2017/07/02

7月のグリーンレイク


雲ひとつない土曜日、今日中に読もうと思った本を持ってグリーンレイク一周の旅へ。
気温は20度C。
日陰のベンチに座ってると身体が冷えてくるくらい、風は爽やか。
7月初旬は、シアトルではもう盛夏という感じです。


もっと人が多いかと思ったけど、意外にそうでもなかった。


カナディアンギースのみなさんが池の一画を確保されている。
この一族はここに棲みついているようです。


ボートやカヤックやカヌーで湖上は盛況。
小さいビーチで泳ぐ人々もあり。
3メートルくらいの飛び込み台の上で小学生の男の子が数分間躊躇したあげく、Hey Mom!とママに手を振って飛び込んだ。

ハンモックを吊ってる人がたくさんいました。


芋虫的なひとりハンモック。いいなーこれ。
ロープを張って綱渡りの練習をしている人も。


睡蓮が咲いててトンボが飛び交う水辺。でも蚊はいないしほんとに快適。

蒸し暑いエリアの皆様、夏はシアトルに遊びにいらしてー。

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2017/07/01

ブルックリン橋


ブルックリンからの帰りはブルックリン橋を渡ってマンハッタンへ戻りました。


時刻は午後8時をすこし過ぎたころ。
もう暑さもおさまり、川風が気持ち良い。

シアトルほどではないけど緯度が高いので夕暮れが遅い。
シアトルは北緯47度、ニューヨークは40度だそうです。
午後9時まで明るいので、東京からきたマダムMはびっくりしていた。


ちょうどマンハッタンのビルのうしろに夕日が落ちる時間でした。


この橋の建設がはじまったのは1870年、明治2年! 
それから13年かかって完成したそうです。
重機もたいしてない時代だものね。


工事中の写真をみつけた。

設計者のローブリングさんは工事の際の怪我がもとで破傷風になって亡くなり、息子さんが主任技師を引き継いだものの、彼も塔の土台を築くために川底に沈める作業函「ケーソン」に出入りする密閉されたエレベーターの圧縮空気のせいで半身麻痺になってしまい、工事の残りは望遠鏡で遠くから監督したのだそうだ。とHistory Linkでさっき読んだ。

作業に従事したのは移民の人々。危険な作業で生命をおとしたり、大怪我をした人も多かったそうです。



右は自転車用ということになっているらしいのだけど、 橋の上は人だらけで通行しにくそうだった。
その中を「通るよー!」と叫びながら猛スピードでやってくる自転車もあり、なかなかスリリング。


右にはマンハッタン橋。これも素敵な吊り橋。


左にはビル群。ワイヤがドラマチックですね。


この遊歩道の下を車道が通っている。車道の横を歩くようになってるのではなくて、上にあるのがミソですね。だから景色が広々してる。
シアトルのワシントン湖の橋もそうだったらいいのにねー。 そんなに歩く人はいないか。


ここからも、自由の女神がぽつんと見えた。


晴れた夏の夕方に散歩するのにはこの上なく気持ちの良い橋でした。

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イーストリバーとブルックリンのピザ


ウォール街からのイーストリバーフェリーでブルックリンへ行きました。
ブルックリンに行くなら、フェリーで行くといいよ!と、AirBnBのホストさんが教えてくれた。


マンハッタンの南端から川をさかのぼって、橋を3つくぐっていくコース。お値段片道たったの2ドル75セント。しかし時間はかかる。いつ来るのかも予定は未定というゆるやかなフェリー。

 IKEA行きの水上タクシーも出てた。なるほどー。


イーストリバーってけっこう広い。隅田川よりずっと広いっすね。
マンハッタン島の反対側のハドソン川のほうには結局行かなかった。


自由の女神も、遠くから小さく姿を眺めただけで、近くに行って見る機会はありませんでした。


しかしブルックリン橋は上から下から眺めた。
綺麗な橋だー。吊り橋フェチかも。完成は19世紀、1883年って明治16年。



水上タクシーもイエローなのか。
映画で何度も見た橋だという実感はあんまりなかったな。



ブルックリン橋の下。
ぎゅうぎゅうにビルがひしめいて1センチの余裕もないようなマンハッタン島の混み具合と、この広々したイーストリバーのギャップがいいですね。


暑い日曜日でした。本当に暑かった。間違った服装で歩き滝のような汗をかいたのはこの日。


ブルックリンのウィリアムズバーグというエリア。フェリー乗り場の前には高そうな新しいコンドミニアムがあって有明あたりみたいな感じだった。

このエリアは最近ジェントリフィケーションがもっとも著しいヒップな街になってものすごく家賃がお高いのだそうです。 オサレホテルもできていて、なにもかもお高そう。しかしそんなオシャ街でも路上がゴミだらけなのはさすがニューヨーク。


デルタ航空の壁画広告。かわいい。なんかツボ。


小腹が空いたのでおしゃカフェでマダムとエスニック丼をシェア。ビビンバをお洒落にしたようなサラダで、うまかった。


 シアトルでもよく見かけるリクレイム材のオシャ内装。
このホワイトウォッシュ壁は流行ってますねー。


そしてマンハッタン橋とブルックリン橋のたもとのあたり、DUMBO地区へ。
なんでダンボなのかと思ったら、「Down Under the Manhattan Bridge Overpass(マンハッタン橋の下)」の頭文字だったんですね。でもゾウのマークがあちこちに。



橋の下でフリーマケットが開催されてました。


この近くでブルックリン在住の翻訳者ジョーさんと密談。


さすがにピザはハズレ無し。
チェリーとリコッタチーズ、サラミのトマトソースピザと、4種類チーズのピザ、ケールのサラダ。おいしゅうございました。


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2017/06/30

あの牛がいるところとメモリアルのプール


ニューヨークに行ってみるまで、ウォール街がマンハッタンのどこにあるのか知らなかったのはこちらの翻訳者です。

世界随一の金融街は、こんなにせせこましいマンハッタン島のさきっちょのエリアにあったんですね。

ニューヨーク証券取引所がスナップチャットに追加してねとアピール。その前で記念撮影の中国人のご夫婦。

日曜日だったのでトレーダーさんたちの姿はなく、この一画は観光客でいっぱいでした。


ジョージ・ワシントンさんと写真をとる人々。


例のウシは中国人に完全に取り囲まれていた。

このウシの股間に手をあてて美しく微笑むマダムMの素敵な写真をぜひぜひぜひご覧にいれたいのだけど、マダムに脅迫されているのでできません。ああ残念。



とにかく牛は大人気でした。


色々話題になっている「牡牛に立ち向かう女の子」像もごらんの通り。ウシとの間に観光客がバリケードをつくっています。


ウォールストリートってこんなに狭い通りだったのね。
プライド・ウィークだったので、ここにもレインボーフラッグが。


例の新しいタワー。

 タワーの写真をとる人々。


タワーはなんだかのっぺりした愛想のないビルって感じだけど、グラウンド・ゼロのすぐ横に立つこのショッピングモールの構造はとてもドラマチックで優雅。
このモールは去年オープンしたばかりです。 OCULUSという名前。


 
ファーマーズマーケットが開催中でした。


骨のような貝殻のような帆のような力強いオーガニックな形が素敵だし、光をとおす開放的な感覚と、色がいい。この場所はやっぱり白が似合うと思う。
スペインのサンティアゴ・カラトラヴァさんの設計だそうです。

吹き抜けで地下2階だけに店があるというのは商業施設としてはムダが多くて面白いですね。
やっぱり普通の場所ではないので、ここに普通のショッピングモールをぽんと建てるわけにはいかなかったんでしょう。 なにか意味ありげな、聖堂のような中心が大きくがらんと開いた空間だけど、実はウェストフィールド社のショッピングモール

中にはブランドやさんが並んでいて、特に用事はないけどトイレを借りた。地下鉄の駅ともつながっててちょっと銀座あたりのピカピカな駅に似てる。

このモールのすぐ目の前に、世界貿易センタービルのメモリアルプールがある。
ここに実際行ってみるまでここがどういうことになってるのか全然予備知識ゼロでした。


ふたつのビルがあった場所に、巨大な四角いプールがそれぞれ作られていて、周りには亡くなった人々の名前が彫られている。

亡くなった方の誕生日に、名前のところに白いバラが置かれるのだそうです。



プールには四方から滝が落ちていて、



その水は全部真ん中の四角い穴に落ちていく。

水がこの穴に落ちていくのを見ていると、ぞっとせずにいられませんでした。
なんと沈鬱なメモリアルなのか。

このメモリアルが永遠にここにあるのか。

動く水があるのは良いのだけど、救いとか癒やしの意思はあんまり感じない。
水はどんどん内部に、だれの手も届かない暗い地中に落ちていく。

祈りにも向かわず消化されていない内省、絶望、隔絶を感じた。勝手な感想だけど。

これほど暗いプールをみたのは生まれて初めてだった。
なくなったビルの形を再現した四角形も怖い。

穴に落ちていく水ではなくて、外にむかって吹き出してくる噴水にすればよかったのに……。

隣にある白いOCULUSのオーガニックな明るい造形が唯一の救い。

プールの横にはミュージアムもあった。時間がなくて中は見なかった。




この陰鬱なメモリアルの周りで観光客が写真を自撮りしていて、目の前にはブランド品を並べたモールと新しい高級ホテルがオープンしている。

空間が分裂していてつじつまがあってない。

メモリアルのプールの前で、インド人らしい親子に写真を撮ってと頼まれた。「ビューティフルな場所ね」といっていたので感じ方は人それぞれなんだと思うけど。
なんだか本当に奇妙な場所だった。




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