2019/03/11

ヴェローナの猫と円形劇場


北イタリアの小都市、ヴェローナで1晩だけ泊まったAirbnbのアパート。


庭もあり、隣りの家ではおじさんが庭仕事をしていた。とてものどか。


となりの猫。まったく愛想がない。


近くに店もなにもないまったくふつうの住宅街で、朝散歩をしていたら、学校に子どもを連れていくアフリカ系の移民のひととたくさんすれ違った。

大人も子どもも、観光客にはチラと視線を投げるだけで、にこりともせず黙々と通学してました。



道の狭さは鎌倉なみ。
そしてあちこちの民家にマリア像とか聖人像が突然ある。


すてきなテクスチャの石積み。


何度も塗り直した壁のはがれぐあい、さび具合、ペンキの色。これがこんなにかっこよく見えるのはどうしてなのでしょう。

ドアとか窓の形といった基本のプロポーションが黄金的にしっかり決まっているからなのか。


 生きているのかどうか、ぱっと見ではわからない古い教会。


お昼が近くなると道ばたに魔法のように突然現れるご近所オステリアのテーブル。

このなんでもなさがすばらしすぎる。うしろの壁、はげてる看板、花、アンブレラ。
ここでごはん食べたかったなー。



街の中心街には、ローマ時代の遺跡があるのでした。


紀元1世紀に建てられたという円形劇場。
手前の聖人像はずっとあとの時代のもののはず。
ほんとうにグラディエーターが決闘した劇場なのだった。

ローマ帝国で8番目に大きな劇場だったそうで、イタリア国内では4番目に大きいそうです。

収容人数はぎゅうぎゅうに詰めて3万人!


中世には劇場としての機能は忘れられ、「魔物がつくった迷宮」だとみなされていたとか。

異端審問の場にもなり、ここで処刑された人もあったとパンフレットに書いてありました。

そして13世紀から16世紀なかばまで、娼婦たちはこの劇場内に住むように命じられていて、犯罪人の巣窟になっていたとか。
ルネサンスの時代になって見直され、修繕されたりカタギの店が入居するようになり、18世紀に劇場として復活したそうです。

なんと1890年には「バッファロー・ビル」が例の「大西部ショー」をここで興行したんだそうです。あのシッティング・ブル酋長も一緒だったのか。


アリーナの一部はピンクの大理石で作られていて、アンモナイトがたくさんあった。



ローマ帝国の円形劇場って、実際にその場に立ってみるとやっぱりすごい威圧感があってこわい。


とくに内部は、異端審問とかグラディエーターとかのことを考えてしまうせいかもしれないけど、ものすごく陰鬱な感じがしました。



ローマの円形劇場のすぐそとはオシャレなショッピング地区になっていて、ベネトンとかルイ・ヴィトンとかセフォラとか、観光客むけのレストランとかが並んでる。



かわいすぎる自転車便。



ヴェローナは大学街で、カフェがいくつも並んでて、大学生がタバコを吸いながら(みんなほんとによくタバコ吸う)おしゃべりしていました。


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2019/03/10

ミラノのスタバ


ほぼ通り過ぎただけのミラノ。このジブリっぽい植物に覆われたビルをもっと近くでよく見たかった。


とりあえず行ったのはここだけ。うちの青年お気にいりのオシャレブティック X ブックストア X カフェ X ギャラリー、「Corso Como」。



やたらに高い服と意識高い系の書籍がおいてある。いろいろかわいかったけど、エコバッグに60ユーロは無理。


古い建物のなかにあり、広い中庭が風情ある。京都の町家をちょっと思い出すかんじ 。
有名な場所らしくって、オシャレな日本人のお客さんもたくさん来てました。


屋上の庭園が素敵。ギャラリーの奥 (日本人アーティストの個展やっていた)にある狭い階段を登っていくという知る人ぞ知る感じな入り口にもかかわらず、すこんと広いスペースで、地元の若い子たちがスタバの甘そうなドリンク持って!!ダラダラとくつろいでいていてなごめる場所でした。


すぐ道をわたった先にイタリア初のスタバがあった。

ヨーロッパ諸国スタバ訪問の旅のつもりではなかったのですが、やはり目と鼻の先にあるならシアトル市民としては訪問しないわけにはいきません。


中はふつうにスタバ。ふつうにアメリカ風のドーナツとか売ってる。でもチーズケーキがおいしそうだった。サイズは米国同様「トール」「ヴェンティ」「グランデ」でした。



そしてですね!
エスプレッソを頼んだら、これがおどろきの激ウマ!
イタリア滞在中、義務感のようなものにとりつかれて1日3杯くらいエスプレッソを飲んでたのだけど、このミラノのスタバのエスプレッソ、ベスト3に入るくらい美味しかったです。


イタリアのドライバーは車線を守るという観念があまりないらしくて、ミラノ市内の運転はちょっとこわかった。


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2019/03/07

木靴を売る空港


ひさしぶりに飛行機に乗りました。 また飛行機に乗れてまじ嬉しい。

カナディアンロッキー上空。
なんだかおいしそうな白い山。

人界を遠く離れた山また山の世界。でもこんなところにも入っていく人はいるのだろうなあ。


あまりにも神々しくて涙がでてしまった日の出。長時間フライトなのにまったく眠れず疲れていたのもある。

なんと世界は美しいことでしょうか。


このような距離でした。初めてのヨーロッパ大陸上陸です。
アムステルダム空港で、4時間のトランジット。


立派なスタバがありました。

「You are here 」カップも。


これはスタバじゃないカフェ。北欧X日本的な照明器具がおしゃれでした。


ていうか空港全体がオシャレすぎる。(ここにもスタバが)


喫煙所もバーもオシャレ。


この椅子のカーブ!そして樹木。


なんとセキュリティチェックまでオシャレ。
これはブティックかなにかかと思ったら、セキュリティチェックの出口でした。


ここにも第三のスタバが。

長時間のトランジットだと思ったけど、スタバではないカフェでコーヒーを飲み、あちこち店を見てあるくのが楽しくて、まったく苦になりませんでした。


木靴も売っている。


ふかふか木靴風スリッパを買いました。これは買ってよかった。旅先で大変活躍しました。


搭乗ゲートのブリッジもかわいかった。
どうしてヨーロッパってこうデザインがどこもかしこも行き届いているんだろう。


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最近のトレーダージョーさん:コンポスト袋とチャイ


ちょっと久々にトレーダー・ジョーズさんに行って感動したのは、野菜と果物を入れる袋がコンポスト仕様になっていたこと。

シアトル市は、普通ごみ、リサイクル(紙もガラス瓶もペットボトルも缶もぜんぶいっしょくた)、コンポスト(つまり台所生ゴミ&植物ごみ)の3種類の収集があります。
アメリカの都市ではかなり先進的。
ハワイなど、少なくともわたしの住んでいた9年前にはリサイクル収集すらなかったので、引っ越してきたときにはかなり感動しました。とはいってもアメリカ人がどこまできちんと分別しているかは、うちのアパートのゴミ出し事情をみても、限りなく疑わしいですが。

生ゴミはいままで新聞紙につつんで出していた(共同収集の巨大バケツにポンと捨てる)のだけど、貧乏につき新聞購読をこのあいだやめたので、このトレジョの無料袋はうれしいです。
コンポスト用のゴミ袋もスーパーで売ってるけどけっこう高いのだ。



トレジョのコーヒーやお茶はあんまりピンとこない場合が多いけど、この「Spiced Chai」はスパイスががつんと効いているのが好みで、最近お気に入り。

ここに生姜やシナモンをさらにこれでもかといれて、ミルク鍋で沸騰させ、さらにミルクを入れて沸かします。ちょっとした風邪くらい治りそう。


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2019/02/21

あの人の消えたあと


マンサクの花、英語名はウィッチヘーゼル。University Villageのモールにて。
沈丁花もちらほら咲いていました。

春はもうすぐですね。また週末、雪の予報がでてるけど。



近所の切り株のうえに、石炭とニンジンが…。

ええとこれは、なにかの呪術? おまじない?と困惑したあと、あのスノウマン君の消えたあとだとわかるまでに数秒かかりました。
石炭が丁寧に並べてあるし。

ありし日のすがた。




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2019/02/14

スノウマゲドン去る。


シアトルでは珍しい「非常に過酷な」積雪の余韻もさめやらぬ同じ週の金曜日に、また雪が降りはじめました。

しかも週末3日間降り続けるという、この地ではほぼ前代未聞の予報だったので、シアトルは軽いパニック状態に。 


これは金曜日の午後3時ころ。予報どおり午後早くに降り始めたので、学校は2時間早く休校。
仕事を早く切り上げて帰る人が多かったために道路はお昼すぎから大渋滞。



わたしはのんびりショッピングモールに買い物に行っておりましたがどの店も空いていて、レジでは店員さんたちに「このあとは帰るの?」と、当然すぐ帰宅するんだろうなという感じで聞かれ、そこはかとなく緊迫感がただよっていました。

週末はずっと雪に降り籠められる可能性が大だったために人々は食料確保に走り、この午後、スーパーマーケットは超大混雑だったそうで、大型スーパーではレジが長蛇の列で30分以上も並んだとか。

普段は土日にまとめて食料品の買い物をする家庭が多いでしょうから、ずっと雪で閉じ込められると思ったら無理もないですね。

友人が夕方5時ころに買い物にいったら、パンも肉も牛乳もすっかりなくなっていたそうです。野菜売り場にはレタスしか残ってなかったと言ってました。



夜8時ころ、うちの息子に近くのスーパーBallard Marketに行ってもらったら、やっぱりこのように、パンの棚はほとんど空っぽになってたそうです。

 (このスーパーは翌日も翌々日も雪のなか通常どおり営業していて、パンも肉も野菜も乳製品もほぼ通常どおりストックされてました。歩いて行ける距離にお店があって、ほんとに助かりました。)

金曜の夜は実際は車が通行できなくなるほど積もりはしなかったのだけど、その中を街に出ていった息子の話では、いつもならひどい渋滞になるはずの午後5時頃、ダウンタウンの道路はゴーストタウンのようにガラガラで、気味が悪いようだったと言ってました。



金曜の夜の天気予報はこんなかんじ(気温は摂氏です)。
アラスカ?と思うほど雪マークが並んでいるのも前代未聞でしたが、土曜の最低気温が摂氏マイナス11度という予報にもびっくり。

そんな気温はちょっと滅多に体験できないので早起きしてみようと思って目覚ましをかけておいたけど、マイナス11度になるはずの午前6時に「現在の温度」を見てみたら、実際のところは摂氏マイナス6度くらいでした。

金曜日は夜の間中、予報どおりしんしんと降り続き。


土曜の朝。近所はすっかりまた雪景色。


ソリを持ち出している人がいっぱい。犬たちとこどもたちは大喜び。
クロスカントリースキーをしてるご夫婦もいました。



ツイッターやインスタグラムには#seattleSnowmageddon (スノウマゲドン)とか#seattleSnowpocalypse(スノウカリプス)とかのハッシュタグつきで、ノースウェスト住民のパニクりぶりをおもしろがる投稿がいっぱい流れてました。

ハルマゲドン(最終戦争)をもじった Snowmageddon、アポカリプス(黙示録)をもじったSnowpocalypseという、この世界終末的な大災厄をおもわせる単語たち。

これはもともと、2010年冬に東海岸を襲った本気の大吹雪(もちろん今回のシアトルの積雪とは比べ物にならないスケール)のときにメディアでつかわれたフレーズなんだそうです。
今回はおもに「このくらいの雪でシアトルは大パニック」という、自虐的ギャグとしてつかわれてた感じです。

ちなみに『スノウマゲドン』という、どのレビューを見ても星が一個しかついていない確信犯的B級映画(2011)もありました。(今、検索してみて知りました。)アメリカ映画界は懐が深い……。



そして日曜日はまたほぼ一日中降りつづけ、近所がナルニア国みたいになってしまいました。
積雪量は、このへんでざっくり合計20センチくらいはあったと思います。


空港の記録では、日曜が3.5インチ(9センチ)、月曜が6.5インチ(16.5センチ)。
今月の通算積雪量は51センチで、1916年の記録を破る未曾有の積雪記録になったそうです。


見慣れた通りなのに、いったいどこのスキーリゾート?みたいな景色。
富山県出身でシアトルに住んでいる友人が電話してきて「実家にいるみたいだ」と言ってました。 

もうこうなってしまうと、スノータイヤ&4WDでないと車での外出は無理。


フィニーリッジからバラードに降りてくる65thストリートのきつい勾配の坂には即席の「ご近所ゲレンデ」ができていたそうです。
あの坂は滑りがいがありそう。かなり上級者向け「ブラックダイヤモンド」のコースかも。

うちの近所の小公園も臨時のスノーパークに。

そして月曜日にも溶ける気配もないまま、雪が降りつづき。

ほんとに1週間雪が続くんか、とさすがに心配になってきた月曜日の午後、気温が上がってきて雪がだんだんとみぞれっぽくなり、火曜日には完全に雨に変わって、ようやく溶けてくれました。よかったー。

月曜日も火曜日も、学校や会社はほとんどおやすみ。
シアトル郊外では雪のなか停電になってた地域もありました。氷点下で停電てほんと洒落になりません!

さすがに土曜から火曜日まで、新聞は来ませんでした。ごみ収集車も。

でも郵便は大雪の日にも来てた!USPSすごいな。


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