2021/02/27

ワクチンとかうさぎとか


花がいろいろ咲き始めました。もう2月も終わりとは!



雨が降ったり曇ったりのあいだに、きれいな青空も登場した金曜日。
小さな鳥が一羽、ずーーーーっと啼いていました。シアトルにはウグイスはいないけど、いろいろな小鳥の声が面白い。


カラスが2羽、近くの枝にとまっていて、小鳥がカラスたちにえんえんとお説教してるみたいで面白かった。

 

先週、花を買おうと思ってひさびさにバラードのファーマーズマーケットに行ってみたら、花屋さんの屋台は2つだけで、ひとつはドライフラワーばっかりだった。

風が強くて寒くて、お店も少なくてすこし寂しいマーケットでした。でも犬たちがたくさんいて(人間つきで)、犬見物が楽しかった。



 

しかたなくチューリップとヒヤシンスを買ってきました。そして蜂蜜。





ワシントン州ではコロナのワクチン接種が1月から始まってますが、デスパレートにワクチンを求めて奔走する「ワクチンハンター」なる人びとも各地にあらわれてるそうです。

知人も、わざわざ片道5時間くらいかかるワラワラという州のはじっこの町までワクチン接種を受けにいくと(たまたまそこに「空き」があったとか…)いってました……。本気か。

アメリカの人は人種や年齢にかかわらず、ワクチン接種を受けたくてたまらない人が大多数のようですが、もちろんワクチン反対派もいるし、陰謀論も根強くあります。

聞いたなかで最高の陰謀説は「コロナのワクチンにはマイクロチップが入っている」というもの。どうやって!!!!

次点は、「ワクチンは信仰心がなくなってしまうように造られている」というもの。……ていうか信仰心はウイルス由来だったんかい!!!

日本ではワクチン接種に消極的な人のほうが多数派だそうですね。

日本はロックダウンもされてないし、人がバタバタ死んでもいないし、温度差がかなりありますね。アメリカの人は本当にもううんざりしているのです。



バレンタインデーが(いつの間にか)過ぎたら、つぎはイースター。
というわけでうさぎやヒヨコのチョコレートがスーパーに並んでました。

よく見るとかなり目つきの悪い、スイスのうさぎたち。こわい。




なぜかコロナ禍で品薄だったという「Peeps」もカムバック。
串焼き的なパッケージが斬新ですが、相変わらず、口に入れていいもののような気がしない色がすごい。

 

 

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2021/02/20

世界の終わりとサンドイッチ



村上春樹の『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』を何十年ぶりかに読み返しています。
 
重要なプロットをいろいろすっかり忘れてる。ものすごくおいしいサンドイッチでてきたので、サンドイッチが食べたいなと思っていたら、青年がこんなのをつくってくれた。


 「そのサンドウィッチは私の定めた基準線を軽くクリアしていた。パンは新鮮ではりがあり、よく切れる清潔な包丁でカットされていた。とかく見過ごされがちなことだけれど、良いサンドウィッチを作るためには良い包丁を用意することが絶対に不可欠なのだ」
(『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』67p)  
 
 
包丁は研いだばかりだけど、この切り口はどうなんだろう。基準線をクリアしているのか。
なんか切りそこなった跡があるけど。
 
 1985年に出版されたこの小説。
村上春樹作品のなかで一番印象に強く残った小説だったけど、いま読み返してみると、ああこの過剰さは80年代だなあ、と感じる。

80年代の東京のあの狂ったように調子にのった過剰なカルチャーって、いまの中国に似てるものがあると思う。
 
村上春樹の書く世界は、そのカルチャーとは外れたところにあって(対極とはいわないけれど)、当時の作品は、最近の作品よりも、もっとずっと暗かった。

表面的にさっと見るぶんには文体もポップで軽いのだけど、奥のほうにものすごく重い絶望感がしまわれてあって、読後にときどき全身の力が抜けるほど絶望に共振させられてしまっていました。

真面目な話、80年代に村上春樹のある短編集を読んだあとでひどい鬱になってしまったくらいです。春樹さんのせいだけではないけれど。まことに感じやすく影響されやすかった10代のわたくし。

今回読み返してみて、必ずしもその時代の主流の文化と同じ方向をむいていなくても、その時代のもつオーラみたいなものはいやおうなく反映されるものなんだな、と思いました。
そういうのって、そのさなかにいるときにはわからないものですね。

 



うちの青年も村上春樹は好きだけど、残念ながら原文で読むほどの日本語力はないため、英語の翻訳版で読んでいます。 このあいだクリスマスプレゼントの一部としてこの『世界の終わり…』英語版をあげたので、わたしも読み返してみようと思い、本棚から引っ張りだしてきました。
 

文学の細やかな日本語表現を子どもと共有できないのは残念だけれど、読むのが好きになってくれてよかった。高校までは学校で必要に迫られないかぎり、全然本を読まなかったんですよ。
高校のシニアのときから6年間つきあっていたガールフレンドのキリコちゃんが読書家だったのが、大きく影響したようです。

青年はなぜか朝からヴァージニア・ウルフを読んでました。 
 
 
 

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2021/02/17

青空とロビンと岡本太郎


週末とはうってかわって、晴れたり曇ったりで青空もみえた火曜日でした。

今日はかなり気温もあがって(昼間は7度Cくらい)もうすっかり雪は消えてます。



降った量もシアトルにしては規格外だったけど、消えるのも爆速で、集合的なダメージは最小限にとどまったかな。

でも、今日散歩してたら、続けざまに何台も、車体に「一体何が!」と思うような大きな損傷のある車とすれ違ったのだけど、もしかしてそのうち何台かは、この週末に果敢にも雪のなかを運転した結果なのかも…。

 
変わった色のウィッチヘーゼル(マンサク)。きれいなオレンジ色です。



ずいぶん膨らんでるロビン。うちのアパートのすぐ前に南天みたいな赤い実をたくさんつける木があって、ここ数週間、ロビンたちが集団でそれを食べに来ていました。

 せまい裏道をはさんでお向かいにヤナギ(日本のしだれ柳とは違う種類)の大木があっるのですが、その枝に団体で止まって、順番に十羽くらいずつ、路地の反対側の木に飛来してきて食べる。 そういうときは同じロビンばかり何十羽もつるんでるけど、それ以外のときは完全単独行動。鳥の世界も面白いですね。

鳥って、自分と同種の鳥と、ほかの種類の鳥と、それ以外の動物と、どういう感覚でつきあってるんでしょうか。



夕陽を浴びたマグノリア(これはたぶん、コブシか木蓮か)のつぼみたち。開花ももうすぐ。


この間、岡本太郎の『日本の伝統』という本を読んで、すごく面白かったので、感想文的なものをデジタルクリエイターズのメルマガに載せていただき、NOTEに転載しました。

こちらです。

お暇がありましたらご笑覧くださいませ。

太郎さん、面白い人でしたね。 

 18歳から10年間フランスに行ってて、太平洋戦争直前に帰国して徴兵されたというの、知らなかった。

特に作品のファンではないけれど、とても純粋な人だなあと思うし、その主張の多くにはうなずけます。

日本の文化に「変態的なゆがみがある」という言い切りがすごい。昭和30年代だからこそ言えたのだと思う。

昭和30年代ならではの言葉づかいも(「モーレツに」とか)面白いです。

 

 


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2021/02/15

耳から入るもの


今日はパンを切らしたのでパンケーキの朝食。焼く係は青年に決まっています。

ソーセージをのせて焼いてたら、無心で作っても狙ったように埴輪的な顔になる。


一種の才能か。そしてこれ↑も。大丈夫か、デザイナー。


きょうはAppleMusicでほかの曲を検索してたら、荒井由実の「ひこうき雲」がでてきて(飛行機雲は「Vapor Trail」っていうの、知らなかった)、朝からJ-POPまつりでした。

 

今日納品の仕事がちょっとだけあったんですが、J-POP聴きながらだと、まー、驚くほどはかどらなかった。

うちの青年は靴のスケッチとかしながらポッドキャストやClubhouseの会話を一日中聞いてるし、インテリアデザイナーのCTちゃんもCAD使いながらYouTubeその他でいつもお笑い番組を聞いている。

インボイス作ったり家計簿つけたりといった作業をしながらだったら聞けるものの、人の話を聞きながら翻訳はできません。


歌詞のある歌もほとんどダメで、翻訳作業中に聴きながら集中できる楽曲はかなり狭い範囲に限定されてます。

CTちゃんが仕事しながらお笑いを聞いてるのを見て、すげー、聖徳太子かよと思っていたのだけど、デザインの仕事って、脳の使用部位がぜんぜん違うんだよね。

耳からまったく関係ない情報を入れながら仕事できるっていいなー。

 


 

台所仕事のときは主にYouTube番組を聞いてますが、でもそのぶん手が遅くなってるかも。

Clubhouseは、いまのところ落合陽一さんのルームをちょこっと聞いてみただけ。
もともとコミュ障でSNS自体が苦手なので、たぶん、そんなにはまらないと思う。

 

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2021/02/14

ひきつづき移動スノーリゾートの日曜日

 

 

日曜日の午前中も、雪はしんしんと降り続き。

でもだいぶ気温が上がったので、うちの青年いわく「濡れた雪」になってきました。

英語でwet snowっていうけど、日本語では「湿った雪」ですね。


うちの青年は午後、ユニオン湖に面したガスワークス公園まで、雪のなかを散歩に行ってきました。

小高い丘にみんなスキーやスノボやソリを持ち込んで、しかも勝手にジャンプ台やパイプみたいなものも作ってすっかりスノーパークが出来上がっていたそうです。

丘の片面はソリ用、片面はスノーパークになってて、パークを作った有志のワカモノたち(高校生〜大学生くらいだって)は「自己責任でご入場ください」というQRコードつきの立て札まで作って立てていたそうな。

カヤックで滑り降りる人も。



ほんとにこの週末の雪は、積雪量はここ数十年で一番というドカ雪(シアトルでは)にもかかわらず、2年前のように「スノーマゲドン!」なんてパニックになることもなく。

ステイホームの3連休にあわせてやってきてくれた、移動祝祭日ならぬ移動スノーリゾートとしてのんびり受け入れられていました。

異常事態の連続だった2020年を経て、みんな、もうちょっとやそっとのことでは動じなくなったのかも……。

そしてちょうど連休最後の明日、月曜日には気温も上がって、ほどよく解けそうだし。

 

 


せっかくこれだけ積もったことだし、人参の尻尾もあったので、プリウスちゃんの上に積もった雪で雪だるまをつくってみました。目はヘーゼルナッツ。

 


 
寒い日は煮込み料理、ということでボルシチを作ってみた。

ボルシチ研究家のCTちゃんにレシピを尋ねると、先にビーツをローストしたほうが味が濃くなるというので、1時間半オーブントースターでローストしたのち、細く切って煮込む。
水の分量多すぎた。でもうまうまでした。



ビーツを料理するとキッチンが必殺仕事人の道具箱のようになってしまう。


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2021/02/13

半世紀で最大の大雪だって


雪、降りました。

公式記録は8.9インチ(22cm)の積雪だそうです。


 

1日あたり積雪量、この半世紀で最大だって。



うちの近所でも、20センチは積もってた。

近所の小さな公園は雪だるまだらけ。



 子どもだけじゃなくて大人がみんなで雪だるま制作にはげんでいました。

一昨年、2019年には3日連続の雪が「スノーマゲドン」なんて大騒ぎされましたが、そのときよりずーっと積雪量が多いのに、みんなステイホームで通勤する人はそもそも少ないし、しかもプレジデント・デー(月曜日)の3連休にあたったこともあって、悲壮な感じはなく、ステイホームの気晴らしにスノーリゾートが向こうからやってきてくれたくらいの気持ちで歓迎している人が多いみたいです。

午後、歩いて近所のスーパーに買いものに行ったら、スキーで歩いてる人もちらほらいました。



いままで見た中でいちばん変顔のスノーマン。なんというかむしろ芸術的です。
見れば見るほど好きになってしまう。

このアシンメトリーの情けない小枝で表現された腕に、現代社会を生きる無力感がみごとに表現されている。なんちゃって。




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2021/02/12

雪だ雪だ&接触通知アプリ


木曜日の夜に降った雪。うちの近所では2センチくらい積もって、お昼すぎにはもうあまり残っていませんでした。

いま(金曜深夜)、またかなり降っています。朝までにかなり積もりそう。




苔の花が雪の下からつんつん出ていてかわいかった。
剃り残しのヒゲかなにかのように。



 
そうそう、去年、AppleとGoogleが急いで共同開発したのに、全米の自治体であんまり活用されていなかった接触通知機能。ワシントン州は去年11月から導入してました。

iPhoneにはiOSに組み込まれるかたちになってて、任意でオンにするかどうかを選ぶだけです。

先日iOSを更新したら、やっとオンにできた。




日本では厚生労働省のアプリに不具合があって騒動になってましたね。
「実機での動作確認をしなかった」ってすごいっすね……。どういうことなの……。
実際の端末を使って動作を確認





雪に弱いシアトル、まとまった雪が週末でよかった。

ステイホームできない業種の人もたくさんいるし。

 

 

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