2020/04/09
うれしい割引と、ひどい大家と太っ腹大家の話
きのう、自動車保険の会社からEメールで、 4月8日〜10月7日までに更新する保険の保険料が15%割引になるというおしらせがありました。
みんな家にいて、車を使う回数が激減したので事故件数も減り、保険会社の持ち出しが少なくなったのでその分を還元するってことみたいです。
うちはこのあいだ更新したばかりだからすぐには支払いが減らないけど、このさいちょっとでも支出が減るのはうれしい。
すでに、コロナ関連の失業などで保険料が払えない場合、保険が自動的に解約されないようになってます。
きょうのシアトル・タイムズに、ひどい家主と太っ腹家主の話が載ってました。
「テリヤキグリル」のレストランを何店舗か経営するオーナーが、3月のロックダウン以来売上が8割減となり、各店舗の家主に賃料支払いを減額するか待ってくれるように交渉したところ、サウスレイクユニオンの(最近開発されたAmazon本社があるピカピカの地区)店舗の家主でLaSalleインベストメントマネージメントという690億ドルの資産を持つシカゴの投資会社は減額にはびた一文も応じず、「支払いを待つには待ってもよいが、その代わりその状況を検討するために必要な法的手続きの手数料を支払え」と言ってきたそうです。
一方で、ワシントン大学近くのUディストリクトにある店舗の家主は、地元のTimberlakeさんというファミリー。こちらは、このテリヤキレストランだけでなく、ネイルサロン、パブ、理髪店のテナントがすべて休業を余儀なくされているので、「4月分と5月分の賃料はいただきません」と通知してきたという。
「In consideration of the effect COVID-19 has had on the economy, with the U-District being particularly hard hit, the landlord will not be charging base rent」
(COVID-19の経済への影響を鑑み、とくにUディストリクトは多大な影響を被っているため、家主は賃料を徴収しません)
と、お知らせがあったとか。
いかにもな明暗ですね〜〜〜。絵にかいたような欲の皮のつっぱった冷血企業と、地元の太っ腹家主。落語にでてくる長屋の大家さんみたいな。
全国的にこういう話がたくさんあるのだろうな。
うちの大家さんもとても良い人です。待ってっていったら待ってくれるに違いないけど、とりあえず来月分は払えそう…たぶん。
CTちゃんが餃子をくれた。このピーンとはったラップのかけかたにきちょうめんな性格が現れています。
友人たちはなんだかすごくマメにごはんやスイーツを作っているけど、わたくしはますますご飯が適当になっていき、作ったご飯を食べるのも忘れてしまう始末だ。
ずっと一人で家にいると、あんまりお腹が空いた気がしないんですよねー。いかんですね。
明日から心を入れ替えよう。ちょっといくらなんでもぼーっとしすぎだ。
2020/04/08
休業補償と忖度
きょうも(火曜日)午後から良い天気〜。サザエさんか。
夕方5時ころ散歩に出たら、ずいぶん出歩いてる人が多くて、ちょっとびっくり。
久しぶりに近所でこんなに人間をたくさん見たっていうくらい。「ただ散歩している人」が今日はとても多かった。
午後から晴れたからなおさらか、きのうの植物園よりよっぽど人が多くて、ちょっと新鮮でした。そしてすれ違う人がなんかみんなウキウキした感じです。天気がいいからなのか、みんな休業補償が下りてひとまず安心してるのかもう慣れたのかヤケになってるのか、もうそろそろ先が見えてきたと感じているのか。
株価も急上昇してるし、なんだろう、山越えたって感じてる人が多い?
「たしかにソーシャルディスタンスの効果は出てる」 と報告されてますが、まだキング郡だけでも一日150人の感染者が出てる。先は読めません。
でももちろん、ニコニコしている人が多いほうが、落ち込んだりパニックになっている人が多いよりもずっと良いですね。どちらにしても先は読めないのだし。
ワシントン州では学校が夏休みまで休校になりました。
東京その他7都府県でもやっと非常事態宣言が出ましたが、まだ電車に乗ってふつうに通勤している人がいっぱいいるんだねー。
ツイッターのフィードに流れてきた写真みてびっくり。
でもこれでもだいぶ人の流れは少なくなっている、そうな。「山手線で初めて座れた」って驚きのツイートがあったり。そのレベルなのかー!
東京でも大手や外資はそうそうに先月始めから在宅勤務に切り替えて、デパートも休業してるところが多いみたいだけど、中小企業は「要請」されただけではそうそう自主的に休めないよね。
アメリカの休業補償は、従業員500名以下の中小企業に対してはEconomic Injury Disaster Loanという制度で最高1万ドルを申請後数日中に融資、そして従業員給与支払いの資金としてペイチェック・プロテクション・プログラム(PPP)という制度で最高10万ドルまで、1%の利子で2年間の融資を実施しています。給与支払いなどに充てる分は条件が合えば返済しなくても良い場合もあり。これは当面向こう8週間のための運転資金。
個人事業主や契約ワーカーも対象になるので、わたしもいちおう申請だけしてみました。クライアントからの入金のめどがつかない件がいくつかあるので(涙)、下りたらとりあえずすごく助かる。
今回本当に不思議に思ったのは、個人の権利意識がとても強いはずのアメリカ人が、一部の子どもたちなどを除きとっても素直に外出禁止令に自主的にかつ積極的に従っていること。南部の州ではリバタリアンの政治家が教会での集会を禁止する法的権限は知事にないと訴えようとして、大炎上しました。
都市圏で感染が拡大しているので都市圏での危機感が急上昇したということもあるのだけど、リベラルな地区の住民のほうが、感染防止のための権利の一時的停止を積極的に歓迎しているようです。
これって、国のシステムへの(政治家にではなく、システムに)あっけらかんとした信頼が根底にあるんじゃないかなと思います。国は最終的には個人の権利を必ず守るものだ、そうあるべきものだ、という信頼があるのだと思う。必ずしもいつも能書きどおりに実現しては来なかったけれど、マイノリティの公民権もきちんとシステムの中で認めさせてきた、という事実も、その信頼を強くしているのだと思います。
いっぽうで日本は良きにつけ悪しきにつけ、すべてがソンタクで決まるので、システムに対する信頼が成立してないんじゃないかと思う。
いったん75年前に天皇が神だった大日本帝国は潰れてますから、その全体主義の亡霊がよみがえるのではないかという恐れがいまでもサヨクの人には根強くあるし、ウヨクはそれに(国の精神的なよりどころのないことに)イライラしているし。
だからこういう事態で政権が新しい権限を拡大したりすることに強い抵抗があるのは当然なんですね。信頼が共有されてないもの。
本日はスーパームーンだそうです。iPhoneの写真じゃサーチライトみたいにしか見えないけど、シアトルの写真家さんのすごい写真がインスタグラムに上がってました。どんな望遠レンズ使ってるんだろうか。
2020/04/06
豪華絢爛
きょうも良い天気〜。ぽかぽか陽気のシアトルです。
仕事が開店休業中だし、近所の散歩も飽きてきたのでまた植物園に行ってきました。
土日はさすがに人が多いだろうと思って避けた。月曜日の午後は、ほどよく空いてていい感じ。パーキングも余裕です。
早咲きのロードデンドロン(シャクナゲ)と桜のとりあわせ。ピンクonピンク。
こちらは桜の木の下に咲いている、桜のような躑躅。右が桜、左がツツジ。
ロードデンドロン、またはツツジ、またはアザレア?いまいち違いがわからない。
いずれもツツジのファミリーですが。躑躅ファミリーと書くと、中国マフィアのようだ。
ロードデンドロンの盛りはもうちょっとあとだけど、早咲きの木がずいぶんありました。桜と一緒に咲いていると華やかさも倍増。
木瓜ちゃんも咲いてます。
こんなに大きな株は初めて見た。さしわたし10メートル以上ある巨大ボケです。
ジャパニーズガーデンの駐車場の向かい側あたりにありました。木瓜って、つくりものっぽい花ですよね。仕出し弁当に入ってるようなプラスチックの造花を思い浮かべてしまう。木瓜からしたら失礼な話。こっちが本物なのにね。
ハミングバードが何羽か飛び回っていて、しばらく見とれてしまいました。
椿の園も、いまが真っ盛りです。
これは「法輪寺」という品種のサトザクラ(と、名札がついていた)。
いろんな種類の桜があります。
ソーシャルディスタンスもじゅうぶん。
シアトル市内の方、いま植物園は超豪華ですよ。無料だし。スペースいっぱいあるし。
木の下でこっそり変な踊りを踊っていても誰にも見られないくらい空いていました。
ここをヘラヘラ歩いていると、いまなにが起きているのかすっかり忘れてしまいそうになる、平和な午後。
きょうはすれ違う人もニコニコしてる人が多かった。
ほんとになにもかも一度に咲いている。天国か。
見事な木蓮。空にはクジラの骨のような雲がかかっててました。
遅咲きのコブシまで揃っています。満開づくしすぎる。
2020/04/05
無人の街と「We Got This Seattle」
ご近所の家の垣根に「ご自由にどうぞ」とたくさん吊るされていた椿の枝。
ひと枝いただいて、よく洗ってからバスルームに。
いま花を買ったり飾ったりするのはためらわれてしまう。口にいれたり顔につけたりせず(普通しないけど)、触ったらよく手を洗って、と気をつかいます。
スカジットのチューリップ農家も大打撃を受けているそうです。おそらく出荷量が少ないためか、今年のチューリップは少し高めな感じ。お金持ちの方はどうか家中チューリップでどーんと飾ってあげてください。
桜も椿もいまが盛大な散りごろ。
シアトルのDowntown Seattle Associationという事業者団体が作ったビデオで、すっかり無人になったシアトルの街並みがみられます。
何度見てもいまだにとても本当とは思えなくて脳が驚く無人の街の光景に震えますが、ビデオは精一杯のポジティブな、「カムバックしたときはすごいから。それまで乗り切ろう」というメッセージ。
お店のウィンドウを覆う板の上にポジティブなメッセージが描かれているのにぐっとくる。<新しい日は、新しい強さと新しい考え方とともにやってくる>
シーホークスの大事な試合のときなどに、青い「12」の応援旗がかかげられるスペース・ニードルの上には、いまこの「#We Got This Seattle」という旗があげられてるそうです。まだ直接見たことはないけど。
「We got this Seattle」は、市長が選んだスローガン。
「We got this」はスポーツでよく使われるフレーズで、たとえば試合の残り時間がわずかで逆転負けしそうな場面なんかで、「大丈夫、乗り切ろう」「できるし」「やったろうぜ!」みたいなニュアンスで登場する感じ。
ご近所の窓辺にもかわいいメッセージが登場してます。
Cafe VitaはWe Got This Seattleブレンドのコーヒー豆も売り出してる。売上の一部は寄付されるそうです。
ニューヨークのハーレムなどでは相当治安が悪化しているらしくて胸が痛いけれど、シアトルはいまのところみんな落ち着いてしゅくしゅくと家にこもっている、静かな春です。
2020/04/04
東京出身者のゆううつと、モヤモヤする件
ジェーン・スーさんの『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』。
波乗り翻訳者えりぴょんがずいぶん前に送ってきてくれた。
すごく面白かったです。一応念のためにいっておくとこの人は純粋日本人で、「音楽プロデューサー・作詞家・コラムニスト・ラジオパーソナリティ」。
短いエッセイを集めた短い文庫本。全部面白いけど、なかでも特に個人的にツボだったのが2編。
ひとつめは「東京生まれ東京育ちが地方出身者から授かる恩恵と浴びる毒」。
文京区で生まれ育ったスーさんが、地方から上京してきた女子たちが東京に挑みかかり、またたく間にシュッと綺麗になって東京をスクラップ&ビルドしていくさまを若干の恨み節を小出しにしつつ、さらっと綴る一篇。
「身近に東京があったからこそ、既存の流行を奪取し、塗り替え、牽引するようなパワーは持ち合わせていない。これがもっさい東京人の哀しみです」
わーかーるー!!
富山県富山市出身のCTちゃんは短大卒業後2年間都内の会社でOLをやってからアメリカに来て住み着いてしまった人ですが、なにかというと「ともぞうは東京の人だからわかんないと思うけどー」と、地方風を吹かせる。
いや、東京でいちばんもっさりしているのは東京の、しかもはじっこのほうで育った人だよ!
わたしはいちおう23区内ではあるけれど、私鉄沿線ののどかな郊外でのんべんだらりと育ったので、山手線内に実家があるような人よりもさらにさらに、東京というメガロポリスへの帰属意識が微妙にひねくれてるのよ。渋谷へも新宿へも電車で30分くらいで行ける距離で、都内の「盛り場」への行き方を知ってはいても、そこに自分がフィットしてない感はひしひしと感じ、そして何が何でも東京を自分のものにしてやるし!というエネルギーをわたしもわたしの友人たちも著しく欠いていたのでした。だってずっと目の前にあったし。東京を作っていくのは東京の外から来た人なんだよねー。
(これは去年5月末の銀座〜。昔もいまも完全アウェイな街。いつかまた木村屋であんぱんを食べたい。)
あともうひとつ、すごく感動したのが「パパ、アイラブユー。」という一篇。
未婚で子なし30代のスーさんが、友人たちのフェイスブック投稿を見ていて楽しそうな子どもたちの写真にモヤモヤする感情をいかに乗り越えたかという話です。
「友人知人が慈しむ子供の写真にネガティブな感情を抱くなんて、どう考えても問題があるのは私の心です。私は未婚で子供がいないから、子供のいる家庭を羨んでいるのでしょうか? しかし、毎日を比較的楽しく満ち足りて過ごしている自覚はあったので、そんな大雑把な理由でもないような気がしました。ではなぜ?
どうにも不愉快だったので、私はこの心のざわつきをつぶさに観察することにしました」
そして、ざわつかせる写真に一定のパターンがあることを発見する。それは、子供に対する父親の愛情があふれている写真ばかりだったというのです。
「これはちょっとしたホラーだった」とスーさんは書いてます。
「私の持っていない婚姻関係や親子関係をもつ同年代の友人知人に、嫉妬していたのではなかった。むしろ立ち位置は逆でした。私は、父親に世話をされている女児に嫉妬していました。なぜなら、子供時代にそんな風に可愛がられた覚えが、私にはなかったから」。
このざわつきの原因がわかったあとは、同じような写真を見てももう心が揺れることはなくなったそうです。
他人に対するとらえどころのないイヤな感情を、ここまで自力で内省できるってすごい。
これは認知行動療法そのものではないか。わたしは以前に書いたケイティのメソッドなどを使って、10年くらいかかって内省にだいぶ慣れてきたけど、揺れているさなかのときに自力で自分の感情と問題を冷静に切り分けるなんて、とてもできませんでした。
自分につっかえている問題をひとつひとつ解剖して日の当たるところにひっぱり出してみると、それ以上何もしなくても、嫌な気持ちがシューッと小さくなって消えてしまうんですよね。これは本当に化学式みたいに、どんな状況にでも適用できる法則。
でもたしかに、ホラーではある!石をひっくり返してみるととんでもない虫がでてくる感じ。
これはわたしが知る限り、他人に対するモヤモヤする嫌な感情を徹底的に始末するための、唯一の効果的な方法だと思います。
相手に消えてもらうのがまあ一番てっとり早いのだけど、たとえ一人消えたとしても、絶対に!また他に同じような人が続々と現れるんですよね。一匹みたら三十匹はいると思え、というあのアレみたいに。
そういうふうに私の前に現れる人たちは、修行というかプレゼントだと思うようになりました。
自分が絶対に正しいと思ってまわりのバカなひとたちにイライラしながら生活するのもそれが好きならいいけれど、相手よりも自分の反応をじーっと見ていくほうが絶対におもしろいと最近は思っています。だって他人は変えられないし、自分の感じ方が変わって行くのを見るのはおもしろいです。
スタンドプレーと力関係
日本では「マスク2枚支給」からの突然の「各世帯30万円支給」が炎上していますが、アメリカの連邦政府も相当にあかんです。
きょう(4月3日金曜)の会見ではCDCの新しい推薦事項(いままでの方針と変わり)として全国民に布マスク着用を呼びかけながら「オレは着けないけどね。王様とか女王様とか独裁者とか…そういう人がマスク着けてるってヘンでしょ。着けたい人は着けたらいいんじゃないの。まあ役に立つかもしれないよね(意訳)」というようなことをモゴモゴいっていた大統領。
一日500人以上が亡くなっているニューヨークで数日内に人工呼吸器が足りなくなるのがもう目に見えているのに、緊急にほかの州や軍から呼吸器の在庫をさしむけるなんて介入をする気はさらさらなく、市長や州知事がちゃんと準備してなかったからでしょ、と真顔でいってのける。リアリティ番組の続きをこの緊急時にそのままやってる人です。
この人になにかとんでもない夢を描いている人たちが徹底的に目覚めるようにどん底まで失敗してほしいなんて一瞬呪ってしまいそうになるけど、それは恐ろしい数の犠牲者を意味するし、まさにアメリカの最期。うわーん。
1世紀前のこの頃、世界の中心はまだロンドンでした。英国はそれ以降ゆっくり沈んでゆき、かわりにアメリカが登場してきた。あとの世から振り返ると、このパンデミックはあれが米国の没落のはじまりだったね、ていう転換点だったりするのかも。かわりに浮上するのは中国かロシアなのか。
WCVBのサイトより。
マサチューセッツ州では、州が中国に直接120万枚のN95マスクを買い付け、NFLチーム「ニューイングランド・ペイトリオッツ」の専用ジャンボ機を飛ばして中国から直輸入してましたよ。 先に300万枚のマスクを輸入しようとしたところ、ニューヨークの税関で取り上げられてしまい、ではクリエイティブな方法でやるしかない、と、NFLチームのオーナー、中国大使、州のCOVID対応センターなどとの連携で、今回のはこびとなったんだそうです。「地上の星」が聴こえてきそうな話だ(古いね)。
連邦政府がのらくらしている間に、すごい機動力。すごいスピード。そしてこの力関係がほんとうにわけわからなくて面白い。
トランプはこういうスタンドプレーで注目集めたりするのが大好きだから、きっとこれを聞いてさぞ悔しがっていることでしょう。今回の危機で自分の手腕がまったく評価されていない(一部のコアなファンを除き)ことにヒリヒリしてるのだろうから。
アメリカでほんとに感心するのは、地方政府、とくに州知事と市長(mayor)がそれぞれかなりの権限をもっていて、まさに「自治体」であること。
日本のように、学校の教育内容まで国の政府が一律に決めるというのは考えられず、市町村・郡単位での自治、州単位での自治が徹底してる。そういう自治政府と連邦政府がすごくダイナミックに働きあってて、ときには真っ向から対決しあっている(憲法にもとづいてお互いを訴えたりする)のはとても面白い。こういうパワーバランスが政治に緊張を生んでいるんだな、と思わされます。
だから州によっても自治体によっても、えっ同じ国ですか?と目をうたがうほど、政策も信条も価値観もまったく違う。これがアメリカの底力なんだな、とよく感心します。良いことばかりでもないんだけど、もちろん。
なので州知事も市長もそれぞれかなりキャラが立ってて面白い政治家が多いです。
2020/04/03
ロックダウン延長から長期戦へ
これでもか!の桜。意外と今週は、お天気よかったですねー。
ヒョウが降ったりしたので、今年の桜の満開時期は短かった。シアトルは夜の気温が低いので、例年なら2週間は余裕で花がもつのだけど、今年は満開になったらすぐ散っちゃった。いまはソメイヨシノが散り始めてますます豪華です。
シアトルで在宅勤務中の友人たちのLINEグループでは「きょうも無駄に天気いいねー」とうめき声があがっておりました。
そしてやはり、ワシントン州の「Stay Home, Stay Healthy」令は、正式に5月4日まで延びましたー。小出しにしてくるよね。
ロックダウンを始めたのがすこし遅かったハワイ州は最初から4月末まで、1ヶ月以上というアナウンスで、おおー思い切ったなイゲ知事、と思っていました。
5月に世の中がどんなことになっているのかわかりませんが、いずれにしてももはや、もと通りの生活がすぐに戻ってくるとはまったく思えません。長丁場です。もういたしかたないから、むしろ変化に前向きに期待していくしかないですね。
ものの3週間で、生活様式もすっかり変わってしまいました。社会習慣ってこんなにすぐに変わるものなんだというのが、一番の驚きかも。わたしたちって意外に順応が速い。
生きてる間にこんな圧倒的な変化を目の当たりにするとはおもわなかったので、いまこの時代に生きてるっていうことは幸運といえなくもない。
でも、新しいレストランがたくさんできて、新しいビルが次々に建って、人が多くなって道路の渋滞がますますひどくなるってみんなが文句を言ってた1か月前までのシアトルが、それにニューヨークやパリやローマがふつうに賑わってた世界が突然懐かしくなって涙でそうになる。
また握手したりハグしたりがふつうになるのはいつのことか。そういう日がそもそも来るのか。こんなにあっという間にノーマルになったソーシャルディスタンスが終わるタイミングがいつ来るのか、どんなふうに来るのか、興味深いですね。
ビル・ゲイツさんは、きょうのCBSのインタビューでとにかくワクチンが出来るまでは集団でなにかするのはナシじゃないかと言ってましたが、そしたら9月に始まるフットボールシーズンも無観客ってことになるのか。チケット売らないでNFLは成り立つのか。
飲食店の営業も、コンサートや演劇も、再開するときにはいままでとは違った形で始まるのでしょうね。思いもよらないビジネスモデルが出てくるのかも。
きのう(水曜日)のグリーンレイク。
それほど混雑はしていなかったけど、クルマを降りないで窓から眺めるだけにしました。
花びらがひらひら飛んできて、のどかだった。
住宅街を歩いているだけだとただただのどかな春で、まるで生活が変わっていないように錯覚してしまいます。
ひさびさに使ってみたiPhoneのポートレートモード、ちょっとわざとらしいフォーカスだった。
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