2013/02/12

コカコーラの秘密 World of Coca Cola



ジョージア水族館の次は、すぐ向かいにあるWorld of Coca Colaに行きました。
これもアトランタ観光の王道。


コカコーラはジョージア出身だったんですね。そういえば缶コーヒーのブランドが『Georgia』だったななんて今さら気づいたり。子どもの頃はジョージアがどこにあるのかどんな場所なのかも知らずに飲んでいました。


 入口を入ると、世界各国のメモラビアが並んだ部屋で、超元気なお姉さんが「オリエンテーション」をしてくれます。



コーラをフィーチャーしたノーマン・ロックウェルの絵もありました。トム・ソーヤーみたい。いいですね。
コーラのノベルティには世界中にコレクターがいて、とんでもない値段がつくけれど、これはさすがにこの部屋で一番お値段がはる一品だそうです。

 「オリジナルレシピが秘蔵されている」という金庫。

 でももちろん肝心の秘蔵のレシピについては何ひとつ情報はなし。
 初期のコカコーラにはコカイン成分が入っていたとか、今でもコカの葉を原料に使っているとか、そういう情報も展示からはすっぱり省かれてました。(原料に興味のある方は、若干古いですがニューヨークタイムスの面白い記事がありますよん)


 オリジナルのビンのデザインや、初期のオーナーについてのエピソードなどは面白かったです。ほんとに美しいですねぇ。

「4D」映画シアターや世界各地のCMが観られるシアターや各種ギャラリーがあって、帰りにはサンプルのドリンク飲み放題で、大人一人15ドル。テーマパークとしてはお得かもしれません。


最後のところはミニ工場になっていて、出口で、ベルトコンベアを流れて来た「できたて」のボトルを1本、お土産にくれるし。


 やっぱり最大のハイライトは世界各国のコカコーラ・ボトラーズ製品を試飲できるテイスティング・ルーム。

前に行ったことのあるYちゃんが「一度にあんまり飲めないから、先にここに行って飲んでから中を見て、最後にまた行くと良いよ」と入れ知恵をしてくれました。そうか!と思ってそれに従い、しこたまいろんなソーダを飲んだところ、帰り道に親子二人とも気分が悪くなってしまいました。欲張り過ぎてもいけないようです。


アジア製品で日本のがなかったのが残念。ジョージアが飲めるかと期待してたのに…。
タイのメロン味ファンタがおいしかったです。



ちょうどホリデーシーズンだったので、「ジンジャーブレッド味」のコーラも出てました。

出口にあるギフトショップが一番楽しかったかも。コカコーラのロゴってやっぱり魔術的に可愛いです。なにかマジックがあるに違いない。


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2013/02/11

ジョージア水族館




帰って来てからしばらくバタバタと忙しくて、アトランタ日記が途中になってました。
続けます。

アトランタ観光名所というと、必ず水族館 Georgia Aquarium がベスト5の中に入ってます。アトランタ在住の友人Y嬢にも薦められたので行ってみた。


世界最大の水槽なのらしいです。が、規模は八景島シーパラダイスとそんなに変わらないような気がする。



サメやエイが泳ぐ大水槽はとっても素敵。水槽の前はリビングルームのようにカーペットが敷いてあって、ぺったり座ってくつろいで鑑賞できるのも良いのです。

ここで一日寝転んで、おやつを食べながら本を読んでいたい(もう少し静かだったらね)。



エイやサメと触れあえるプール。エイはぬめっと柔らかい。息子は頑として触ろうとせず。

お父さんお母さん、水族館は子どもたちが小さいうちに連れていきましょう。
高校生息子と行ってもそれほど楽しくありません。


みんな大好きベルーガちゃん。なぜか体をぺたぺたとガラスに押しつけながら泳ぐのが好きなようです。柔らかそうな背中です。

イルカのショー 『Dolphin Tale』 は、無理矢理なミュージカル仕立てにしてあって、かなり辛かったです。歌う仮面ライダーのショウを見に来ている気がしてしまった。
でも人間の役者たちはさておき、イルカたちはすごかった。水の上を後ろ向きに歩ける生き物がいるんだ。全身筋肉。


 ペンギンやらっこもいました。そしてクラゲも。



クラゲを見ていると、魂というのはきっとこういう形ではないかといつも思う。

なんだかんだと結構な時間を過ごした水族館でした。
 

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2013/02/09

シアトル・アートウォーク『玄き冬』


 木曜日、パイオニア・スクエアのシアトル・アートウォークで行なわれたButoh公演に行ってきました。

 アーティスト・ロフト(普段はアーティストのスタジオ兼住まいとして使用されているそうです)の一室という、小さな空間での公演でした。


とっても分かりにくかったビルの入口。


4th とWashington の角のとこにあるTashiro Kaplan Studios and Galleriesというけっこう大きな三角形のビルディングでした。

角にCafe Vita が入ってるビル。

ビルの中はたくさんのギャラリーやスタジオが入ってます。普段はアーティストの仕事場として使っているお部屋もアートウォークの夜はギャラリーとしてオープンしているようで、ちょっと美大の文化祭のような雰囲気でした。


パイオニア・スクエアのアートウォークは、この辺(グリーンウッドとか)とはやっぱり雰囲気が違って、来てる人もファッショナブルで、都会的な活気がありました。グリーンウッドのあたりはもっとレイドバックでファミリー向けな感じなんですよね。

今回はほかのギャラリーは観なかったので、次回また行ってみようと思います。




さて舞踏の舞台であるお部屋へ。

 舞台と客席は東村禄子嬢の書で飾られてました。

「あうん」と般若心経です。 入口から「あうん」です。


壁に飾ってあったこのお経シャツ。かっこいい。通販で売ったらどうかしら。絶対売れると思う。



舞台の小道具は黒い羽根の襟巻。
背景には寺山修司の伝説的映画『田園に死す』のテーマ曲がかかっていました。

さーいのー、かわーらでー…という児童合唱です。賽の河原で石を運ぶ子どもたちの歌です。恐いです。

第一部『Black Winter 玄き冬』は奥村薫さん。第二部『Divided by Zero』は Sheri Brownさん。


 舞台の動画をお任せ頂いていたのに、最初の部分を撮り損なってしまうという、とんでもないミスをやらかしてしまいました。

薫さんのは、何度か見せて頂いた今までの舞台とはちょっと違う雰囲気で、ナマな感じの強いインプロビゼーションでした。以前の道教寺院での公演はもっと静的な瞑想的な印象があったのですが、今回は観客との距離も近く、この狭い空間のガヤガヤしたバイタリティを反映するような印象がありました。



かっこええお二人。体を使う表現っていいなあ。

次回は3月3日お雛祭りの午後3時半から、フィニーの和菓子屋さんTOKARAのオープンハウス『通りゃんせ』イベントで小さな公演があるそうです。楽しみです。




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2013/01/28

Swan House



アトランタ歴史センター(Atlanta History Center )に行きました。

博物館のすぐ隣にある「Swan House」は、1920年に建った、当時のアトランタ有数の大富豪の邸宅。


一日に数回、ガイドつきのツアーが開催されていて、中を見ることができます。
博物館の入場料$16.50に、おうち拝見ツアーも含まれています。


 これが表の正面玄関。一番上の写真は裏側のお庭から見たところです。

中は撮影禁止で写真を撮れませんでしたが、センター作成の動画があります。

『風と共に去りぬ』に出て来たのとおんなじような優雅な回り階段は、南部の邸宅のお約束。持ち主の富豪夫人が白鳥好きだったらしく、邸宅のいたるところに白鳥の意匠があるので「スワンハウス」と呼ばれています。夫人が亡くなる前に、屋敷をこのままの形で保存したいと、センターに破格の安値で提供したそうです。



 これは20世紀に入ってから建った家で、この家の主は直接プランテーションを経営していたのではなく、祖父や親の代が綿事業で築いた財産を受け継ぎ、政界にも進出していた資産家でした。

タランティーノの新作『DJANGO』に出て来る、ディカプリオ演じる極悪農園主の邸宅「シュガーランド農園」も、ほぼおんなじ造りでした。

「スワンハウス」も「シュガーランド農園」と同じく、1階に優雅な(伊万里のフルセットが飾ってあった)メインダイニング、男性用の図書室兼サロン、女性用のサロンがあり、2階は吹き抜けの階段をはさんで客用と主人用の寝室があります。

そして、表の華麗に飾り付けられた部屋とは壁一枚隔ててくっきり分かれた使用人たちの領域があり、メインの仕事場である機能的な広ーい台所がとても印象的でした。



センターの敷地には、この邸宅のほかに、19世紀半ばに建った小さな農園の建物が移築されて展示されています。この「スミス農園」、母屋はごく素朴な造作で西部の開拓小屋と大差ありませんが、小農園ながら14人の奴隷が使われていたといいます。敷地内に奴隷小屋のレプリカがあり、奴隷の生活がイラストつきで解説されていました。

 

 「スミス農園」の母屋入口。


 菜園や離れの台所、燻製小屋、鍛冶場なども再現されています。


アトランタは、南北戦争でこてんぱんにやられたんでした。

センターの博物館本館には、南北戦争の顛末を詳細に解説する常設展示「Turning Point: The American Civil War」があります。短い映画もいくつも用意されていて、じっくり見るとかなり面白い。

アトランタには南軍に物資や武器を供給する工場が集中していたために、北軍はアトランタを潰せば南軍は落ちる、とみたのだそうです。アトランタ陥落は南軍に対して、ロジスティクス上だけでなく精神的にも大きなダメージを与えたといいます。



19世紀の戦争。戦死者はなんと62万人で、米国人の戦死者では第二次大戦よりも多い。


"There is no middle ground to be occupied.  It is right and just that the black race should be held in bondage, or it is wrong and sinful."   Nathaniel Macon, Alabama planter, 1860
「中立的な立場はあり得ない。黒人を奴隷にしておくのが正当で良いことなのか、あるいは不当で罪深いことなのか、どちらかだ」1860年、アラバマの農場主の言葉。

奴隷制度は国を分裂させるに足るだけの巨大な矛盾だったのだということを、あらためてリアルに感じることができます。人が人を所有することが常識だった社会が、ほんの150年前には確かにここにあったんでした。

歴史センター、おうちツアーも博物館も見ると半日かかりますが、南北戦争ブームな人にはとってもお勧め。


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2013/01/22

WAFFLE HOUSE LOVE




ルイジアナからジョージアまで車で旅行をしてみて、シアトルにもあったら良いなと思ったもの。

それはWAFFLE HOUSE


ルイジアナ州のシュリポートからアトランタまで、南部の街ではこの黄色い看板が必ず目に入る。北西部の街でスタバの看板を見かけるのと同じくらい、たくさんみかけました。マクドナルドよりずっと多く目についた気がします。

黄色に黒字のロゴがかわいいし、店内も50年代のシンプルなダイナーていう雰囲気。



名前のとおりブレックファストに強いダイナーですが、夜、ふらふらと行くのも味わい深い。

最初はミシシッピのジャクソンで、夜遅くなってしまったし1人ご飯だし、探していたレストランがもう閉まっていてガックリへこんでいたときにこの黄色い看板を見つけて、ふらふらと引き寄せられるように入ってしまいました。頼んだサラダはあんまりおいしくなかったけど、癒された。

夜9時くらいだったけど、中学生くらいの女の子たちの一団がきゃぴきゃぴと騒ぎながら自動車道路を歩いて帰って行くのを「気をつけて帰んのよ!」と送りだす黒人の若いウェイトレスが頼もしかった。


看板のワッフルも特別どうってことはないんだけど、このシンプルさが好き。

トッピングが選べるハッシュブラウンもおいしいし、なにより、グリッツがあるのがうれしい。

「グリッツ」はひきわりとうもろこしのおかゆで、南部では朝ご飯になくてはならないアイテムです。
シアトルのスーパーって、グリッツがなかなか手に入らないのです。

 朝ご飯メニューは、ワッフルに卵2個とハッシュブラウンまたはグリッツ、ベーコンまたはソーセージまたはハム、それにトーストがついてくる「オールスター」メニューが8ドルくらいだった。

ワッフルを頼むとトーストがついてくるところがすごいです。「ラーメン+ライス」みたいな炭水化物攻撃。

ワッフルなしだと5ドルくらいです。

ハラペーニョを載せたハッシュブラウンとペカンの実をかけたワッフルが、なかなかでした。


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2013/01/21

High Museum of Art




 アトランタ、ミッドタウンのハイ・ミュージアム・オブ・アート

 本館建物は建築家リチャード・マイヤーさんの代表作。


クールで、クリーン。

バブルの頃東京にたくさん出来たオサレ建築の元祖みたいな。
モダニズム建築の傑作といわれてるそうです。1983年。


 お庭にはリキテンスタインのおうち。

 この日はちょっとだけ青空が見えました。


 中の吹き抜け回廊。すっきり感がとても素敵。


 大仰なわざとらしさは少しもないけれど、いろんなところに余裕が感じられるビルディングでした。


さすが南部、スペースはゆったり。1階ロビーも無駄に空間が広かった。




開催中だったのは、20世紀初頭から21世紀までの近代ーコンテンポラリー絵画をコンサイスに時系列に展示するFast Forward- Modern Moments 1913 >> 2013。

さらっと見るつもりだったんだけど、これが面白くって、けっこう午後いっぱいかかってしまいました。


インタラクティブな美術近代史のテキストの中を歩いているような展覧会でした。


時代と社会とともにあって、強く意味あるものを産み出そうとするアーティストの思考の流れ。


 そしてそれを理解しようとする人たち。


常設展も面白そうだったのに、ほとんど見る時間がなくなってしまいました。

またゆっくり行きたいです。

なにしろ学生は5ドルという激安な価格設定がとっても嬉しい(一般16ドル)。


入場券は洋服に貼るステッカーですが、皆、帰るときにおもての看板に貼っていくのが習わしらしいです?


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