ちょっとの間またオフィスの仕事に戻っています。
きのう、同僚のMさんが、ボスに休暇を知らせるメールを送ろうとして悩んでました。
「メールが1行で終わっちゃうー」
日本だったら少なくとも
お疲れ様です。
さて、来月○○日から○○日まで、所用のため休暇を取らせて頂きたいと存じます。
何卒よろしくお願いいたします。
…など、定型文句で1行か2行は埋まりますよね。
ビジネスメールは用件のみ、という人もいるにはいるけど、日本では少数派でしょう。
社内なら「おつかれさまです」、得意先や取引先なら「いつもお世話になっております」、などのテンプレート挨拶を、辞書登録して「はんこ」のように使っている人も多いはず。
わたしもハワイで日本企業に勤めていたときは、「よろ」→「よろしくお願いいたします」
「おせ」→「お世話になっております」とパソコンに覚えさせて、一日何度も使ってました。
以前いた会社では、社長が「
疲れてないんだからお疲れさまなんて言ってはいけない令」を出して、社内が軽くパニックになったことがありました。上司に対してお疲れ様ですというのは確かに失礼にあたると考える人もいれば、社内メールには必ずつけろという会社もあるようです。
この「お疲れ様です」&「いつもお世話になっております」、英語でなんていうの? と時々話題になります。
Thank you for your business とか Thank you for your patronage/ continuous support とかは、ビジネスから顧客への紋切り型メールなら良いけれど、ビジネスメールでも個人から個人への立場で出すには違和感があります。
じゃあ「お疲れ様」「お世話になっています」ってどういう意味なの? というと、意外とよくわからない。
「お疲れ様」にはきっと、
まともな大人ならば疲れているのが当たり前だ、という前提があるんだと思います。ほんとに社会って疲れるけど私らちゃんとやってますよね、お互い大変ですね。というような気分を共有する言葉ではないでしょうか。
「お世話になっています」は、その人に具体的にお世話になっていることへの感謝以上に、
わたしはあなたを含め周りに支えられて生きているのを理解しており、そのことに大変感謝しております、という態度の表明であるように思います。
どちらも、文面以上のニュアンスがあり、でも個別の意味はほとんどない。
個別のメールの文面としては、「私はフォーマルなビジネスの相手としてあなたを尊重しています」という意味の記号(はんこ)だと考えて良いと思います。
日本の企業の方が米国人に出すメールを見ると、みなさん必ず何かしら最初に1行、
苦肉の挨拶を付け加えていることが多い。その気持ちはすごくわかります。何か言わないと、ぶっきらぼうすぎる気がしてしまうんですよねー。
でも米国人のメールは簡潔です。
せいぜい Hi がついてれば良いほう。 いきなり用件です。
「用件のみにて失礼」という言い方さえ英語にはありませんよね。
あ、でも、あんまりサンプル数が多いわけじゃないんですが、英国人から来るメールって
I hope you are well
などの挨拶がついてる場合が多い気がします。英国との取引が多いかた、いかがでしょう?
ちなみにMさんへの上司からの返信は、
Have fun!
の一行だけでしたw