Lonely Planet』にはあったけど、どうやらそれは事実ではなくて、木材労働者争議の調停をつとめたときに労働時間制限を通して、当時シアトル政財界を牛耳っていた木材会社社長たちの怒りをかったというのが真相らしい、と歴史サイトにはあります。
インテリで人格者で魅力的な紳士だったらしい、スザロさん。
洗面所の入り口には、りすのステンドグラス。本に座っちゃってます。
ちなみに、ここでお勉強するお値段は。
州の住民の場合学部生の学費が年間8700ドル、州民でない場合は、年間2万5000ドル。これに寮やアパートの住居費生活費をいれると、州外からの学生なら、ざっくり年間3万5000ドル強。日産のフェアレディZが新車で買えます。これ掛ける、4年間である。
これがたとえばスタンフォード大とかの超名門だともっと大変。年間学費が37000ドル、プラス寮費など1万1000ドル。締めて、かるく5万ドル。BMW5シリーズが買えます。1年間のコストですよ。
一般小市民としては血の気が引いてしまう値段。学生の約半数は何らかの補助金を受けていて、卒業後にも何年もかかってローンを返す人も多い。
だけど大学どころかいろんな理由で高校さえ卒業できない若者も、数多い。
聖堂のような図書館を持つ大学に通えるのは、いろんな意味で恵まれた若者たちなのだ。
9月は新学年の始まりなので、ご両親と一緒に歩いてる新入生らしい若者がいっぱいだった。お父さんやお母さんのほうが、緊張気味の新入生よりも嬉しそうに見えた。