2018/07/06

大雨の京都、濁流と八坂神社のキモノ観光客


和歌山のほうに数日間行ってきて、きのうの夜京都に戻りました。

そしたら鴨川がたいへんなことになってました。

丸太が流れている!


こちらは先週の、いつもの鴨川。


 鵜が魚を獲っている、のどかな浅い川でした。


そしてこちらが本日。濁流の鴨川をとぶ鴨ちゃん。
観測史上最高水位なのらしい。


しかし大雨のなか、京のみなさんは自転車に乗ってよう出かけてはる。

地区によっては避難勧告も出ていて、京極や河原町のあたりでも三分の一くらいのお店が早じまいしてました。



午後、八坂神社に行ってみましたら、祇園は雨にも負けない観光客たちでいっぱいでした。>わたしもか!


角のある、めっちゃかっこいい狛犬さん。迫力です。


一段高いところから通りを睥睨。なにか威嚇している。
この街では、このくらい威嚇しないわけにいかないのだろうなあ。と思わせる。



そして内側にはさらに迫力の狛犬さんが。むっちゃ怖い。
悪鬼もあっという間に逃げていきそう。
かっこええですねー。
明治の建造でした。


 手水舎には朝顔の鉢が置かれて、花街の華やかな神社の風情がたっぷりです。
もうすぐ祇園祭なので、境内にもたくさん提灯が飾られてました。



横手の鳥居(でもこちらは本殿正面に向いているので、小さいけれどこちらがもしかしたら正式な正面なのかも?)のところには、陶器でできている珍しい狛犬さん。こちらはちょっととぼけた感じ。


キモノを着ているのはほとんど中国か韓国の人だけど、中には東南アジアのカップルで、女性はスカーフを頭に巻いたままキモノ姿という不思議なスタイルの方もいた。


カラフルなキモノは景色をにぎやかにしますね。

とくに、祇園の中心であるこの華やかな神社には似合っていると思う。




こうやって日本を体験したいとやってきて楽しく帰っていく人がたくさんいるのは嬉しいことだ。
オーセンティックなキモノではなくても、ぜんぜんいいじゃないのと思います。



美にごりやくがあるといわれている女神の摂社には、中国語で書かれた絵馬もありました。


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2018/07/02

IJET-29




大阪へは、日本翻訳者協会のカンファレンスIJET-29に参加するために行ったんでした。

場所はキラキラしたグランフロント大阪。

参加したのは東京、仙台とこれで3回目。今回は350名くらいの参加者だったらしいです。

毎回企画を練って場所を確保しその他もろもろ運営される実行委員会の皆様には頭が下がる。



1日目のバンケットは新阪急ホテル。 雅楽の演奏つき。


かわいい「福娘」ちゃんたちも登場してました。日本だね。


ごはんは盛りだくさんでおいしかったんだけど。

なにか私が食べてはいけないものを食べてしまったらしく、しばらくして急にひどい腹痛に見舞われ、早々に帰りました。鴨肉かな。



デザートもおいしかったんだけど。欲張りすぎました。

この日は京都に泊まり。淀屋橋から京阪電車に乗るために駅まで歩くのが、つらかった。
駅までたどり着けないかもしれないと思うほど。

もうこれでわたしはだめかもしれないと思ったほどだったけど翌朝にはなんとか回復。
もう当分肉は控えようと思う。もともと腸がひよわなのだけど最近ますます年とともにひよわになっている。



京都までは特急で50分。今日はグランフロント大阪で「治一郎」という真面目そうな名前のついた高級バウムクーヘンを見つけて車内のおやつに。
なにこのバウムクーヘン。しっとりさ加減が半端ない。おともは午後ティー。

食べるだけじゃなくてちゃんとセミナーも出ましたよー!

辞書についての情報などがすごく役立った。やっぱりたまにはでかけていって同業の人の話を聴くものだとつくづく思いました。



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2018/07/01

水茄子と曽根崎


大阪に行ってました。大阪も人が多い。梅田はカオス。そして左側通行。

東京よりも、人の歩く速度が遅い気がする。単に週末だからか。



北浜のクラシックな建物。おもしろーい。
昭和初期?アールデコを独創的に解釈したかんじ。オシャレなウイスキーバーやらブティックやらが入っているらしいです。



大阪の女N美ちゃんがかっこいいお蕎麦屋につれてってくれました。
魯山人じゃなくて土山人。


鬼ちゃんがみはっている入り口もお洒落。

どこの街でもこういう古い建物のリバイバル的なお店がすごく増えてるね。
京都でも、今回2年ぶりに行ってみたら、あっちこっちに古めの民家を改造したゲストハウスがものすごく増えていた。


水茄子の刺し身!うまっ。
水なすって初めて食べたのだと思う。いや漬物とかは食べてたかもだけど、とにかく生で食べたのは初めて。
こんなにジューシーな茄子がこの世にあったのか。目をひらかれる思いでございました。
世の中には知らないことが多すぎる。


小鮎の天ぷらに「こもちこんにゃく」、サメの軟骨の梅あえなど、オシャレすぎるメニューで幸せでした。蕎麦も食べたよ。

お酒もおいしかった。なんとか光男という人名のついている日本酒がめちゃうまだった。


ポーズを取ってと頼むとだいたい素直に動いてくれる大阪の女、N美嬢。

大阪に生まれ育つということは、ボケとツッコミを言語とほぼ同時に習得しなければならないということらしい。
これは人がおもうよりもけっこう大変なライフスタイルなんだと大阪の女N美嬢は力説されてました。
 


そのあと中之島のこれまたオシャレなリバーサイドカフェで夜おやつ。

そして梅田まで歩いて戻りました。


曽根崎という、近松門左衛門で聞いたことある地区を通って帰ったんだけど、ここは独特。歌舞伎町をちょっとマイルドにした感じの地区である。
どうマイルドなのか説明が難しいけど、なんとはなしに当たりが柔らかい感じ。

そしてこのお寺さんが!衝撃的な建ぺい率で!


見てこれ!
そしてこの隣のビルは、焼き鳥と「DVD鑑賞ルーム」なのである。
こんなにはげしく煩悩に取り囲まれたお寺は初めて見たよ。



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2018/06/27

あの人のふるさと


なおみ先生のお宅に滞在中、1日だけすかっと爽やかに晴れた朝に、自転車を借りて柴又へ行ってみました。

柴又といえばこの人。寅さんとさくらちゃんの像が駅前に。


朝10時ころ到着だったかな。まだお店も開いたばかりで観光客もまばら。帰る頃には団体さんがわーっとやってきていました。

柴又に来たら団子はお約束、というわけでみたらし団子を1本購入。
しかし高い。団子1本170円かい!観光地じゃのう。


まだ人が少なく静かな門前、ねこが気持ちよさそうにお昼寝をしていました。


というわけで柴又帝釈天。観光地だろうとたかをくくっていたけど、これがなかなかどうして素敵なところでした。

でも門のところでひっきりなしに寅さんのテーマの最初のところがぴ〜ひゃらららら〜ひゃらら〜ら〜とかかっているのはいかがなものか。

拝観料400円を払うと、本堂の裏面をぐるりと回って裏手と下のほうにある彫刻見られる「彫刻ギャラリー」と、裏手のお庭をぐるっと回廊で回ってお庭を拝見できます。


「ギャラリー」の一部、縁の下の龍ちゃんたち。
この彫刻は昭和4年の完成だそうです。
このへんは戦災で焼けなかったんですね。


回廊から見た境内。山門がかっこいい。


こちらは獅子ちゃん。うしろの欄干の鳳凰?松・梅・竹などもなんとなく大正っぽい感じのデザイン。

日蓮宗のお寺です。
お寺のウェブサイトの縁起には

当山には昔より日蓮聖人御親刻と言われる帝釈天のご本尊が安置されていたが、江戸中期の一時所在不明となっていた。安永年間に至り当山の第九代亨貞院日敬(こうていいんにちきょう)上人は此の寺のお堂が荒廃したのを歎き、その復興を計ったところ、安永八年(1779)の春、本堂改修中の梁上にこのご本尊を見出し、ついにご本尊の再来の法悦にあったのである。その吉日が庚申(かのえさる)に当たったことが、当山と庚申の結縁の始まりになったのである。

とあります。


此の御本尊は庚申の日に出現したもので,以来庚申の日を縁日として東京方面から小梅曳舟庚申を経て、 暗い田圃路を三々五々連立って参り……見渡す限りの葛飾田圃には提灯が続き、 これが小梅、曳舟から四ツ木、立石を経て曲金(高砂)の渡しから柴又への道を又千往、 新宿を通って柴又へ至る二筋の道に灯が揺れて非常に賑やかだったと言う事である。 茶屋の草だんご等は今に至っている。
と、江戸時代の縁日はとても賑やかだったらしい。田んぼにずっと提灯が並んでいる風景、いいですね。


これも彫刻ギャラリーにあった、ご神水縁起。
「祈願によって帝釈天が出現し、ご神水が湧き出る様子」とあります。
明治時代に奉納された絵。


この帝釈天の出で立ちが!パンクである。かっけえ。



この回廊は昭和35年に作られたもので、古くはないけど、とても風情があります。


裸足であるくと足の裏にとても気持ち良い。


ぐるっと池をまわる。亀ちゃんがポーズをとってくれた。


途中で「ご神水」とかいてある水にさわれるようになっていました。


庭園の横に客間があり、中には入れないけど絵が飾ってある。
こちらも帝釈天ですね。


横山大観筆という、猿の図の屏風。
これは木彫のための下絵だそうで、ではその木彫はどこに?と聞いたら、それは非公開なのだそうです。



なかなかこれは素敵な猿の図でした。

 おかあさん猿もいる。

庚申に縁があるから猿なのかな。


客間のシャンデリアがとっても大正風。純和室にこのシャンデリア。壁についてるランプも大正モダン風。


無料のお茶マシンがあり、冷たい煎茶を頂きながらここのベンチで庭や猿の絵を眺めながらちょっと本を読んだりしてました。
休日は混み合うのかもしれませんが平日の午前中だったのでほぼ無人で、ぜいたくなお休み処でした。


そこから自転車で数分の「矢切の渡し」も見に行った。

なおみ先生のステキ自転車。
暑かったけど川辺は爽やかでした。


渡し場です。江戸な風情。


ちょうど、観光バスで来たらしいお客さんを満載した渡し船が向こう岸へ向かって行くところでした。
江戸時代もこんな具合に庚申の市に来るひとたちが満載だったんでしょうね。


そうだ、帝釈天の境内をはいったすぐ左手の手水のうしろに、金のとぐろを背中にのせた蛇さんたちが大量にいた。これはまた思い切ったデザインですね。
この苔むした岩のガーデンにこの蛇さんたちの組み合わせが素晴らしい。
現代アートみたいです。


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