ああ、やっと金曜日。というか、もう金曜日。そしていつの間にか10月だ!(汗)
…冷たい秋風を感じながら、いまだに更新中の大西部旅日記です。
鹿たちが次から次へのこのこ出て来る山道を越えて、夏の長い日もすっかり日が暮れてからワイオミングの小さな町に着いた、8月の末のある晩のこと。
Greybullという町、人口1800人だというけど、そんなに住んでるのか?…と思うほど閑散とした小さな町に宿泊しました。これが↑、メインストリートの朝。
左側の建物が、泊まった Historic Hotel Greybull です。 二階部分がホテル。
旅の前にネットで宿を探したのですが、ハンプトンインとかホリデイインとかの無難そうなチェーンよりも、ついつい、こういう変な宿をわざわざ探してしまう。
ここも面白かったです。
なんとなく娼館みたいな雰囲気が漂う宿。
昔は銀行とホテルを兼ねた建物だったそうですが、20世紀初頭の西部の町だから、まあなんでもありだったのでしょう。
家具もビンテージものばかり。なぜか廊下に古い藤の乳母車なんかが置いてあってちょっと不気味だったけど、部屋や水回りはとても清潔で行きとどいています。
キチネットつきの二部屋続きスイートで100ドルくらいと、リーズナブルでした。
アンティーク趣味なベッドカバーや小物類といい、ホテルというよりB&B的な、アットホームな雰囲気。
なぜか部屋にシアトルのカップが…。
朝ごはんの時に聞いてみたら、ここのオーナーさんはシアトル近郊出身で、高校は名門の私立校シアトルプレップに行ったのだそうです。へええ。
この辺でリタイアするための「部屋がたくさんある大きな家」物件を探していたら、このホテルを勧められちゃったんだよ、って(笑)。たしかに部屋数は多いですね。
オーナーのマイルズさんと、左がこのホテルを売りつけた(笑)不動産やさん。
仲良しのちょい悪オヤジたちという感じでした。朝ごはんのテーブルで、「さー今日は何をしようかね」って、相談してた。楽しそう。
グレイズブルのカフェ。この文字に萌える。
バグダッド・カフェみたい。砂漠の真ん中ではないけれど、地図でみるとほんとうに荒れ地と山の真ん中にぽつんとある小さな町なのです。Google Mapでも10キロ圏内まで拡大しないと名前が出てこない町。
ここからイエローストーン国立公園へ、3時間ほどのドライブ。途中の道は遠くの山火事の煙で霞んでました。
イエローストーンへの道の途中でCody(コーディ)という町を通ります。ここは西部劇のカウボーイのプロトタイプを作り出した天才的プロモーター、バッファロービル・コーディにちなんで名づけられた町。
本当に冗談じゃなくてカウボーイだらけな町でした。カウガールもいた。
メインストリートの両側に並ぶのは、ブーツ屋さん、カウボーイハット屋さん、バッファローの毛皮、など。
とにかくカウボーイグッズが上から下までそろう町。そしてそれ以外はほとんど何もそろわない。
カウボーイとカウガール以外は、まったくお呼びでない町です。
なんだか間違ったクラブハウスに入り込んでしまったようでした。
全米のカウボーイたちにとってこの町は、きっと昔の女子中学生にとってのハラジュクのような存在なんでしょう。きっとわくわく心躍る町なのだろうなあ。
ブーツで闊歩するカウボーイズ&カウガールズを、ほんのちょっと羨ましく思いました。