2019/07/29

IKEAの野菜ボールと夏ごはん


先日、ひっさびさにレントン(シアトルの南、40分ほど)のIKEAに行ってきました。2年半ぶりくらいかしら。

新しいビルが出来てから行ったのは初めてです。
2階建てになっていたー。
入り口にいきなりエスカレーターがあってとりあえず乗っちゃったら2階に上がってからカートがないのに気づいてまた戻るという、無駄なことをしてしまいました。この動線なんとかしてくれ。

たいしたものを買いに行ったわけではないのですが、あまりにも広くてボンヤリしてしまう。


以前のビルではまんなかにあったIKEA食堂が広くなって窓つきになっていた。これはプラスだなー。
やっぱり窓って大切。

そしてほんとに広い。ちょっとしたおしゃカフェです。
遠くの丘と広い広い駐車場を眺めながらまったりできます。すぐ外は駐車場だけど、郊外だけに空が広いし、緑の丘陵が目に優しい。
外も中も無駄に広い感じが、空港のラウンジみたい。


ミートボールとマッシュポテトじゃなくてベジタブルボールとキヌアのセット3ドル99セントというのをたべてみました。

これが意外においしかったです。つけあわせの野菜はもちろんデフォルトで茹ですぎだけど、4ドルごはんと思えば充分おいしい。



週末は、さいきん、熾烈な競争(いま、超買い手市場なので)を勝ち抜いて近所にお家をご購入されたCT家におよばれでカジュアルに夏ごはん。
お庭のダイニング。いいなー。

スクワッシュヌードル、ほうれんそうとビーツのサラダ、チキンに、ウチからきんぴらとカボチャを持参。


料理とも呼べないシンプルさだけど、カボチャは単にスライスしてガーリックといっしょにオリーブオイルかバターで焼くのがいちばんおいしいと思う。

カボチャ買ってくると最近はこればっかり。このままでもいいし、ルッコラやケールのサラダにいれてもいいし。


デザートは旬のいちじくとレーニアチェリー、それと、このあいだの豆腐団子のよもぎバージョンにきなこがけ。

快晴で、暑くもなく爽やかな夕方。幸せな夏の晩ごはんでした。


にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2019/07/28

下には下がある


瞑想するしんのすけくん。

さて、いつも能天気なわたくしでも、たまには人並みに落ち込むこともあります。

そんなときには、自分よりもはるかに苦労している存在のことを考えます。


ばーん。

先日東京で、数年前から日本でブレイクしている『ざんねんないきもの事典』を買ってきました。
あまりの人気に続編もたくさん出ていますが、いきものたちの残念ぶりが秀逸すぎて泣けます。



なかでも私がいちばんぐっと来たのはこれ、ジュウシチネンゼミ。

土の中で17年間の幼生時代を過ごしたあと、集団でいっせいに羽化して短い夏を謳歌するはずのセミですが、うっかり何かが間違って出てくる年を間違えると、仲間に会うことなく、捕食されるだけで終わってしまうという…。
究極の孤独。広い世界にひとりぼっち。
なんて悲しいセミ生。

昔読んだ諸星大二郎の『孔子暗黒伝』で、たしか最後に主人公が人類が死に絶えた後の地球で餓鬼たちと一緒にくらしている場面があって、以来強烈にその場面だけ覚えてるんですけど、それとおなじくらい寂しいと思う、出てくる年を間違えたジュウシチネンゼミ。

あの漫画もう一度読み直してみなくちゃ。なんかいろいろ自分のベースになっている気がするけどすべて忘れている。



ほかの種のアリに「奴隷にされがち」なアリも気の毒。卵のときに誘拐され、自分の巣だとおもって一生懸命働くそうです。

しかし、カッコウの托卵といい、進化の過程、他人任せにしたり他の種を支配することでなりたってる種ってけっこうたくさんあるんですね。体の機能ならともかくその習性がどうやって種ぜんたいに広まるんだろうか。不思議。



ちっとも残念じゃないし、むしろこっちの方がいいじゃん、と思ったのはズキンアザラシ。

「かれらは争いになっても、傷つけ合うことはしません。そのかわりに、鼻のあなを閉じて空気を送り込み、鼻をより大きくふくらませた方が勝ちというルールで戦います」。

そして鼻の大きさに大きな違いがない場合は

「戦いは第2ステージに突入。片方の鼻のあなから粘膜を出して、ふくらませてみせます」。

これはなかなか優れた戦いのシステムだと思いますよ。誰も死なないし客観的だし。
人間も鼻から出した風船の大きさで勝ち負けをきめるようにできたらいいのにね。

ジャングルのなかでステージを作って踊る鳥とか、ほんとにどうしてこうなった?っていう生き物多いですよね。


これね。カタカケフウチョウ。
この鳥の存在って絶対に変ですよね。適者生存で説明つくのか、これ。

NHKとBBCの番組でなかったらまちがいなく特撮だと思ったと思う…。なんの陰謀論だ。

この本は子ども向けですけど、エンタメ性がたかくて面白いです。
ただ、「チンパンジーがしゃべれないのはのどの構造のせい」とか、ちょっとこれは科学的に正確な説明ではないよな、と思うものもある。



「くるしゅうない」by しんのすけ。

ねこたちは間違いなく進化の最上層ですねー。
ほかのアリを奴隷にする「サムライアリ」のように、人間を支配している。


にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

白骨温泉


5月末、上高地の前夜に行った白骨温泉。


宿泊客はほかに3組くらいでした。
温泉はシーズンオフに限りますねー。
 

山あいの温泉郷。両側に山が迫っています。

白濁したお湯の硫黄泉で、「3日入れば3年風邪をひかない」そうです。3日間つかっていたかった。時間がたつと炭酸カルシウムが分解して水中の浮遊物となるためだそうで、お風呂のふちに鍾乳石のように堆積してました。

朝のお湯は、夜はいったときより透明だった。

投薬のために免疫力が落ちているので今回の日本では銭湯も温泉も控えていたのだけど、ここはかけ流しで他には数名くらいしかお客さんがいなかったので、ゆったり楽しめました。


空も飛ぶし海にも潜る、たぶん日本一フットワークが軽いのではないかと思われるハイパー美人通訳、グレープMさんが探してきてくれたこのお宿。
あちこちに生けてあるお花が、山里らしい風情があって品よく素敵でした。いけばなのことはぜんぜんわからないけど、絵になっている。

グレープMさんとはさいきん毎回帰国のたびに不思議な場所で秘密会議を開催しています。

今回も夜更けまで密度の濃い話がきけて大収穫。わたしばかり得をしているのではないかと思う。


山の幸のお献立。飛龍頭と胡麻豆腐がおいしかった。


岩魚塩焼きーそしてきのこがおいしい。


朝ごはんにも魚と温泉卵ー。これにさらに湯豆腐がつきます。温泉はいっておいしい朝食。天国か。

幸せな山の温泉でした。

にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2019/07/27

シアトル日本庭園の無料イベント


シアトル日本庭園で毎年恒例となったWandering & Wondering 舞踏パフォーマンス

今年で第9回目だそうです。

ここに掲載している写真は、2017年の回に撮ったもの。

この時は、山火事の煙でシアトル市内全体が赤っぽく煙ってたのでした。
今年はまだ幸い、この周辺では山火事は広がっていませんね。


舞踏集団DAIPANbutoh Collectiveによる、緑の中の不思議なパフォーマンス。

今年の開催は8月1日(木曜日)。

この日は、謎の舞踏家たちが庭園のあちこちでゆらゆら踊っているのが見られるうえに、日本庭園の入園料が午後1時以降は無料になります!(いつもは大人8ドル)。
 
舞踏家たちのパフォーマンスは3時半〜6時半。


お天気も良さそうです。日本庭園とのコラボレーション、お近くの方はぜひ。


また、明日の日曜日、7月28日にはクボタ・ガーデンで正午〜午後3時まで、同じメンバーのパフォーマンスがあるそうですよ。


それから、この庭園で行われたWandering&Wonderingの舞踏の写真が、フィニーリッジのベーカリー&カフェFresh Flours (6015 Phinney Ave. N)で8月末日まで、シアトル日本庭園で8月1日から9月30日まで展示されてます。


不肖わたくしTomozoの撮った写真も展示されております。



フレッシュフラワーズには、このようなかんじで展示されてます。
ストロベリールバーブのペストリーがおいしいです。


ここでマックブックを開いて困った顔をしている日本人のおばちゃんがいたらそれは私かもしれません。
今週は驚くほど仕事がすすまないー‼ 脳がフリーズしているようです‼困った。


にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2019/07/26

上高地 その2 明神池とコーヒー


梓川の橋をわたると、わりとすぐに明神池があります。
池への道の入り口に穂高神社の鳥居が立っている。
なぜ菊の御紋がついているのだろう。

神社小百科サイトを見てみると、神社の紋というのはとくに決まりはないらしく、伊勢神宮も明治になってから菊の紋を神紋としたそうです。
国家神道寄りの神社ってことなのかな。


とてもこじんまりとしたお宮。明神池のむこうに山を遥拝する奥宮です。

このお宮があるだけなのかと思ったら、ちゃんと社務所があって神社の人がいるのでちょっと驚いた。御朱印も出してるしここで祈祷も受付けてるそうです。てことは神職さんが通ってきてるのか、夏の間ここに常駐してるのですね。



おお、この狛犬さんは下界の穂高神社のあの戦闘系狛犬さんと同じ!
でもなぜか、環境のせいかな、こちらのほうが柔らかく見える。


この桟橋にもやってある船は遊覧用ではなく、御神事に使われる船でした。


池についた途端に、本格的に雨が降ってきました。


バスターミナルのあたりはあんなに人が多かったのに、そこからほんの小一時間の明神池までは来る人がとても少ないのは不思議。みんな反対側の大正池のほうに行くのか。
でもおかげですごく静かでした。


池の周りを少し歩くと、急流が。

「水晶のような水」ってクリシェだけどほんとうに水晶みたい。
このうえなく綺麗な、山から流れてくる水。雨のおかげで少し水量が多いのか、沸き立つような流れでした。


明神の山はかろうじて雨をついて姿を見せていてくれました。


池が静かで水がすきとおっているからなのか、雨粒の波紋がものすごく綺麗でした。
こんなに綺麗な波紋は初めて見たよっていうくらい綺麗で、見ていて飽きなかった。


素敵すぎる水面。
携帯カメラではなくてフィルムカメラで撮れたらかっこいい写真になったかも。


青空の上高地も見てみたかったけど、雨の上高地も本当にしっとり静かでよかったです。


ここで御神事をするのはいつからの伝統なのか。海の民の安曇族はこの小さな山の上の池に海を見たんでしょうか。

安曇族がやってくる前からここは聖域だったのか。

謎が多い不思議な場所です。

それこそ麓から歩いたら数日かかる行程だったろうに。



池の近くに嘉門次小屋という山小屋があります。大正時代からある歴史ある山小屋。

嘉門次さんはウェストンさんを案内したので有名になった人ですが、実際この場所に小屋を建てて、猟師をしていたんだそうだ。
「杣人」という人たちが山には住んでたんですね。


コーヒーを飲みました。「kamonji」ってソーサーに書いてあった。


ビールや鮎定食やカレーもあります。

コーヒーを飲み終わっても、雨はやまず。

雨のなか、バスターミナルを目指して戻る。来た道とは梓川をはさんで対岸を通る、ループコースです。


クマザサのあいだの広葉樹の森。時々ハイカーとすれ違ったり追い越したりするほかは、ほとんど人の姿のない静かな道でした。

クマが出ると書いてあったので、明神小屋でいちおうクマよけの鈴を買ってみた。


水の密度が下界と違う気がする。なんでしょうかこの美しさ。


彫刻のような水です。

帰り道はほぼ雨に降られまくりでしたが、ポンチョのおかげでわりと快適でした。靴カバーはあまり役に立たなかったw


バスで新島々へ降り、「アルピコ鉄道」のカラフルな電車で松本へ。


そして特急あずさで東京(多摩の弟宅)へ帰る。駅弁は迷ったあげくに紫米の「大糸線の旅」。大糸線じゃなくて中央線の旅だけど。

煮物に梅干し、豚の味噌焼き、卵に黒豆。すべて地元の食材なのだそうで、とてもおいしかったのだけどボリューム的にはちょっとものたりなかった。高齢者向けか。


大変活躍してくれた1000円のポンチョ。使い捨てと思ったけど背中のロゴがかわいいので、わざわざ干して乾かして、持って帰ってきました。また使う日が来るかしら。

にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ