スーパーボウルの日の朝、たまたま聖書アプリのコマーシャルがメールで来てました。
聖書アプリとは、スマートフォン用のアプリで、毎日「今日の聖句」が届いたり、少しずつ聖書を読むためのプランをおすすめしたりしてくれるもので、「You Version 」というやつです。
(私はインストールだけしてみましたが、今のとこまったく使っていません。)
スーパーボウル出場選手が出るCMがあって、うちのQB、ウィルソン君も出てるというので観てみました。
「カールおじさん」ラッセル・ウィルソン君は、敬虔なクリスチャンとしても知られてます。
このCMでも至極真面目に自分のデボーションについて話してるんですが、一番好きな聖句はヨハネによる福音書の3-30だ、というのにちょっとびっくりっていうか、心打たれてしまいました。
He must increase, then I must decrease.
(King James バージョン)。
別の版(NIV)では
He must become greater; I must become less.
新共同訳聖書では
あの方は栄え、私は衰えねばならない。
というのがその箇所です。
これは、洗礼者ヨハネに対して弟子たちが、別の場所でイエスが洗礼を授けているので皆そちらに行ってますよ、どうしましょう、と弟子たちが言いにきたのに対して、ヨハネが言った言葉。
あの方は天から遣わされた方なのだ、だから私はそれを聞いて喜びで満たされている、自分の時は終わり、あの方が世に示される時が来たのだ、という意味です(だと思う)。
要するに、自分の力ではなく、神の力が全てなのだ、という宣言ですね。
えーと、「ペイトリオッツは栄え、シアトルは衰えねばならない」では決してありませんから、そこのところは間違えないように(笑)!
20代で目立たない控えのポジションから急に表舞台に立って注目を集め、あれよあれよという間にスーパーボウルの晴れ舞台にまで行き(去年)、やすやすと勝ってしまって、またそれ以上の活躍を期待されているこの青年。名声と責任をどれほど重く感じているかが伝わって来る気がして胸を打たれてしまいました。
一見世界の頂点に立ってるようなこの真面目な男の子が、このようにシンプルな言葉を深くリアルなものとして受け止め、日々の支えにして心の危機を切り抜けているんだと思うと、おばちゃんぐっと来てしまいます。
でもなぜよりによってスーパーボウルの前にこの聖句、と思わないでもなかったんですがW
ほんとうに真面目な人なんですねえ。どんだけ大変なんだろう。
19世紀に哲人は神を殺してしまったつもりでいたけれど、彼らは自分の目が見たものしか、理解できていない。
祈る人がある限り、神は生きてそこにある。それは本当に紛れもなく現実なんです。
信仰を持つ人と持たない人の世界は、どちらも紛れもなく現実なのだけれど、2つ同じ場所に存在しながら違う地平に所属している。
片方から見ると片方がどうしても偽物でなければならないので、困ったことになるのですね。
それはともかく、 ウィルソン君、がんばれー。