2012/11/05

バルボア公園


サンディエゴでは一日だけ観光できたので、スーパーママMotokoちゃんにつきあって頂いてBalboa Park (バルボアパーク)へ行ってきました。

夏だった〜。この日は日中30度C超え。しかしこれでも地元の人は「先週は寒かった」と文句を言う。


久しぶりに見るパームツリーや極楽鳥花、ジンジャーの花。懐かしい。


このパビリオンも含め、公園のビルはほとんどが1915年の万博の時にできたのだそうです。19世紀のかほりのする、優雅な金網のビルディング。


 ここはスペインな土地だったのだと思い出させる建物がずらりと並ぶ公園です。



アートギャラリーやスタジオがたくさん集まる一画。


 上の写真の右端の、一見モスクのようにも魔法使いの帽子のようにも見えるドームは、San Diego Museum of Man という奇妙なミュージアム。



ちょうど「Instrument of TORTURE (拷問器具展)」というのをやっていた。

…一瞬迷ったけれど、かわりにアートミュージアムに行くことにしました…。


美術館の建物。彫刻で埋めつくされた、こてこてのロマンチックな壁です。砂岩の壁は夕陽があたるとお菓子のような柔らかい色合いになりますね。「らくがん」を思い浮かべるのは、私だけでしょうか。


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2012/11/03

サンディエゴ


うわーもう11月だ(大汗。もう葉っぱがほとんど散ってるぅ。

先週はサンディエゴに行ってきました。American Translators Association の年次カンファレンスというのに行ってきたのですが、しばらーく会っていなかったサンディエゴ在住の友人にも会えて、とても楽しい旅でした。


カンファレンス前の朝食は、気持ちのよい屋外テラスでした。ずうううっっとご覧の通り雲ひとつない快晴の日が続いて、久しぶりに日光を思いきり吸収できた気がします。

カンファレンスの中身も面白かったので、いつか余力があったらまた別のブログでご紹介したいと思います。


ダウンタウンのホテルに泊まったので、会場まで2駅ほどトラムに乗って通いました。
優雅なスペイン風建築のサンタフェ駅(Santa Fe Depot)から出発。


乗り方がわからずにあわあわすること数分。

 シアトルのORCAカードのようなICカードか、1回限りのキップのどちらかを購入してから乗るシステムのようです。クレジットカードでもキャッシュでも買えます。ただ、ORCAのようなプリペイドシステムではなくて、1回分(2ドル50セント)か、または一日乗り放題券(5ドル)か、月決めパスのいずれかを選択。一日乗り放題のパスというのはグッドディールだけど、プリペイドもあれば良いのになと思いました。

でも、(シアトルのライトレールも同様ですが)改札もなく、車掌さんがいるわけでもなく、支払っているかどうかはノーチェック、自己申告制のようでした。

何割かの人はおカネを払わずに乗っているのではないだろうか…。それも予算に計上済みなのか。



キップを買ったら、トラムのドアについている緑のボタンを押すとドアが開きます。
さすがにサンディエゴ、どこに行っても必ずスペイン語が併記してあります。




トラムはぴかぴかで良くお掃除も行き届いています。

国境のすぐ手前まで行く線もあります。朝、南行きの「オレンジライン」に乗っていたのは、(途中のコンベンションセンターや大型ホテルのカンファレンスに向かうと思われる人のほかは)ほとんどがヒスパニック系の人々でした。


夜、ホテルの周りを歩いていたり、友人の車に乗せてもらってハイウェイを通過中に思ったのだけど、サンディエゴって、住宅街もダウンタウンもハイウェイも、全体に街が暗い。目がまた悪くなったのかと思ったくらい、暗かったです。

それともシアトルが明るいのか。 シアトルでは最近住宅街の街灯がLEDの白色灯に変わって、東京並みに明るくなっている気が。
 


今回はあまりフリータイムがなかったので、カメラも持って行きませんでした。
でもはっと気づくと電話カメラで写真を撮っているのでした。



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2012/10/25

峡谷にて<イエローストーン5>


イエローストーンには峡谷もあります。

その名も「イエローストーンのグランドキャニオン」 て、それはやっぱりちょっと言いすぎではないだろうか。


滝もあって滝壺の近くまで(真下ではない)階段で下りていくこともできます。


この階段、降りるのはいいのだけど帰り道に登ってくるのは、けっこうきつかった。



グランドキャニオンはちょっと言い過ぎだと思うけれど、でもグランドな峡谷ではあります。
コロラド川がゆっくり削って作ったグランドキャニオンとは違って、イエローストーンの谷はまだ若い。60万年前の大噴火の堆積が削られて出来たそうです。

鮮やかなピンクのグラデーションは、マグマが急に冷えて固まった「流紋岩」。かたくてざらざらした岩でした。いろいろな色が混ざっているのは、岩になった後もここで火山活動があった証拠なのだそうだ。


夕陽があたる時間は、格別に素敵な色になります。


この時、公園の真ん中へんで山火事が燃え盛っていて、キャニオンのあたりは煙が流れて来て不気味な光景になっていました。 空は晴れているのに夕方のような光の加減。

山火事も自然のサイクルの一部なので、すっかり消してしまわずに、あまり燃え広がらないようにコントロールをするのだそうです。


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2012/10/22

川の天然露天風呂<イエローストーン4>


20世紀はじめ頃のワンダーランド旅行客たちは好き勝手に間欠泉にハンカチをひたしたりしていましたが、21世紀のイエローストーン国立公園でそんなことは全然許可されていません。温泉も間欠泉ももちろん、遠くからながめるだけ。

でも広大な公園に一カ所だけ、温泉に浸かれるところがあるんです〜!



北のゲートのルーズベルト・アーチをくぐって、川沿いに数分坂を登ったあたり。Boiling Riverというそのまんまなネーミングの温泉の川と、 Gardner Riverという冷たい普通の川が合流する場所です。

ガイドブックなどでもあんまり宣伝されていませんが、知っている人は知っていて、昼間はかなり混雑してます。
 駐車場から5分くらい川沿いに砂利道を歩くと、ほかほか湯気をたてている川が見えてきます。


 水浴が出来るのは夏期は朝5時から午後9時まで(夏場の日の出から日の入りまで)。「食べ物、飲み物を持ち込まない」「indecent exposureは禁止(きちんと水着を着ること!)」などの注意書きが。

私たちは朝8時頃に行ってみたのですが、まだ誰もいなくて、川への道はけっこう寒かった。


でもほんものの天然露天風呂〜〜! 緑の藻とか生えててツルツルしているけど、そんなことは気になりません。

わたしは水着着用で臨んだのですが、うちの息子はかすかに硫黄の匂いがする水を「これは絶対からだに悪い」と言って、入ろうとしませんでした。アメリカ人め。


ここまでの道は風が冷たくて辛かったのだけど、この自然のぬくい滝の下に座っていると極楽極楽。サルになった気分〜。


温かい水と冷たいのがうまい具合に混ざってくれなくて、お尻の下に時々とんでもなく冷たい水のかたまりが急に流れてきてびっくりしますが。


アメリカではじめて、満足できる温泉に出会いました(?)。

近かったら毎週行きたいかも。個人的にはイエローストーン国立公園内で一番楽しいアトラクションでした。
有名なオールドフェイスフルより感動的でした。

10分もつかっていたら体がほかほかになって、帰り道はぜんぜん寒く感じませんでした。

これからイエローストーンに行かれる方はぜひ。


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温泉ワンダーランド <イエローストーン3>


イエローストーンは、19世紀、汽車と馬車を乗り継いでくる観光客に「ワンダーランド」と呼ばれていたそうです。


ルイス・キャロルの『アリス・イン・ワンダーランド』が出版されてアメリカでも人気を博していたころ。(当時の出版サイクルは気の長いものだったんでしょうね)。


イエローストーンには、間欠泉や温かい川や、色とりどりの変な形の岩や峡谷があって、変わった野生動物もいるし、インディアンだっている。

アリスが迷い込んだ不思議の国のような場所というキャッチフレーズがぴったりだったんでしょう。

まだ写真のないころ、イエローストーンを探検して来た人が東部に帰って、これこれこういう光景で…と説明しても、全然信じてもらえなかった という話です。 



イエローストーン公園のサイトで、昔の写真が公開されています。
それを見ると、19世紀から20世紀はじめの旅行客は本当にやりたい放題。


ルノアールの絵に出て来るような格好の奥さまやお嬢様たち。
この頃に東部から汽車と馬車を乗り継いで来たのは、ほんの一握りの冒険好きな上流階級の奥様や旦那様たちだったのでしょう。




いまこんなアクティビティをしたらレンジャーがすっ飛んで来ること間違いなしですが、この頃はまるで野放しだったんですね。火傷した人もいたに違いない。



現在はすっかりボードウォークが完備され、そこから出てはいけないことになっていて、「地面から急に蒸気が噴き出すこともあるので、絶対に道を外れないように」としつこいくらいに書いてあります。


整備されたボードウォークの決まった位置に、屋外美術展示みたいに間欠泉や温泉池の名前や説明が書いてあるのを読みながら歩いていると、大自然の中にいるというよりも温泉テーマパークのアトラクションを見物している気分です。


とはいえ、この景色の中へ車椅子の人も入っていけるようになっているって、すごいことです。全部ではありませんが、駐車場からまっすぐ車椅子で行ける段差のないコースがかなりの数あります。


この鮮やかな色は、温泉の熱い水にだけ棲む微生物の色なのだそうです。



帽子屋もトランプの女王もいないけど、たしかにワンダーランド。



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2012/10/17

Mammoth Hot Spring - イエローストーンの軍隊<イエローストーン2>


イエローストーン国立公園、北の入口。立派な石のアーチは「ルーズベルト・アーチ」。




「For the benefit and enjoyment of the people」(人びとの利益と喜びのために)とあります。

イエローストーンは国立公園第一号です。19世紀末、バッファローももうほとんど絶滅しかけていた広大な西部の自然の一部を、民間ではなくて政府管理の公園として保存しようというのは、とにかく政府にあれこれ手出しされるのが大嫌いな人の多いアメリカという国ではものすごく画期的なことだったようです。

実はそのころまだここは州になっていなかったので、国の管轄にせざるを得なかったという背景があって、アクシデントのように出来ちゃった国立公園第一号。

制定されてからも議会におカネを出してもらえず、いろいろあって、国立公園の保護には西部と縁の深かったカウボーイ(的なブランドで売りだしていた)大統領、テディ・ルーズベルトが大きな役割を果たしました。

この門に刻印されている「Created by Act of Congress, March 1 1872 (1872年3月、議会の定めた法令により建立)」というのは、ようやく議会の了解を取り付けて国立公園になったという勝利宣言のように見えます。



北門から入ってちょっと行くと、Mammoth Hot Spring の町。ここにあるクラシックな郵便局です。最初のころ、ここには陸軍が駐屯してました。


軍が何をしていたかというと、出来たばかりの国立公園にはまだ設備もレンジャーもなにもなく、密猟者や勝手に牛を放牧したりする人があとをたたなかったので、公園を守っていたんです。「Fort Yellowstone」の駐屯地は30年間公園を守備して、最盛期には300人くらいの兵隊さんがいたそうです。


なので、このマンモスホットスプリングは本当に「町」と呼べるだけの建物が、しかも19世紀末に建てられた美しい石造りの建物がたくさんあります。
司令部だった建物はビジターセンターになってます。


公園に配備なんて楽そうに聞こえますが、19世紀のイエローストーンで冬越えはタフな任務だったようで、迷子になって凍死してしまった兵隊さんもいたのだとか。



 下から出て来たミネラルが少しずつ盛り上がって固まったという、変な岩。



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