2012/06/19

impounded!!



月曜日、ZIZIさんとお茶して、パイオニアスクウェアのゴールドラッシュのミュージアム国立公園をたのしく見学して、外に出たら、あら不思議。

停めたはずのところから、車が消えていました。

これはもしかして、

……生涯2度目のレッカー移動 ?

と、標識をみるとやっぱりだ。4時から6時まではNo Parking/ Tow Away Zone と赤字で書いてあるのです。

でもでもね。2時36分に車を停めた時には、道路の脇にあるパーキングチケット(25セント単位、最大2時間まで分のチケットを自動販売機で買って、車の窓に貼付けておくシステム)を買ったんですよ。2時間分

あとで確認したら、ちゃんと4時36分まで有効と書いてあるチケットが窓に貼ってあった。

それなのにチケット切られたのは4時8分。その数分後にはレッカー移動されてたって、腑に落ちないではないですか。

これって契約違反じゃないの? 駐車料金1時間につき3ドル50セントも徴収しておいて、その時間内に車を移動するって。

泣きながら(うそ)ZIZIさんにもつきあってもらって、impound された車を救出しにバスで30分くらいのUW近くにあるレッカー業者のパーキングへ行きました。

こういう場合は車がimpoundされたといいます。人間がimpoundされたら「拘置」、ブツなら「押収」「没収」、犬なら「保護」。車は「保管」かな。

Impounded vehicles(涙)。


CUSTOMER ENTRANCE (お客様入口)」と書かれたドアを入って、窓口のおねえさんに、まるでガス料金を支払いに来たかのようにしおしおとレッカー料金を支払う。払わないと出してもらえないから、ここでお姉さんを相手に争っても仕方ありません。

ちょっと投げやりな感じのお姉さんでしたが、怒り狂った「お客様」に一日何度もイヤミを言われたり、誰かの代わりにののしられたりしてるのかもしれないですね。


シアトル市ではレッカー移動はもちろん民間会社が請け負ってます。この日も次々とimpoundされた車が運びこまれていました。かき入れ時なのね。
 
日本の場合ってどうでしたっけ?神奈川県警にレッカー移動された時には県警に行った気がするけど良く覚えていない。それとも「交通安全協会」か何かだったか。
 
レッカー料金を払うと駐車場のドアを開けてくれますが、中にはもう何ヶ月もおきっぱなしらしい姿のパンクした車もありました。

 標識に気づかなかったんだからレッカー料金は仕方ないとしても、この上に違反料金47ドルもシアトル市に払うのはまったく釈然としないので、ヒアリングをリクエストするつもりです。

 とても楽しい盛りだくさんな午後だったのですが、最後にこんなオマケのアドベンチャーがあったとはーー。

ほかのアドベンチャーについてはまた後日!


ダウンタウンではパーキング票を買っても、油断しちゃダメですよ!標識をしっかり読みましょう…orz。午後4時以降は要注意です。

午後4時になると、シアトル市のオフィサーとレッカー業者が、うっかりドライバーの車を持って行こうと手ぐすねひいて待っているようです!!


にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2012/06/18

『資本主義が嫌いな人のための経済学』



今学期が始まる頃に購入した『資本主義が嫌いな人のための経済学』ようやく読み終えました。

面白かった。著者のジョセフ・ヒースは経済学者ではなくてカナダの若手哲学者で、右派(リバタリアン)の主張と左派(リベラル)の信仰(というべきでしょう)のおかしなところをスパスパと指摘する。

市場には口を挟まない「小さな政府」を信奉する右派に対しては、「資本主義は自主的秩序ではない」 ことを思い起こさせるために、実業家が実際には政府の手厚い保護を受けていることを挙げ、「見えざる手」ではなくて政府の「見える手」が資本主義には絶対に必要だ、と断言しています。

また、営利追求企業を悪の根源とみなす左派に対しては、企業は「特殊な協同組合」にすぎず、公営企業と比べて「道徳性」の点で特に劣った存在ではないことを指摘しています。

アナロジーが刺激的で、とぼけた語り口が面白い。

古典的に「見えざる手」と良く似ていると考えられてきたダーウィンの自然淘汰の「適者生存」メカニズムについて検証して、「進化は最適化ではない。むしろ生物界は次から次へと行なわれる巨大な底辺への競争の産物である」と言っています。

個として優位に立つことと、種としての優位性は必ずしも同じでないどころか矛盾することが多く、競争は生産的でないことが多い、という。これにはびっくりする人が多いのではないでしょうか。わたしはビックリしました。目からうろこ。

「自然淘汰がすなわち最適化だとしたら、地球上の生命はあまねく等しく細菌になるだろう。この地球上の生命の甚だしい多様性こそ、種の適応という観点から「最良」を選ぶという自然淘汰が失敗した結果なのである。」(第1章)




それから、以前、「ミクロ経済」の授業で「家賃統制」の失敗について、講師が「だから政府が市場に介入するのは間違いなんです」と、「需要曲線」を指して断言していたのが、本当にそんなに単純なことなのか?だから放っておくしかないのか?と、どうーーしても納得いかなかったのですが、この本ですっきりしました。

「フェアトレード」で良かれと思ってやったアフリカのシアバターの高値買いが招いた供給過多や、コーヒーの買い支えの無意味さ、トロント市の家賃統制によるアパートの供給難などを例にあげて、価格統制はやっぱり失敗する運命にあることを指摘。

その上で、価格を統制するのではなく、家賃補助などの形で貧しい家庭を援助するほうがずっと効率的だし目的にかなっているよね、と論じています(第7章)。

資本主義は「人類が考案した最も非集権的な協同システム」(第9章)として、しっかり見張って規制をしていかねばならないけれど、市場に勝る効率的なシステムはない、という結論です。

資本主義と経済学者の断言が怖くなくなる一冊でした。


にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2012/06/17

グリーンレイク一周、カナダガンの落としもの


快晴の金曜日、久しぶりにグリーンレイク一周の散歩をしました。


一周2.8マイル(約5.2キロ)。歩道は「車輪付き」用と「徒歩」用にわかれてます。

ビーグルと一緒だと、道路の右左の匂いを全部嗅がなければいけないらしく、決して真っすぐ歩かないからその1.5倍は歩いた気がする。したがって約1時間半くらいかかります。




天気が良いからリスもたくさんちょろちょろしています。



ハナミズキは引き続き満開。鴨のみなさんがお昼寝中でした。


「ビーチ」の飛び込み台はまだ無人。鴨とアオサギの昼寝台になっていました。
活躍し始めるのは独立記念日以降かな。


 水面にはカナダガン(Canada Goose)の団体が。以前はグリーンレイクでカナダガン、あまり見なかった気がする。

「ビーチ」 のあたりの草地でふと足もとを見ると、カナダガンの団体さんが落としていったらしい大量の緑のウンチがー!! あまりの多さに思わずうわああー!と叫んでしまいました。
体が大きいだけに落とし物もヘビー級。一瞬、小さな犬の落としものかと思ったくらい。それが芝生一面に。

芝生にピクニック用毛布を敷いてひなたぼっこをしている人もいたけど、いいんですか?お気づきですか? 鳥だけに感染症もやや心配。

グリーンレイクでピクニックの際には、芝生の周りをよーーく確認されるようお勧めいたします。


History Link によると、10年くらい前にシアトル市内の公園でカナダガンが増え過ぎて、やっぱり公園でのフン害と感染症を防ぐために2000羽以上を捕らえてアイダホに送ったけれど効果がなくて、3500羽ほどを殺処分したのだそうです。

シンクロナイズド・スイマーズ
シアトル近辺のカナダガンは渡り鳥ではなく、シアトル市のサイトによると1960年代に州の南部から数を増やすために持ち込まれた、定住民(Resident)。

ワイルドライフが減ったり増えたりするたびに、都会の人間は大騒ぎです。
シアトルの人はエコ派だとはいっても、都会生活の快適さが保証される範囲内であって、公園を鳥に明け渡す用意は当然ありません。人間にとってちょうど良い数にしておくために移動されたり殺されたり、鳥にとっては勝手といえばあまりに勝手な話ですが。

これだけ身近に「野生」が見られる、人間にとって素晴らしい環境のコストは、ひそかに鳥たちが支払っていたりするんですね。


久しぶりに日光に当たって歩いたせいか、帰ってから頭痛がして寝込んでしまいました。
ひ弱っ。最近とても風邪を引きやすくなったようです。


こちらにも↓お寄りいただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2012/06/15

Fu Man Dumpling House の餃子と刺客サーバー


台湾人のEさんに教えてもらった、ノースシアトル(Bitter Lake /ビターレイク)の餃子やさん、『Fu Man Dumpling House』。

グリーンウッド・アベニューを北に向って行って、145 St.のちょっと手前の右側、しっかり見ていないと通りすぎてしまうくらい小さなお店です。
店の前は狭いけど、お店の後ろに広い砂利のパーキングがありますよ。


いつも注文するのは、まず酸辣湯! 具がたっぷりで辛酸っぱくて、お店で食べると仕上げに親のカタキのように白コショウをたくさんふりかけてくれるので、喉にごほごほむせるほどの刺激が。でもおいしい。写真を見てるとまたつばが出てくるー。



メインの餃子は焼き餃子ではなく水餃子。(ゆで餃子?)
にらたっぷりのぷりぷり餃子です。これに、にんにくたーーっぷりの甘みの強いタレをつけるのがデフォルトですが、お酢にしょうゆでさっぱり頂いても。持ち帰りにするときはポン酢と芥子で頂くほうが多いかな。

炒飯もさすがに中華やさんのおいしさです。うちで真似のできないパラパラ炒飯。

メニューもインテリアも(笑)ソフィスティケイテドではありませんけど、香港の食堂に食べにいったみたいで楽しいです。


うちではここを「真一ぎょうざ店」とよんでいる。

いつも黒いエプロンをつけてお店にいるおっちゃんが、身のこなしがキビキビしていて背筋がぴーんとしてて軍隊的で、なんとなくかもし出す「ノー・ナンセンス」な空気が堤真一を彷彿とさせるので。

注:顔が似ているわけじゃありませんよ。

『クライマーズ・ハイ』あたりの堤真一があの鋭い目つきで店の奥に立っているのを想像していただければ。念を押しますが、顔は似ていません。

とにかく動きが早い早い、メニューを置いてオーダーする雰囲気を察知するともう背後に立っている(笑)。 なんとなく刺客っぽいサーバーです。


Fu Man Dumpling House

14314 Greenwood Ave N
(206) 364-0681
11 am - 3 pm & 4:30 pm - 9 pm
月曜日休み


にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ
にほんブログ村

2012/06/13

コミュニティカレッジ

火曜日に期末試験が終わりましたーー。

今学期はNSCC(ノースシアトル・コミュニティカレッジ)でアメリカ現代史を受講しました。

面白かった。

第一次世界大戦、1920年代のフラッパー、大恐慌、ニューディール、第二次大戦、冷戦、ミサイル危機、ベトナム、公民権運動、レーガノミックスまで。
知ってるようなつもりで良くわかっていないことがどれだけ多いか毎回思い知らされます。

コミュニティカレッジは7年前、ハワイにいたときに卒業して、ワシントン大学のイブニングディグリーのプログラムに去年編入したのですが、まだ3クラス分くらいの単位をトランスファーできることがわかったので、速攻コミュニティカレッジで取ることにしました。

UWだと1クラスの授業料プラス各種手数料が1765ドル。コミュニティカレッジだと500ドル(テキストは別)。3分の1以下です。

でもハワイの時はもっと安かった。2005年当時、3単位のクラス(ワシントン州の5単位相当)で1単位50ドルくらいだったから、1クラス約150ドルでした。(今は2倍に上がっているけど、それでも州民だと300ドルくらいのはず。)

カルチャーセンターと同じような値段で大学の単位が取れてしまうって、アメリカってすごい国だ、と本当に感動しました。敷居が本当に、低い。

日本にいた時は貧乏だった上に頭も素行も悪く、大学どころか高校もきちんと行かなかった私のような人間にもポストセカンダリー教育への道が簡単に開けてしまうって、なんと風通しが良いのでしょう。

日本にも同じような制度があったら良いのに。



今回の授業は「HIST148 」で大学1年次相当のクラスだからちょろいかなと思ったら、講師がとても熱心で、ペーパーもけっこう大変だった。

講師はワシントン大学でも教えている先生で、ディスカッションの運び方や視聴覚素材の選択が優れていて、少しも退屈しませんでした。 

今回はうちの息子と同じクラスを取りました。といっても時間帯は別で講師も別。わたしは夜間の6時のクラスで、息子は朝8時からの。

テキストは同じでした。
がーー、ファイナルのペーパーの内容が全然違う〜。こっちのクラスは別にまる1冊本を読んでブックレビューを書くという、読むのも書くのもスローなノンネイティブには辛い課題でございました。UWで春に取った400番台のクラスより、むしろクライテリアも課題の量も厳しかった気がします。
 
息子はいま高校3年生(日本でいう高2)ですが、今学期からコミュニティカレッジの教養課程を使って高校の必須科目を取るのと同時に大学の単位も取れるというシアトル市のRunning Start という制度を利用しています。

午前中はコミュニティカレッジで2コマとって、午後は高校で2コマ授業を受けるという生活。
結果良いのか悪いのかまだ終わってみないとわかりませんが、コミュニティカレッジの授業のほうが、高校のよりも面白いようです。

 高校の歴史の授業は、割合に愛国的なアメリカ万歳な内容を教えているそうなのです。インディアン迫害の歴史とか、なにも教わっていないらしい。
ワシントン州のようなリベラルな州で?というのは驚きだったのですが、そういう傾向の先生が多いということなのか。確かめた訳でないので又聞きの範囲を出ませんが。

コミュニティカレッジっていろいろな意味ですごく柔軟に高校と大学の間のニーズを満たしています。

大学の授業料はここ10年間というもの半端なく高騰し続けていますが、ウチのような貧乏家庭のためにコミュニティカレッジが頑張り続けてくれることを祈ります。




こちらにもクリックいただけたら嬉しいです。
ブログランキング・にほんブログ村へ

2012/06/12

6月の寒い浜 エドモンズのマリーナビーチパーク


Edmonds (エドモンズ)のMarina Beach Parkに行ってみました。
ピュージェット湾に面したビーチパーク。湾の向こう岸にオリンピック半島の山が見えます。

流木がたくさん。北の海って感じですねえ。曇天で水の色も鉄色です。
北陸の海みたい。


引き潮で岩がごろごろ。
お味噌汁にいれたらおいしそうな、綺麗な緑色の若布がたくさんありました。


ここはドッグパークが併設されてます。ドッグパークのフェンスは二辺あるだけで、海にむかって ひらけている、ビーチつきパーク。大きなわんこが元気よく海に飛び込んでいました。
シアトル市内のビーチは犬NGですが、ここはわんこ専用ビーチになってます。

いったいこの大木はどこから流れて来るのでしょう。

意外にワイルドなエドモンズのビーチパークでした。


こちらにも↓クリックいただけたら嬉しいです。
にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ

2012/06/11

dogwood


ハナミズキアメリカヤマボウシ(dogwood) が満開です。

萼の形が細長いのや真四角に近いのや波打っているのや、いろいろな種類があります。
今年は特にどの木も見事で、木全体が真っ白に輝くようです。


この花は雨上がりの青空が似合う。


清楚でエレガントな6月の白い花。




ヤマボウシ(山法師または山帽子。でも山帽子のほうがいいな) という名前はイーハトーブぽくて素敵です。賢治の童話に出てきそうな。


アメリカ東部の農家ではdogwood winter という言葉もあるそうです。
春も半ばになってから急に寒さが戻って雪が降ったり霜が下りたりする季節外れの気候のことで、dogwoodが咲いたらもう何を植えても蒔いても大丈夫、というしるしなのだそうです。


よかったらぽちりと寄っていってくださいね!

にほんブログ村 海外生活ブログ シアトル・ポートランド情報へ