シアトルのベルタウンにある映画館「CINERAMA」で『The Martian』をみてきました。
VIDEO
邦題は『オデッセイ』だそうです。「火星人」じゃないのね。
ところで、皆さまもお気づきのことかと思いますが、マット・デイモンが遠く離れた場所で迷子になって助け出されるのは、これが3度目だよね。
(『プライベート・ライアン』、『インターステラー』に続き)。
つくづく運の悪い人なのか、とてつもなく運の良い人なのか。
こんなに迷子になりやすい人を宇宙に連れて行くべきではないのでは。
リドリー・スコット監督の、ちょっと前の『
悪の法則』は殺伐とした人間世界をあまりにも無慈悲に描いていてトラウマになった し、79年の『エイリアン』も、世界には話の通じない凶暴な力が跋扈しているのだよそれが宇宙なんだよという、やりきれない辛い話だった。
でも、この「オデッセイ」はすごくポジティブで、
GO GO 人類! て感じの、元気の出る話だった。
結論は、「科学と勇気と友愛があれば人類は生きのびられる」という話、です。
少年ジャンプか鉄腕アトムみたいだけど、でもあのトラウマ映画『悪の法則』をつくった監督が、皮肉抜きに、しかも明るくジョークを交えて、語ってくれるこのテーマは頼もしかった。おすすめ!
そしてサントラが素晴らしい!
70年代ミュージック満開! 70年代といえば、火星といえば、宇宙船の旅といえば、絶対この人でしょ!という
あの人の名曲 もここぞというところでかかる。感涙。(´;ω;`)。
そして、最後のクレジットに流れる曲も最高。
映画が終わってこの曲のイントロがかかった途端に、場内から笑いと喝采が起こっていたよ。
この映画館「
シネラマ 」は、1963年に完成したシアトルのアイコン的映画館を、
EMPの持ち主 でもありシーホークスのオーナーでもあるポール・アレンさんの会社「バルカン」が買って去年の11月に改装オープンした名物映画館です。
ロビーにはSF映画のコスチュームが。左の2つは『砂の惑星』の(黄色いのは若きカイル・マクラクランが着てたスーツ)右の2つはスター・トレックのテレビ版と映画版の。
『ラスト・サムライ』で真田広之が着用していたヨロイカブトもあった。かっこいい。
(ラスト・サムライもいわばSFだったと思う。いつの時代の話なんだよ!というつっこみどころが満載でした。)
全席指定で、オンラインで席を選んでチケットが買えるので、ギリギリに行っても安心。
席は15ドル(訂正:オンラインで買うと手数料込みで16ドル50セントです)とふつうの映画館よりもややお高めではある。
でも座席はビジネスクラス並みにゆったりしてるし、音響も「全米一すごいシステムにした」と豪語するだけあって、古い映画館を改装したとは思えない、歪みのない気持ちよい音。
シアター内の天井が星空みたいになってるのも素敵。
外観も内装も60年代的「レトロな未来」な感じで統一されてて、ロビーにはいるとチョコレートの甘い香りでいっぱい。
ふつうのポップコーンのほかにチョコレートがけポップコーンが売ってるのでした。
ご飯を食べたばかりだったので今回はパスしたけど、強い誘惑にさらされる売店。
売店は、
Theo Chocolate のチョコ、Cafe Vita のコーヒー、Miro Teaの紅茶、そして地ビール、と、強力なシアトルの地元ブランドがそろってます。
この日はMiro Teaのハーブティーを飲みながら火星で奮闘するマット・デイモンを鑑賞。
予告編の最後は、12月18日から公開の『スターウォーズ・エピソードVII』。
帝国軍の母艦が廃墟になってるのを見た瞬間に涙出そうだった。ハンソロも登場〜!場内ざわざわ。
スターウォーズはぜひぜひこの映画館で見たいと思ってたんだけど、きのう売り出されたばかりのチケットは公開日から3日間はどの時間帯もすでに完売。しまったーーーー。