2018/06/11

若いソロとザ・銀河



このあいだ、ジェニファーちゃんと『SOLO』を観に行ってきました。
期待以上に面白かった!
ミレニアム・ファルコンとチューバッカの登場シーンでは熱いファンから拍手と歓声があがっていたよ。
(わたしもヒューヒューいいたかったけど我慢した)

スターウォーズシリーズは、このところスピンオフのほうが面白いなあ。

ハン・ソロ役のオールデン・エアエンライクくん(覚えられん)、89年生まれなのかー。遠い目になるなあ。

オリジナルのハン・ソロの表情をちょっと意識してるっぽくて好印象でした。



 キャストがみんなよかった。楽しかった。

でもこのあいだ観た『Avengers: Infinity War』は大失敗。
アメコミのコアなファンならばきっと楽しめるのだろうけど、なんか具材をたくさんいれすぎて何だかわからなくなった料理みたいで、ほんとうに頭痛がしてきた。

『ドクター・ストレンジ』も『ブラックパンサー』も面白かったし、『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』もアイアンマンも大好きなんだけど、それが合わさった世界は無理だった。
きっとわたしはこの映画を楽しむには知識が少なすぎるか、整合性を求めすぎるかのどちらかなんだ。



ところで今知った。『Guardians of the Galaxy』。邦題は「ザ」を抜かしてるのね。
この「ザ」がないと、ふにゃーと腰がくだけたように聞こえるんだけど。

なぜ抜かす?この一字でそんなに言いにくくなるか? 取り付きにくくなるのか?
そんなに違わない気がするんだけど?

タイトルの最初についている「ザ」をとっぱらってしまいたいという気持ちはわかるしやむを得ないと思うのだけど、ここは入れてほしかったな。どの銀河かわかんないじゃない?




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2018/06/10

300年のものさし


チャイナタウンの近くに髪の毛を切りに行った帰りに、ダウンタウンの滝の公園でサンドイッチ。
ああ贅沢。

この公園の中はセキュリテイのお兄ちゃんが常駐して目を光らせていますので、ホームレスさんたちの多い地点なのだけど、おっちゃんたちは入ってこない。

カフェテーブルとチェアがたくさん置かれ、カップルや家族連れが滝の前で写真を撮ってる。コーヒーを片手に仕事している人もいる。

パイオニアスクエアの中にあって、ここだけ空港のラウンジかディズニーランドみたいに妙に清潔な感じです。

ところでこのあいだ、お父様がハープシコード職人だったという方にお話をきいた。東海岸の静かな田舎町出身の、白人の方だけど居合の先生。

お父さんの作ったハープシコードはスミソニアンにも展示されているのだそうな。

お父さんは、「とてもむずかしい人だった」と居合い先生は言ってました。
なにしろ工房ではすべての工具を置く場所がミリ単位で決まっていて、すこしでも位置がずれるとすぐにわかったとか。

そしてあるとき、お父さんがハープシコードの反響板のウラを何日もかけて丁寧に丁寧に仕上げているのを見て、なんでそんな絶対誰も見ないところにそんな時間をかけるの、と聞いたら、お父様はメガネをはずしてじっと目を見て、誰も見なくても私は知っているんだ、それに、300年後にこの楽器を解体して修理する人が見るかもしれないだろう、といったんだそうです。

わたしはその300年っていうのを聞いて泣きそうになった。
自分のしごとが300年後に残って誰か、その価値を理解する人の目に触れると確信できるって、なんて幸せなことなんだろう。

経験に裏打ちされた自分のものさしに、生半可ではなく揺るぎない信頼を持っているのがプロフェッショナルってやつなんですね。


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2018/06/08

人のうらやむ生活でも


久々にしとしと雨の1日でした。
きょうは家で仕事なので、しっとりした天気で落ち着きます。しかし頭は落ち着かない。

散歩に出ると、ドッグウッドがなだれのように満開です。

アンソニー・ボーデインさんが亡くなったって朝いちのニュース速報で見て、うっそー!と大声をあげてしまいました。自殺??

世界を旅して、おいしいものを食べ、面白い人に会うという職業。

CTちゃんと、「この人って、世の中で一番イイ仕事してるよね」と言ってたものでした。

そんな人がうらやむ生活でも、幸せが保証されてるわけじゃないんだ。

すこし憂鬱そうな、繊細で知的な表情が魅力的でした。

ご冥福をお祈りします。



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2018/06/07

スザロとブルータリズム



火曜日の午後の「レッドスクエア」。本当に気持ちのよい午後だった。

左が1970年代に建てられた「 Kane Hall」。「建築鑑賞151」のクラスはこのホールの中での講義だった。

このケーン・ホールは、右のスザロ図書館(1926年建築)へのオマージュというか、そのかたちを模したものだという。

 こうして並べてみると、ほーなるほどね!と思いますね。

1970年代のこのまったくそっけない様式は「ブルータリズム」と呼ばれていて、現在ではあまり人気がない。

「建築鑑賞」のクラスでも、講師のキャサリン先生が「このケーン・ホールが好きな人いる?」ときいたら、手をあげたのは2人だけだった。

それに対して、「じゃあスザロ図書館は?」という問いには、教室のほとんどが手をあげていた。
やっぱりさすがに「大学のタマシイ」。

でもわたしはケーン・ホールも嫌いじゃない。

60年代〜70年代の、ゴテゴテした装飾は捨てて、前に進むんだ!という気概は悪くないし魅力的だとおもう。しかし人類の進歩を過信しすぎて自然破壊とか公害を引き起こしたその時代のセンシティビティのなさが憎まれているのではないか。

時代の好みはいったりきたりするものですね。



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2018/06/06

長かった学生生活、そして気合いの問題

 
火曜日、無事に言語学の最終試験が終了しました〜!

これでひとまず大学生活は終了なり!(の、はずだ……。汗)

今週は卒業式ウィーク。学部の小さな式があったのか、ガウンと角帽姿の卒業生とご家族がキャンパスのあちこちにたくさんいて写真を撮ってました。

 わたしはセレモニーはとくに興味がないので、完全にスルーしました(学部ないし)。なにしろ卒業する人が5,500人もいるので、スタジアムでの卒業式は早朝から一日がかりの大イベントなんです。そんなの大変すぎる。

でも去年の息子の帽子とガウンを借りて写真だけ撮っておこうかな。


いや〜、長い道のりだったなや〜、と、試験が終わったあと、クアッドの木陰のベンチにひとりで座ってもそもそとスタバのサンドイッチを食べながら感慨にひたる(地味)。

しみじみー。

泣けるほど気持ちの良い午後でした。

ありがたや〜〜。

ホノルルのコミュニティ・カレッジから数えると、子どもが学校にいってた期間17年間よりも長い学生生活であったよwwww。子どもがプリスクールの時に心理学101の講座とか取ってたなあ(すごく面白かった)。しみじみ。

こんな謎のおばちゃんにも教育の機会をわりと気軽に与えてくれるアメリカの懐の深さに、ほんとうに感謝です。

縁あってこの美しいキャパスで、ずっと取りたかった言語学や美術史、歴史の講義を聞いて単位がとれたって、なんと恵まれていたことでしょうか。ありがたやありがたや。

言語学の最終試験は中間試験よりも問題数が多かったけど、その分時間もほぼ2倍になって、気持ちがラクでした。

72問で(マークシート方式の選択式)制限時間は1時間50分。今回は中間試験と違って、見直す時間もありました。

72問中、いったいこの単語は何でしたかしら?まったく覚えがございませんが…というのが3つくらいあったから100点満点は取れなかったと思うけど、まあよろしかったんじゃないかしら。

試験時間は2時間ちかくあったのに開始から35分くらいで提出して帰る子たちがちらほら出はじめ、ええっ時間読み間違えた?と一瞬あせりました。

問題の内容は、そのコンセプトと用語を理解していればそれほど考えずに答えられる、すごく頭をひねるようなものではなかったのだけど、それにしたって35分で72問を解くには、1問につき4行から5行の問題文を読み、さらに最大5択の選択肢も注意深く読むという作業を30秒間でやらないといけないわけです。

まあ中には10秒で問題を読んで答えられるイエス・ノー問題もあったけど、ほとんどの問題は問題文と回答を読んで理解するのにわたしの場合、1分くらいはかかったし、少し集中力が落ちると数分かかってしまう。

それに、ひっかけに近いような書き方をしている問題もあり、注意深く読まないとケアレスミスをしやすい。(実際見直したら理解は合ってても選択肢間違ってたのが2つもあった)

超速で試験を終えて帰っていった子たちは、1)めっちゃ頭がよくて情報処理がスーパーに速いか、2)「この試験ではこれだけの点数を取れば良い」という範囲を見切ってほかのことに時間を使っているかのどっちかなんでしょうね。

何年たっても英語を読むのは絶対に日本語で読むのと同じスピードにはなりません。
でも、気合いの入れ方でものすごく変わるなあ、というのは最近すごく実感します。
(いまさらか!)

翻訳の仕事でもいかにベストな状態で集中して時間を使えるかによって出来上がり高とクオリティ、すなわち自分の時給が変わってくるので死活問題です。

与えられた時間はいずれにしても有限なので、有効に使うにはやっぱり気合いすなわち集中力だなあ、と、久々にペーパー試験というものを受けて、あらためて思ったのでした。

中間試験では気合が足りなかったな。頭の中が雑然としているとダメですね。

もちろんその前段階として、情報がきちんと整理されて格納されてないとおはなしにならないけどね。

ということで、わたしみたいに毎日ボンヤリ暮らしている人には、たまには試験みたいな機会が必要だわと思いました。小学生か。
 
自慢じゃないけど、ボンヤリするのは超得意。気づくとどこかに1時間がなくなってしまっているなんてことがよくあります。ボンヤリする時間はそれはそれで貴重なのだけど、いいかげんもうちっと意識的に時間を使えよと、やんわり諭されている気がする。なにしろ4年分の大学卒業するのに20年ちかくかかる人ですからね。

さー、学費もちょこっとお借りしていることだし、頑張って仕事しなきゃ。気合い〜(すでに抜けている)。



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2018/06/03

夜中にむさぼり食う人


改装中でなんだかもっさりした感じのスペースニードル。
完成したら、下がシースルーで見えるようになるそうですよ。 見たいのか。



もう2週間も前の話だが、シアトル映画祭のメンバーのぴゃっとさんにお誘いいただいて、オープニングのプレミア上映会に行ってきました。
初レッドカーペット体験(笑)。

そのままソワレにゴーなキメッキメのお嬢さんたちからジーンズにサンダルの人まであいかわらずバッラバラなシアトルの人びと。ピープルウォッチも面白かった!ありがとうございました。



シアトルセンターで見かけたブツ。

ところで、きのう、真夜中に生ゴミを出しにいったら、外の階段のわきでがさがさっとなにかが逃げていく気配。
もこもこの背中が見えたので、猫かな、それにしてはでかっ、と思ったら、アライグマでした。

うちのへんで見たのは初めてで、びっくり。

うちのあたりって東京都世田谷区くらいの感じで家が建て込んでるんですが、まだ庭付きの古い家が多いから、どこかの軒下かなにかにひっそり住んでいるんでしょう。
だんだん古い家が取り壊されて敷地いっぱいに四角いハウスが建つようになったから、生息場所が狭くなって、目につくところに出て来るようになったのかも。

で、このアライグマ。隣との境の木の中に逃げ込んだのだけど、去ろうとはせず、こちらがいなくなるのを伺っている。しばらくじっと見ていたら、大胆にも出てきて近寄ってきた。
なんもあげないよー、と言ったんだけどそうではなくて、目当てはなにかわたしの立っているそばの地面にあるもの。立ち去るに立ち去れないほど気になるらしい。

暗いのですぐに分からなかったんだけど、鳥の残骸でした(´;ω;`)

どこかの巣からひな鳥を盗んできたんでしょう。
すでに半分食べかけ状態でした(´;ω;`) 

すぐにそこをどいてほしんだがというアライグマさんの熱意にこたえ、おやすみを言って、そっと家に帰りました。

翌朝見たら、コンクリート製の階段の途中に犯行現場が。
もう羽根が数枚ちらばっているだけだったけど、微妙に汚れていてハエがたかっていたので、ホウキで掃いて水で流しました。

カラスにしては小さかったけど、黒い羽根なのでカラスのひな鳥かも。
ここしばらくうちの近くでカラスが騒いでるなーと思ってはいたのだけど、アライグマと戦っていたのかもしれません。
そして翌日から妙に静かになっていたし、やっぱり…(´;ω;`)

このあたりも、意外に野生の王国なのだった。


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2018/06/02

最後のクラス


なんだか知らないけど近所で満開の花!
香りもユリのように濃いよい匂い。

ハチたちが狂ったように働いています。



今日はついに、最後のクラス!まだ最終試験があるのだけど、講義はこれでおしまい。

これが、むやみやたらに長かったわたくしの大学生活!いちばん最後の!クラスだとおもうと感慨深い。

この言語学の講座は本当に面白かった。中間試験はB取っちゃったけどな。

1年生〜2年生むけの一般教養クラスなので、去年まで高校生だった子どもたちがほんとに多い教室でした。うしろのほうの席に座って見てると、コンピュータひらいてる子のうち半数はゲームしてたり動画見てたり買いものしてたりする。お前ら。
でもこういう子たちがさくさくと要領よく勉強して、よい点とったりするのよね。

ローラ先生はエンターテイナーで、250名くらいのキッズをがっちり掌握し、おしゃべりなどが聞こえればがつんと叱り、50分間まったく気をそらず、笑いもとってくれるという見事な講義でした。

今日のラストの授業では一番最後に、生徒たちからローラ先生に大きな拍手が送られてました。すごく大きな拍手で、ちょっとびっくりした。

ローラ先生は、お子さんがまだ6歳だというけど、たぶん40代半ばか後半。
染めてないグレーの髪をきちんとしたボブにしていて、かっこいいです。
よく通る声とクリアな発音がとても聞き取りやすい。 言語学博士だけに。

歴史のクラスや気象のクラスなど、以前に取ったクラスでも思ったのだけど、全体に、聞きやすくて面白く、引きこまれるのは女性の講師やゲストスピーカーが多かった。

アナウンサーや政治家のような、しゃべるプロの頂点にいる人たちでも、男性と較べて女性の発音/発声のほうが聞き取りやすいことが多い気がする。




今学期はこれともうひとつ、建築鑑賞というクラスを取ってて、こっちはさらに大きなホールでの、定員750名の巨大講座でした。

こっちの講師キャサリン先生も同じくらいの年代の女性(建築のPh. D)。
彼女はちょっと緊張しているようですごく早口で、すこし聞き取りにくかった。 でもキャサリン先生もかっこいい。ジョディ・フォスター似で、むっちゃ頭よさそう。子どもは2人、高校生と中学生(お子さんがビザンチン建築の写真に登場していた)。

どちらのクラスも、ずっと興味のあった内容なのでとてもおもしろかった。

今学期は2つのクラスとも、時間は短いのだけど月から金まで毎日行かなきゃいけないスケジュールでした。そんなん行けるのかほんとに、と申し込む前にしばらく迷っていたのだけど、これが実はどちらのクラスも後からウェブで録画された講義が見られるようになっているので、教室に行けなくてもキャッチアップができるのでした。素晴らしい。べんりな世の中だ。

あと、ローラ先生の講座では、スマートフォンまたはコンピュータで、その場で投票できる「Poll Everywhere」というアプリを使ってその場でクイズを出し、その回答数で(正解でも不正解でも)出席をとるという、画期的なシステムを使ってて面白いと思った。

このクイズに答えて出席率75%以上をマークすると、グレードに10%が追加される仕組み。

一方、キャサリン先生のほうは、講義中はパソコンもスマートフォンも閉じておきなさいという主義だった。

いままでの個人的な体験上での感覚では、コンピュータの持ち込みOKの先生と禁止の先生はざっくり2対1くらいの感じ。このポリシーの違いの統計を取ってみたら面白いかも。
 


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