2012/02/23

日曜日のホグワーツ(違


日曜日、ワシントン大学のスザロ図書館へ。
いつ行っても、ホグワーツな雰囲気です。

いつもは大学構内、1時間につき4ドルくらいのパーキング料金がかかるのですが、日曜&祝日は無料〜。クルマで行って見学するなら日曜が狙いめですよ。

もちろん閲覧室は誰でも使えます。


 大閲覧室は相変わらず静まりかえっていましたが、記念撮影している人も結構いました。
ここは天井が高いので、小さな音でも風呂場のようにわんわん響き渡ります。

シャッター音が響くと、静かに読書をしている人がちらっと目をあげる、視線が厳しい。

日本でもホノルルでも、図書館は飲み物食べ物持ち込み厳禁だったけど、シアトルの図書館は市立のも大学のも、まったくノーチェック。

本を読むのにコーヒーなしでどうするの?っていう文化なのか。
さすがにお弁当を食べている人はいませんが…。

ここも図書館1階のカフェテリアに(シアトルの施設だから当然)エスプレッソバーがあるので、カプチーノやアメリカーノを買って来て温かいカップを片手に、ゆったり読書ができちゃいます。
 

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2012/02/22

猫の日はジョージの誕生日


2月22日は日本では「ねこの日」だそうですが、ジョージ・ワシントンのお誕生日でもあります。
グーグルではヘルツさんのお誕生日を祝ってましたが。

2月の第3月曜日はいつの頃からか「Presidents’ Day」 と複数の大統領を記念するホリデーになり、12日がお誕生日のエイブラハムと一緒にお祝いすることに。
でもいまでも正式名称は「ワシントンズ・バースデイ」なのだそうです。

ところで、いま私が細々と通っているワシントン大学の「Red Square (「赤の広場」?)」入口に立ってるこの銅像。つい先日まで、誰なのか知りませんでした。

初代学長?なんて勝手に思い込んでたのですが、近くを通ったので足元からじっと見てみたら、ジョージ・ワシントンさんでした。
 
だからこの横の図書館にあるフードコートが「By George」って名前だったのか!と、やっと納得。 ワシントン大学だものね……。


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シンプルクッキーとケーキの本

おすすめ本もう一冊は、gigiさんこと西岡さんの、「洋書のようなシンプルクッキーとケーキの本」。

gigiさんのブログは、和洋のお菓子や和食や洋食のお惣菜など、シンプルだけれど手を抜かない食卓の風景がいつも紹介されています。毎回ため息がでるほど素敵なテーブル風景で、ブログに遊びに行くと、とびきりのお茶会にご招待頂いたようなほくほく気分になれます。

文章もとっても簡潔でシンプルなのに、教養の深さと、品のよさと、きりっとした人柄が感じられるのです。お会いした事はないのですが、きっととても柔らかで鋭い、芯の通った方なのだろうなあと想像しています。
 
さっそく、本の表紙にもなっているバターミルクパンケーキに挑戦。……恥ずかしながら、私、いままで、パンケーキミックスは箱から出て来るものだと思っていました。


バターミルクパンケーキって、わざわざバターミルクを買ってこなくても、牛乳とヨーグルトで出来るとは! 

卵、ヨーグルト、牛乳、バターと、小麦粉、ベーキングパウダー、ベーキングソーダ。これだけ。これならいつも冷蔵庫の中にあるもので出来るから、日曜の朝にミックスがないからパンケーキが出来ないなんて、間抜けな事はもう言えません。
Aunt Jamima にももうサヨナラです。


パンケーキを焼くのは息子の役目。 ふんわり!軽く、おいしくできました。

レシピはこちら。(レモンの絞り汁は本のほうには出ていませんでしたが、後は同じ)

お菓子もだけれど、おそうざいの風景もとっても素敵で、わが家の食生活改善にも活用させて頂いてます。和食編、洋食編、ランチ編……もお待ちしてます!


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2012/02/20

ブラックカルチャー観察日記


読みたい日本語の本がたまったので、アマゾンでまとめてオーダーしたのが届きました。送料高いけど、届くのは早っ。
さいきん、アマゾンドットコムはネット界のウォルマート化していると思う。シアトルの地元企業ではあるけど、あんまり応援したくない。でも他に並ぶものがないので使っちゃう。英語の本なら、地元の本屋さんで注文という手もあるのですが。使う側からすると、水も漏らさずという風情でスムースに使えるのですよねえ、アマゾン。

今回は、交流させて頂いているブロガーさんの方お二人が本を出版されたので、それも届くのが楽しみでした。

まずシカゴ在住のフォトグラファー、ジャンヌさんこと高山マミさんの『ブラックカルチャー観察日記』。
副題が「黒人と家族になってわかったこと」ときわめてストレートフォワードですが、すっごく面白い。結婚は「フィールドワーク」と考えて、出会った異文化に驚き、呆れ、楽しんで、ときに深く考察する、その面白がり方がとても真摯なのです。




シカゴのブラックファミリーの中にすっかり溶け込みつつ、アメリカの中の異文化、ブラックカルチャーを鋭く観察した報告書。
「ソウルフードの真実」から、ブルーズという音楽ジャンルが白人ファンのための伝統芸能と化しているという衝撃の事実、成功した黒人男性がクルマにお金を使う理由、キャリアの黒人女性が料理をしたがらない理由、黒人女性の髪への執念、などなど、アメリカで普通に暮らしていてもなかなか見えてこないことを、「内側」でも「外側」でもない、境界線から冷静に分析している貴重なフィールドワークです。

わたしの元夫もアフリカンアメリカンですが、なにしろ結婚生活が短かったし、二度ほど南部の実家に行って、昼間から酒屋の前にやたらフレンドリーな人たちがたむろしているとか、まずそういうところから大変なカルチャーショックを受けてはみたものの、あれこれ検証して学ぶ機会も余裕もありませんでした。

世界中を旅して来たマミさんと、シカゴのブラックコミュニティで育ちながら、東部の超エリート寄宿高校で4年間を過ごした旦那様。コスモポリタンなお二人の偏見のない視点が出会って、お互いの文化への尊敬に支えられた生活があってこその観察日記です。

この本を通して読んですごく思ったのは、うちの息子、半分はアフリカンアメリカンで外見はブラックのほうが強いのに、オアフ島とシアトルというぬるま湯のような環境で育っているし、親戚にも物心ついてから会いに行ってないから、本当にリアルなブラックカルチャーに触れたことはぜーんぜんないということ。きっと本人が思っている以上に、中身はほとんどアジア系。ブラックカルチャーも、そのプロトコルにもまったく無知なのです。 シカゴとか南部とかに「留学」させて、ちょっとは文化を学ばせたほうが良いかも。

アメリカ生活が長い方にも、音楽や本や映画を通してアメリカをよくご存知の方にも、楽しめること間違いなしの本です。


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2012/02/19

La Conner



スノーグース見物の途中、お昼は La Conner(ラ・コナー)という小さな町へ行ってきました。

19世紀半ばには重要な貿易港だったという本当に小さな町で、運河に沿った表通りに当時のままの町並みがそのままに保存され、今はギャラリーやカフェになってます。




ギャラリーが並んでいるウォーターフロントの通り、港町だったということもあって、マウイ島のラハイナにちょっと似たたたずまい。もちろん並んでいるギャラリーやレストランは、最近すっかりセレブな町になってしまったラハイナよりずっと庶民的です。


寒かったのでクラムチャウダー。

 

西部開拓時代な雰囲気の、アットホームなカフェ&ベーカリーでした。
パンやパイはがっつりサイズで、質実剛健なアメリカン料理。
Calico Cupboard Cafe & Bakery



木彫りのワニベンチとガネーシャに誘われて入ってみたCarravan Gallery。世界各地から集めてきたお宝が格安で、おもわず長居をしてしまいました。アンモナイトの指輪やペンダント、アフガニスタンの山奥で作っているというラピスラズリの首飾り、アフリカのお面、などなどが山積みになっていて、時間を忘れてしまいます。


お店の人もとても親切で、奥からたくさんの飾りきれないアンモナイトなどを出して来てくれました。(アンモナイト指輪は、かなり迷ったけど買いませんでした)

ノースウェストのあちこちにぱらぱらと散らばっている可愛らしい古い町のひとつです。





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2012/02/18

泥んこ白鳥も見た


スノーグース見物のつづきです。

スノーグースの集団を見たちょっと先、別の畑には、白鳥とグースが混ざって群れてました。

畝を掘り返して整えたばかりの畑とみえて、ひっくり返された土から虫でも出て来ていたのか。
 白鳥とグースとが入り交じるのは珍しいそうですが、そんなにおいしいものがあったのでしょうか。

ドロドロのぬかるんだ畑の畝に、にょろっと長い首の先を突っ込んでなにか一心に食べている白鳥。

(拡大)


オデット姫の優雅さはありませんねえ。
ていうか、よく動くこの首は、土の上に出入りしていると、ヘビそのもの。

しかも畝が結構高いので、よっこらしょと畝を越えてよたよたと歩く姿が、とっても重そうで笑えます。


この白鳥たちはTrumpeter Swan (ナキハクチョウ)という種類で、ほんとにおもちゃのトランペットみたいな、ちょっと情けない感じの声でよく啼き交わしてました。

スノーグースばかりでなく、ほかのカモも入り交じって、ぐちゃぐちゃの泥畑が大宴会場状態。



日没間近、スノーグースたちはぱらぱらと飛び立ってねぐらに向かい始めました。

 この画面では見えづらいですが、あちこちからどんどんスノーグースが集まって、寝る前に大集団をつくっているところ。 集合地点に向かって糸のように一列に並んで飛んで行き、夕陽の中に舞い降りている姿が幻想的でした。


グースはどんどん飛び立ってるのに、ハクチョウたちは腰が重い。

群れの中でも神経質そうな何羽かは餌をついばむのをやめて周りをきょろきょろし始め、「おいもう暗くなってきたぜー、やばいよー、そろそろ行こうぜー」という感じでそわそわ啼いているのですが、一向気にしないでまだ食べている人多数。 

なかなか意見がまとまらないようで、Kさんと二人、はよ飛べーはよ飛べーと念を送ってみたのですが駄目でした。

トリはなんといっても飛んでいる姿がカッコ良い。
でも、群れている姿もそれなりに個性があって、間抜けっぽくて楽しいですね。あの小さな頭の中で何が起こっているのだろう。

カッコ良い鳥写真を撮るには技術も道具もまったく足りませんが、鳥写真にカメラおじさんがはまる気持ちが、少しわかりました。次はもうちょっと「寄れる」レンズを装備して行きたいものです。

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2012/02/17

スノーグースを見に行った


Skagit Bayの近くに、Snow Geese (スノーグース、和名は「ハクガン」)を見に行きました。


このへん(赤いAのあたり)です。 シアトルからはクルマで北へ1時間弱。
去年の春に行ったチューリップ畑の近くです。


毎年見に行っているKさんに連れてって頂いたのですが、「 うまい具合にいつも遭遇できるとは限らないのよねえ」なんて言っていたら、さっそく道端にいたいたいた〜〜!


大集団が。右にも…

左にも……見たわたす限りトリいぱーい。 (拡大↓)


この団体は、北極海から10週間かけて、はるばる3000マイル=4800キロも飛んで来て、この地域だけで毎年6万羽から10万羽が越冬するんだとか。

肥沃な河口地域の畑で、暖かい冬をたのしんでらっしゃる団体さん一行です。

すぐ近くの家の犬が吠えたからか、手前の団体さんがぞわぞわっとしたかと思うと、波が立つように飛び立った。





オアフのノースショアに来る、冬の大波のようでした。

2月の最後の週末に、スノーグース&バードウォッチングのフェスティバルも開かれるようです。サイトはこちら

このサイトのスノーグース情報で、この団体さんの多くはロシアのWrangel Island(ランゲル島)から来る、とあったので、どんなところかちょっとみてみました。

2004年に世界遺産に登録された、北極海のガラパゴスのような貴重な生態系を持つ島。にもかかわらず、90年代はじめに放棄されたままの旧ソ連のレーダー基地跡がこんなことになっているようです。


画像はRussia Travel Blog からお借りしました。

Gorshkov Sergey さんという野生動物写真家の方の作品です。放射性物質を含む電池なども野ざらしに廃棄されたまま、有害物質が垂れ流しになっているという、スノーグースの故郷。ホッキョクグマやホッキョクギツネが廃墟の基地の中をうろうろしているという、美しいけれど衝撃的な光景です。

これらは2010年の写真ですが、世界遺産になったのにこれを片付けるだけの資金はどこからも出る気配もないらしいとは、あんまりな話です。

ここから何万羽もの鳥たちが来るのだから、ワシントン州にも関連の深い島。どうにかしたいものです。

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