アメリカの義務教育は13年間で、公立高校の学費は無料。大変ありがたいことです。
学校はいつも資金が潤沢というわけではなく、地域格差がものすごく激しいのです。
聞いたところでは、南カリフォルニアのさるお金持ち地域なんて、10年前の段階で小学校の全生徒にモバイル端末が支給されて、宿題は全部ダウンロードだったとか。
ハワイの学校にはとてもそんな資金はありません。
うちの少年は毎日のように宿題のプリントをなくして怒られていました。
日本では、義務教育中の教科書は文部省がタダでくれるもの。
でもアメリカでは小中高校一貫して、学校の備品です。生徒はそれを借りてきて、半年とか1年間、大事に使うことになっています。
うちの少年が持って帰ってきた数学の教科書をふと見ると、見返しのところに使った生徒の名前と使い始めた年月日が書いてありました。
最初の日付をみてびっくり。1989年!
20年モノでした!
89年に最初に使った「ジェニファー」ちゃんなんて、今ではもう高校生の母さんになっているかも。
受け取ったときに教科書がどんな状態だったかを書く欄もあり、最初の3年目までは「Good」とか「Perfect」とか書いてある。そのあとはだんだんGood な状態じゃなくなってきたんでしょう、空欄でした(笑)。
20年分のラクガキも、いろんなページに書き込まれています。
歴史の教科書もこんなです。なんてことするのだ!と怒ろうと思ったら、受け取った時にすでにこの状態だったとのこと。
フェルメールの少女が…マリリン・マンソン似に……。
アメリカの教科書が丈夫に作ってあるわけですね。
でこれがまた重い。厚さは3センチくらい。
1教科につき2キロか3キロくらいある感じだから、毎日全教科持って歩いたら登山の装備なみです。
これプラス、例のコンポジションノートブックだから、毎日かなりの荷物になります。
あまりにも重いので成長途中の子どもの背骨に悪いというので、小学校低学年の子どもにはガラガラ引っ張るタイプのキャリーケースを持たせる親が多いけれど、小3にもなると男子は特に、そんなかっちょ悪いものを引っ張って学校に行くことは断固拒否し始めるのです。
で、教科書は学校に置き去りに…。
この20年モノ教科書も、家に置いておいてよい宿題用で、教室にはまた別に1セット新品があるらしいです。
そのうち全部電子書籍になるのかもしれませんが、まだしばらくは超重い教科書が生き残りそうです。
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