2011/10/23

きのこの季節


街角のあちこちにかぼちゃのオレンジ色がともる頃。今年もキノコの季節がやって来ました。


これは Chanterelle(シャンテレール)きのこ。日本名はアンズタケ。
地元スーパーでも、「ノースウェスト産、wild (野生)」がポンド8ドル近くで手に入ります。肉厚で、ソテーやリゾットにするとおいしいです。

この辺のスーパーではしめじやシイタケも通年手に入るのだけど、ノースウェストの山で採れる野生のきのこが出回る秋には、いろいろ試してみたくなります。

でも今年はきのこ的には「ハズレ年」らしいのです。
例年、カスケード山脈のあたりの秘密の場所にきのこ狩りに行く人によると、去年は松茸が山ほど採れて佃煮にしたくらいだったのに、今年は松茸、1本しかなかったとか……。

 そういえば、去年の今頃はスーパーでも地元産松茸が山盛りになってたのに、今年はまだ全然見かけていません。


 庭にはこんな立派なキノコが生えてるんですけど……。いかにも食べられそうな外見。肉厚で、おいしそうじゃないですか? 大きさは小さめのポートベロくらい。
みんなに制止されたので、ソテーにしてみるのはやめましたが。


こちらも庭のキノコたち。こちらはひょろっとしてエノキっぽいですね。食べてませんよー。

そういえば、先日Trader Joe's のチラシを読んでて初めて知ったのですが、アメリカのスーパーで一番普通に売ってる Cremini (「クレミニ」?かな。単にブラウンマッシュルームとも言いますね)とPortobello(ポートベロ)って、同じ種類なんですってね! ブラウンマッシュルームが育って巨大化したのがポートベロなんだとか。知りませんでした。




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2011/10/18

ひらめビル ボンマルシェ


ダウンタウンの真ん中にあるMacy's のビルディング。 バスの窓からふと見ると、そこにはひらめが。

シアトルのビルは、せいうちとか平目とか、海の幸(?)が多いようです。


たつのおとしごもいるのです。竜宮城? そのまわりを取り巻いているのは、ぜんまいのようにしか見えないのですが…? 建築家を問いただしてみたい気持ちでいっぱいです。


このビルヂングは1929年建築。

もとは「Bon Marche(ボン・マルシェ)」というデパートの旗艦店で、19世紀末に創業して、いろいろな会社に合併されつつ、わりあい最近(2005年)にMacy's に完全に衣替えするまで、「ボン・マルシェ」というのれんを守ってきたのだそうです。

地元では「ボン」と呼ばれていたとか。

「今日はボンに買い物に行くよ」「わーい」

て、なんだかほのぼのする名前ですね。

いまでも、オリジナルの「ボン・マルシェ」の文字が壁に残されているのが、平目の後ろに見えます。




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2011/10/16

紅葉第一弾

先週くらいから、いきなりキューッと寒くなったシアトルです。朝晩は10度C近くまで下がります。すっかりマフラーの季節。
と思ったらもう10月も半ばなんですものね。
葉っぱの色も変わるわけです。


スカーフが好きなので、空気がぴりっとして来るこの季節は嬉しいです。まだ外を歩いても寒すぎないし。


せっかく良い季節、この週末も午後はお天気続きだったのに、仕事が立て込んでいて、なかなか写真を撮りに出かける時間もありません(涙。 
ノースカスケイドの紅葉も見たかったなあ(遠い目)。来年に期待です。

これは近所で先週、通りすがりに車を停めてあわただしく撮ったもの。今日通ったら、もう半分くらい散ってました。めまぐるしい…。


この木はよく見かけるのだけど、名前がわかりません。ハート型の葉がかわいらしい。一番早く紅葉する木です。


玄関先にオレンジ色のかぼちゃが並び、庭には魔女や骸骨やクモの巣が登場しはじめました。もうすぐハロウィーン。




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2011/10/11

ボルシチランチと巨大ピロシキ


「せいうちホテル」Arctic Building の、3rdアベニューに面した1階に、ピロシキやさん「Piroshki On 3rd」があります。

アラスカと極北のテーマでテナントを募集して、ビルを北のイメージでまとめてみた…。というわけでもないのだろうけど、ちゃんとしたボルシチとピロシキが気軽に食べられる、カフェテリア&ベーカリーです。

働いてるのは、みんなロシアだか東欧だか、北の国っぽいヘビーなアクセントのある女性ばっかりで、顔がいかめしくって、みんなちょっと怖いw アメリカ風の愛想はあんまりないけど、それが多分、お国柄というか、その地方のデフォルトなんでしょう。(追記:聞いてみたら、ロシアでした)

Borscht、ボルシチは(お店のおばちゃんは「ボーシュ」と発音してました)お豆や細かく刻んだ根菜がたっぷりで、優しいおいしさです。これからの冷たい雨の降る季節にはぴったり。

夏の間は、蛍光ピンク色の冷たいボルシチ(ちゃんと別の名前があるのだけど、忘れてしまいました)もありました。この間、9月も末になってから「冷たいのはもうないの?」と聞いたら、窓の外を指差して「No  more sun, no more cold soup!」と言ってました。無念。

ボルシチの(小)と小さいパンのセットで、6ドルくらい。
ピロシキはずっしり重量感があって、ボルシチとコンビではランチにはトゥーマッチでした。ピロシキ1個で、充分軽めの1食分になるボリュームです。



ピロシキのメニューはこんな。ポテトや肉の入ったものや、マッシュルームや野菜入りなど、バラエティ豊富です。これ↑は、スモークサーモンとクリームチーズの。 パン生地もおいしいし、形もかわいいのです。 前もって注文すると、一口サイズのピロシキ12個、15ドルというチョイスもあるとのこと。
このほか、東欧風ロールケーキなどのお菓子もあります。

Piroshki on 3rd
710 3rd Avenue Seattle, WA
月曜~金曜:朝6時半~午後6時
土曜:午前8時~午後2時

今通ってるオフィスのすぐ近くなので、帰りに前を通ると、ついふらっと寄ってしまいます。ここのピロシキ、ごはんの前のおやつにするにはちょっと重量級すぎるのですが。


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2011/10/06

せいうちホテルとアラスカン・ドリーム

 
パイオニア・スクエアからチェリー通りを上って行くと、3rdアベニューと4th アベニューの真ん中の坂の途中に、せいうちホテルがあります。

遠くから見ると、白いテラコッタの外壁にブルーとサーモンピンクをあしらった、ケーキのような瀟洒なビルディング。

でも、近くに寄ってみると、外壁にはずらりとセイウチが。



正式名称は、Arctic Building(アークティック・ビルディング)。今はヒルトンのDouble Tree系列のホテルになってます。


なぜこんな思い切ったデザインなのかというと、このビルはもともと、Arctic Club という、アラスカのゴールドラッシュで一山当ててシアトルに帰って来たラッキーな人々のクラブハウスとして建てられた建物だったからなのでした。

19世紀末のゴールドラッシュでは、世界中からアラスカの奥地へ、1年間でなんと10万人もの人が殺到したのだそうです。

シアトルはその時、アラスカへの玄関口となって、金を掘りに行く人たちのための装備(山あり急流ありのものすごい悪路だったため大変な装備が必要で、カナダ政府が一年分の食糧を用意して行くことを義務付けたという噂がさらに需要を加速させた)を商うビジネスが急成長して、シアトルの成長にも貢献したのだとか。

アラスカに金探しに行った10万人のうち7万人がシアトルを通って行ったのだから、当時としては大変な経済効果だったんでしょう。

1890年のシアトルの人口は4万2000人だったのが、10年後には倍の8万人になってたそうです。


この後ろに写ってる煉瓦のビルの壁にも、「The Alaska Building」と書かれています。

パイクプレイスの市場がある港沿いの通りも「Alaskan Way(アラスカン・ウェイ)」て名前で、最初にシアトルに遊びに来たとき、へえこの道がアラスカまでつながっているのねー、と感心しただけど、そうじゃなくて、アラスカへ海路で行く人びとを送り出す道だったのだった。

19世紀末から20世紀の初頭にかけて建てられたシアトルのビルには、アラスカの面影が漂うものが多い。スミス・タワーの内装にも、アラスカの大理石が使われてました。

せいうちホテルの中にはまだ入ったことがないのですが、Polar Barというクラシックなバーと、Juno というモダンなレストランが入っていて、アラスカンドリームを受け継いでます。せいうちホテルの極北バーには、ちょっと行ってみたい。


ゴールドラッシュの当時の写真や当時のようすを再現した資料などは、パイオニア・スクエアのKlondike Gold Rush Seattle Unit に展示されてます。ここは、ビルの中にあるけど国立公園という不思議な施設で、入場は無料。

アラスカにも片割れのユニットがあるそうです。

金探しに行った10万人のうち、実際に現場に辿りついたのは3万人か4万人で、その中で金を実際に見つけて富を得たのは、数百人だったそう。

ある説によると、金探しの人々がアラスカで見つけて持って帰った黄金の総額と、アラスカに行くために人びとが使った金額はほぼ同額だったとか。

そのアラスカンドリームがシアトルの町の基盤のひとつになって、町のあちこちに今でもひっそり埋め込まれているんですね。


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2011/09/29

ムーミンの国から


少しずつ、涼しく……というよりは、朝晩すでに肌寒くなって来たシアトル。もうすっかり秋です。朝も日が昇るのが遅くなってきた…。


先日、北欧旅行に行ってきた友人CT嬢が、オミヤゲを買ってきてくれました。
インテリアデザインの勉強をしているCT嬢、コペンハーゲン、ストックホルム、ヘルシンキ…と、デザインの現場をナマで見てくるのが目的で、たくさん刺激をうけてきたようす。いいなあ。
北欧は昔から行ってみたい土地のひとつ。わたしもがんばって行かなくっちゃ。


北欧の家具デザイナーや建築家が好きで、キャラクターものとは縁のないクールな精神生活を送っているCT嬢、ムーミン好きのわたしのために、「ちびのミー」(英語ではMY=マイ、って発音になるんですねー)のタオルを、「死ぬほど恥ずかしい思いをして」ヘルシンキ空港のムーミンショップに入って買ってきてくれました。

スナフキンやミーのかたちをしたムーミン・グミとかニョロニョロの絵のついたチョコレートは、ヘルシンキのふつうのスーパーにも売ってるとか。やっぱりムーミンはフィンランドの大事な国家資産。


とりあえず、来月はIKEAにでも行ってこよう。



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2011/09/25

ウィンスロウ、ベインブリッジ島


先週の週末は、ピュージェット湾の反対側、Kitsap 郡のSilverdale (シルバーデール)へ、息子のサッカーの試合で行ってきました。

シアトルからBainbridge (ベインブリッジ)島へフェリーで渡り、そこから約30分のドライブ。シルバーデールは、全米どこにでもある大型店が軒を連ねる、郊外の住宅街です。

ベインブリッジ島は以前にも通ったけれど、足をとめたことがなかったので、今回は友人お勧めのカフェに寄ってみました。


フェリー乗り場のすぐそば、Winslow (ウィンスロウ)という小さな町のメインストリートにある『 Blackbird Bakery』。
アーティーチョークとトマトのスープ、野菜のキッシュ、フラットブレッド、ベリーのパイ、コーヒーも、ほっとするおいしさでした。

シアトル近辺には、こういう、インデペンデントなカフェや本屋さんやギャラリーなどがある小さな町が、いたるところにぱらぱらと存在してます。思いがけないところにオシャレな町並みがあって、びっくりすることも多いです。


ウィンスロウは、シアトルのダウンタウンからフェリーで1本。フェリーに乗ってる時間は30分ちょっとだし、下りればすぐに目の前がダウンタウン。充分に通勤圏内です。
でも対岸のシアトルよりも、ずっとのんびりしてる。空気の「間」が長い感じがします。

並んでいるお店は洗練されていて、カード屋さん、上品な毛糸屋さん、アイスクリーム、レストラン、ギャラリー…などのほか、うちの近所でいつも愛用している地元系スーパー、Town & Country マーケットもありました。
個性的なお店が並んでるこじんまりした町並みは、カークランドに少し似てる気がしましたが、もっとノンビリした感じです。

優秀なカフェも、ほどよい大きさの本屋さんもあるし、ここだったらちょっと住みたいかも、と 思ってしまいました。



そういえば『Grey's Anatomy』のデレク先生は、フェリーで通勤してましたね。あのトレーラーがあるのは、ベインブリッジ島っていう設定だったのかな。


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