2011/03/29

雨の日のアンドロメダ


雨の朝のアセビの花に、ハチが雨宿り。


シアトル近辺の住宅街ではとても良く見かける、馬酔木(アセビ/アシビ)。
かなり大きく育った木も多く、ミニチュアのシャンデリアのような花がたくさん垂れ下がっている。
遠目にはあまり派手な花木ではないけれど、近づいて良くみると可憐で豪華。

白花も。
花の時期は長い。気がする。
この木は鹿が食べないので、奈良公園にはたくさんあるのだと聞いた。
春先の奈良に一度行ったときには気づかなかったな。鹿にばかり気をとられて…。焼き芋も取られた。アグレッシブな鹿たちだった。

 英語名はAndromeda (アンドロメダ)。
銀河の星のようにたくさん花がつくから、なのだかどうか。


雨の日の花にはまた格別な表情があります。

遊びに来てくださってありがとう。
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2011/03/27

沈丁花

雨続き。
シアトルでは、あまり多くないけれど、沈丁花も時々見かけます。



今お留守番中のNさんの丹精したお庭にも、玄関わきに沈丁花がいま満開です。


東京ではたしか2月の末頃に咲いていた記憶がある。春の一番最初に咲く花で、まだ鼻がかじかむほど寒い冬の朝、通学路沿いに植えてある沈丁花の前を通るのが楽しみでした。


中国では瑞香花というそうです。そのままの名前ですね。



遊びに来てくださってありがとう。
お帰りはこちらをぽにょっとしてくださると、嬉しいです。
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超満月の日

先週末のイベント報告です。

「超満月」の舞踏の夕べ、とても素晴らしかった。かなり仕事が立て込んでいてどうしようかと思ったけれど、本当に行ってよかった。




場所は、シアトル道教寺院。「寺院」じゃないのかな。
すみません、道教(タオイズム)のことはなにも知りません。

Taoist Studies Institute  という研究機関のような名前がついている。

建物はPhinney Ridge (フィニー・リッジ)の閑静な住宅街にある教会。その半分がこのインスティチュートです。教会の建物長老派のキリスト教教会と仲良く半分こずつ占有しています。

入り口脇にはステンドグラス。



少し遅れて行ったら、時間通りにもう始まっていた。

ほの暗い、天井の高い礼拝堂には、木の床に黒いクッションが並べられ、ステージとの間には点々と小さなロウソクが置かれています。結界みたいに。






奥には背のまっすぐな椅子が2脚と中国風のベンチがひとつ。右手の隅にはいろいろ不思議な楽器が並んでいて、Serge さんが音を奏でている。

Kaoruさんの踊りは、風に飛ばされる木の葉や、水に流されていく草のような、たき火の炎のような、ちょっと人間の体とは思えないような動きと、耳に聞こえないリズムで流れていく。

踊る人の手の表情は豊か。

奈良や京都のお寺の優雅な天人像や菩薩像のような、語る指先。

そして音の、なんと気持ちよいことか。

東南アジアのお寺の屋根の形をしたカンボジアの銅鑼の音は、明るく澄んで、余韻がいつまでもお堂の隅々からはらはら静かに降ってくるようだった。インドの鈴のくぐもった音、しゃらしゃら鳴るジャワの鈴の、アジアの豊かな雨のような音。


いろいろな太鼓の乾いた音。

そして、主役は、Didgeridoo(ディジュリドゥ)の、なんだか聞いたことのあるようなないような、地面深くに埋められた不思議な機械のエンジンから響いてくるような音。

わたしは今回この楽器の存在を初めて知ったのですが、民族楽器のなかでは有名なのらしい。

みためは、形も大きさも、長めのゾウの鼻くらい。

オーストラリアのアボリジニの楽器で、シロアリが喰って空洞になったユーカリの木の根をほぼそのまま、外側に装飾して楽器としたものなのだそうだ。すごい製法ですね。

この楽器には、トカゲくんが彫られていた。



音楽家と踊り手の間には、言葉に翻訳しがたいやり取りが飛び交う。音楽家が投げた音を何百分かの1秒で踊り手がはっしと受け取って、新しい流れが始まる。

踊り手の次の動きを読み取った音楽家が、少しだけ予想と違うリズムを投げて、また違う方向に何かが向かう。

見たことのない赤い乾いた平原や、緑濃い田園、水牛が歩くアジアのほこりっぽい道などが、音の中から次々に現れて消えるような。

そして見ている人の中にも、奏でている人にも踊る人にも多分、津波に呑まれた町や村のことが深く刻まれていて、出口を探している。

自然と人と、流れるもの、与えられるもの、永遠に生きるもの、語るもの、這いずるもの、飛ぶもの、命や力、などのこと。大きすぎてなかなか頭に入りきらないもの。

床に座っていながら、とてもてても広い風景を見てきたような気がした、小一時間でした。


休憩時間には、お茶をいただきました。

大きなガラスの入れものに入った中から好きな茶葉を選ぶと、ボランティアのスタッフが1杯ずつポットで入れてくれる。

紫色のロータスの花とラベンダーの花のお茶は、ほっとなごむ味でした。


家に帰ると、ちょうど、スーパー満月が上ってくるところでした。

北園克衛に
「赤い月がわめきながらのぼって来た」
というような詩の一節があった(ものすごくうろ覚え)けど、まさにそんな感じの月でした。





ベランダから息子撮影。トリミングしまくり。これは上ってきてから20分後くらいの月です。


追記:Kaoru さんのブログに動画がアップされました。



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2011/03/25

POKA POKA

ぽかぽか陽気。きのうは15度Cくらい。ひさびさの青空。

これでやっと桜も咲き出すか。


せっかくの晴天だったのに、今週はちょっと人並みに忙しく、日の光を浴びる時間がほとんど取れなかった。
自分にごほうび(笑)の15分休憩で、お外の花たちをぱちり。いやされるー。


コブシの花は本当に優雅だなあ。


 春の1ヶ月だけ、カークランド某所に来ています。知人ご夫妻がお留守の間、猫たちとおるすばん。猫まみれの春の日、至福のときです。

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2011/03/20

春の最初の日


写真は去年の、近所の桜。

今年は春が遅い。
去年が異常にあたたかすぎたのかも。日付別に整理してある写真を見ると、3月18日にはもう桜が満開だった。


3月もずっと寒くて、桜も咲き始めたものの、固まってしまってもう1ヶ月もちらっと咲き始めた状態のまま。

今日はお天気もよくて、ようやく春らしい空気になっていた。

今年の満開は、あと10日くらいかな。
今日はつぼみがようやくふくらみ始めていた。クロッカスや水仙も一斉に開いた。

明日は春分の日。こちらではなぜだかFirst "official" day of spring といわれる。


被災地の方々にも、どうかどうか早く暖かい春の日が来ますように。

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2011/03/18

兎年月夜之舞踏


明日は「Super Moon」だそうですが、舞踊家のKaoruさんがシアトル・グリーンウッドのTaoist Studies Institute(こんなのがあるとは知らなかった!シアトル何でもある…)で公演されるそうなので、おしらせ。

ディジュリドゥやベル、銅鑼などの演奏にあわせて静かな舞踏が繰り広げられます。
寄付のみ(suggested $10 donation)。
フロアに座っての鑑賞なので、クッション持参でどうぞ、とのこと。

詳細はこちら。
場所:Taoist Studies Institute  225 N 70th St, Seattle, WA, 98103-5003 
時間:3月19日(土)午後6時〜7時半

“The Great Tone makes little sound; The Great Image has no shape”
-- from Tao Te Ching, Ch. 41

Please join us in welcoming the talented Serge Gubelman as he plays his Didgeridoo, Bells, Gongs, & more, and take in the artistic movement of Kaoru Okumura while she performs Butoh.

Suggested $10 donation. All proceeds benefit the Taoist Temple Retreat Center.
Doors open at 5:30pm, performance starts at 6pm

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Sound by Serge Gubelman (Didgeridoo, Bells, Gongs, etc.) : Serge (of the group "Manna Presence") is a multidisciplinary artist who is devoting his life to the practice of listening and availability to the moment. In a four decade span he has worked/played with numerous artists and in venues of all sizes. In the world of Butoh, in NYC, he performed a duet with Min Tanaka.

Movement by Kaoru Okumura (Butoh) : Kaoru studied Butoh - A movement form that emerged from post war Japan - in 1993 at Asbestos-Kan, Tokyo with Akiko Motofuji. After a long interval, she has enjoyed performing in Seattle area with Danse Perdue, and with other Daipan members, where she experiences how a body bridges the soul and the world.

Front seating will be on the floor, so please bring your own pillow, if you would like to sit on the floor.

お近くの方はぜひどうぞ♪ 私も行く予定です。


お帰りの際はこちらをぼにょっと
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2011/03/17

パタゴニアより支援


在シカゴのジャンヌさんが、被災地の人たちにアウトドア用の衣類があれば暖かくすごせるのにね、と言っていたので、ほんとにそうだ、と思いあまって、さっそく Patagonia と、シアトルのアウトドア用品店REIにツイートしてみた。

読まれないかもしれないけど出すだけ出してみよう、と思ってヘルプ!メッセージを書いてみたら企業の対応の早いこと!。

日本に支店がありスタッフもいるパタゴニアは、すでに支援を開始していて、「Already on it! (もうやってるよ!)」とツイートで教えてくれた。詳細を皆に教えたいので、と問い合わせると、以下のメールを数時間内に送ってくれた。


Thank you for your email.

After confirming all are safe and well, our crew in Japan is assisting, as able, in channeling relief efforts. We've already made financial donations to relief efforts taking place in several areas. The company, globally, is matching all employee contributions toward these relief efforts. A significant side note: Jack Johnson has pitched in to the relief effort, pledging proceeds from two concerts, with Jack matching the contribution.

On the ground, we're gathering warm clothing from Patagonia Japan stores to send to the victims as soon as a route is confirmed, we've also got a large batch of fleece blankets that we'll be able to send over supplement the effort.

The staff in our Sendai store is providing what they can from the store to victims and opening the store for a limited time to provide what they can to the local people who survived. Abilities are limited here, since infrastructure (like electricity) is still spotty in some areas.

With any relief effort that a company chooses to become involved in, a decision must be made between providing relief or talking about the relief being provided. It takes time and resources to do both. We're focusing on the former now, but will be sure to attend to the latter as the situation settles and we're better able to share updates.

All the best!

(以下Tomozo訳)
全員の無事を確認後、日本のスタッフは出来うる範囲で支援活動を開始しました。すでに数カ所での支援活動に対し金銭的な寄付を行なっています。全社的取り組みとしては、全世界の支店で従業員による寄付に対しマッチング寄付を行なっています。大きな特記事項として、ジャック・ジョンソン氏が協力を申し出てくれました。ジョンソン氏はコンサート2つの収益に氏自身の寄付を乗せて、被災地支援へ寄付すると約束しています。

日本では、運送ルートが確保でき次第に被災者の方々へ送るため、パタゴニア・ジャパンの各店から暖かい衣類を集めているところです。また、そのほかにも補助としてフリース毛布を大量に用意しました。

仙台店のスタッフは、被災者の方に店から出来る限りのものを提供し、限定的ではありますが店舗を営業して、地元の方々のために出来ることをしています。電気などのインフラが地域により分断されているため、可能なことは限られています。

企業として災害支援を行なうにあたって、支援を実際にすることと、支援について語ることのどちらを選ぶか、決定せねばなりません。両方同時に行なうには多くの時間とリソースを必要とします。パタゴニアは、当面、前者の支援をすることにリソースを集中しています。状況が落ち着いて来たら、どのような活動をしているかお知らせすることも出来るようになるでしょう。


REI のほうも数時間内にツイートで、


REI has donated $50,000 to recovery efforts in Japan through the American Red Cross.
Also know that we've learned through experience that $ donations are more effective than donating gear/clothing directly.

REI はすでに5万ドルをアメリカ赤十字に寄付してます。いままでの経験から、金銭の寄付のほうが装備や言衣類を送るよりも効率的だと学んだので。


とお返事をくれた。たしかに、現地までの運送ルートを持っていない場合にはお金のほうがずっと効率よいと思う。(REIからコンテナ単位の申し出があったら、日本領事館がどうにかしてくれるのかな、とか一瞬考えた私w)

REIはシアトルの地元企業だし、特に日本に深い縁もないだろうしなあ、と思っていたのだけど、すでにもう相当額を寄付してくれていたことに感激。

パタゴニアからの返信にも、やっぱりいい奴だなー、てちょっと涙でた。今動いてる企業はどこもそうだと思うけど、言うより前に行動してくれてる。

家を失った方がいったい何家族くらいいらっしゃるのか、その復興支援の規模を思うと気が遠くなるけど、少しでも快適に過ごせる日が早く来るように。みんな祈ってる。

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