2017/04/07

豪邸を飾る風景 Seeing Nature


パイクプレイスマーケットまで行ったので、すぐ近くのSAM(シアトル美術館)へ。

久しぶりに行ったら、1階ロビーの展示がクルマから大木に変わってた!

いま開催中の特別展は、『Seeing Nature』。

これは、マイクロソフト共同創業者、ポール・アレンさんの個人コレクション。17世紀オランダから印象派、モダンアートまでの風景画で、なかなかおもしろかったです。

フットボールチームサッカーチームポップカルチャー美術館映画館も持っていて、シアトルのダウンタウン周辺の開発にも多大な実績と影響力を持つ会社をお持ちのアレンさん。


自宅にも、やっぱりこんな絵画が飾ってあるのね。


ブリューゲル、モネ、セザンヌ、シニャック、エドワード・ホッパー、オキーフ、ホックニー 。


パンフレットに記載のインタビューでアレンさんは、友人に熱心なモダンアートのコレクターがいて、彼の話をきいてはじめて、アート作品って所有できるんだ!と気づいたと言ってます。

「素晴らしい作品を自分の住む空間に飾って、美術館で味わうのと同じ感覚を日常の中に持てるなんて、最初はそんなことが可能だと思わなかった」


いまでは世界で何番目かにお金持ちな人になったアレンさんですが、きわめて普通の人的な感想をのべてらっしゃって面白い。自分はその気になればセザンヌでもピカソでも家に飾れるんだ、て気づくのってどんな感じなのでしょうね。

一番はじめに買ったのはモネの「睡蓮」だそうです。
王道!!やっぱりみんな睡蓮が好きなのねー。

うんうん、わたしも使いみちのないくらいのお金と飾る場所があったら、とりあえず睡蓮を買っちゃうかもしれないね。

「とりあえず睡蓮」て、なんか無難な鮨ネタのようだね。

展示作品のなかでは、ブリューゲル、モネ、ターナー、クリムトの作品がわたしはとくに好きでした。


クリムトの「Birch Forest」。日本の襖絵みたいな、奥行きがあるようなないような森。

雰囲気暗いけど、ただ陰鬱なのではなくて内省的。夕方の森に散歩にいくような。

モネのは、ベネチアの水面を描いた紫の絵と、スモッグのロンドンの橋の絵がすごく素敵だった。

全体のバランスもとてもよくて、展覧会としてもいい感じに楽しめました。
展示数も、お昼を食べたあとに気軽に見るのにちょうどよい感じ。 




現代作品にはゲルハルト・リヒターの静かな風景画と、



その隣にデヴィッド・ホックニーの暴力的なまでにパワフルな「グランドキャニオン」。
マンゴーとドラゴンフルーツのような峡谷。



ポール・アレンさんも特にお気にいりというこの作品。どんなお部屋に飾られているのか、ぜひ伺ってみてみたいものです。

会期は5月23日までです。



こちらは3階の展示、ジェニファー・ウェストという作家さんの作品「Film is Dead」。


 映画用のフィルムに、食品やネイルポリッシュや、身の回りにあるいろんなもので加工をしたのを上映している。
物品としてのフィルムと、映像媒体としてのフィルムを二重に展示。
奇妙に静かで、なんだか落ち着く。


常設展示もかなり変わってた。


巨大ネズミのまわりに並ぶ迫力のある巨大作品は、 ドイツの画家アンゼルム・キーファーさんの。このひと作品は初めてみた。こんどもっとゆっくり観に行こう。

美術館はこのくらいのまばらな混み具合(空き具合)がちょうどいいよねー。



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2017/04/05

パイクプレイスマーケットのカフェ・カンパーニュ


先週木曜日は息子の誕生日だったので、春休みでサンディエゴから帰省中のガールフレンドKちゃんもいっしょに、パイクプレイスマーケットのCafe Campagneにランチに連れてきました。

以前から行ってみたかった。パリのビストロみたい〜。って行ったことないけどな。

平日でもほぼ満席で、予約に10分遅れていったら「あと5分くらいならテーブルとっておけるので、連絡してね」と留守電が入ってた。

息子は白いんげん豆とラム肉の煮込み「カスレ」。使い込んだル・クルーゼのおなべにはいって登場。ほっくほくでうまー。冬の煮込み料理だそうです。

わたしは鴨のコンフィサラダ、 Kちゃんはキッシュ。

やっぱりフランスのお料理はヘビーだ。量は一見そんなになさそうだけど、サラダもずっしり。3人とも食べきれず、お持ち帰りました。

写真はデザートにみんなでつついたクリームブリュレのみ。

度重なる落下事故のすえ、ついに先月、iPhoneの画面が割れてしまい、美しい亀裂が。亀裂はキレイだけどガラスが落ちると危ないのでスコッチテープを貼ってある。ので、なにを撮っているのかもわからないのである。

あたらしいのを注文済みなんだけど、まだ届かない(´・ω・`)。次は、「シャア専用」機!早くこないかなー。


マーケット入り口には騎馬警官がいて、ウマちゃんに触らせてくれた。

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脳がつながる日




『ゴースト・イン・ザ・シェル』観てきたばかりだけど、きのう、テスラのイーロン・マスクが「コンピュータと脳をつなぐ神経系UI技術を開発する新会社」Neuralinkを作ったと認めたそうです。ギズモードの記事はこちら

火星移住と同じでいつ成功するか、ほんとうに成功するかは未知数なプロジェクトではある。あるけど。『ゴースト・イン・ザ・シェル』の世界は、意外にほんとに数十年で来るのかも。

CBSは

ますます階層に敏感になりつつある世界で、ひと握りの人間が人間を超越する能力を手にいれるというのは、誰にとっても、最悪のシナリオではないか。特に、現在よりもさらに格差が進んだ時にその技術が実現すれば、なおさらだ

という論説を載せてます。

技術は可能になれば、誰が禁じても必ず実現するもの。
そんな技術がうっかり実現する前に、社会が格差を是正する方向にシフトしなければ、という論旨。もちろんだ!

イーロン・マスクがほかで言ってるような「ベーシック・インカム」だけでは、格差の是正にはつながらない。それだって、導入が実現するには、1930年代の大恐慌なみの社会的な災厄が起こらないと、きっと無理なんだろうなー。

あーやだやだ。
若者よ頑張ってくれ。
おばちゃんに出来ることは、今のところなにもないな!

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2017/04/04

ゴースト・イン・ザ・シェル!


『Ghost in the Shell(ゴースト・イン・ザ・シェル)』みてきました。

予告編を何度か観て、こりゃダメかも〜。うーん。でも観ないわけにはいかん、と思いつつ劇場に行ったんだけど、予想以上によかったです

士郎正宗さんの原作コミックは、わたくし、崇拝しているのですが、情報量が多すぎて何度読み直しても完全に理解できない。

原作とも押井守監督のアニメ版映画とも全然別ものだけど、これはこれで了解いたしました。ふつうにいいと思う。

「草薙素子少佐」じゃなくて「レイチェル少佐」のスカーレット・ヨハンソンは本当によかった。
内省的な目ぢからがすごくて、アンドロイドっていわれれば、まあそうかも、と思えるような存在感。

義体(人工の肢体)を開発する科学者役のジュリエット・ビノシュも大好きな女優さんの一人。このひとが画面にいるだけで映画の格が上がるかんじ。


一人だけなぜか日本語を喋る荒巻部長役のたけしも。原作の部長のキャラとは全然違うのだけど、妖怪的な不気味な存在感があってこれはこれでよかったです。なんかでもヤクザっぽいな。

バトーさんはもうちょっと凶悪そうなほうが良かったなー。ちょっといい奴っぽすぎる。

そして、トグサ役が中国人(香港人かな)俳優というのは、少佐がスカーレット・ヨハンソンというよりもむしろ残念な気がする。俳優さん自体はとってもトグサらしくてよかったんだけど。

あと、フチコマが出てこなかったのがなんといっても残念でした。
フチコマまたはタチコマは、ネットワークにつながっていてうっすらと自我のようなものを持っているという設定の人工知能搭載の多機能のりものです。たしかに、フチコマちゃんを出すとお金かかりそうだし話がややこしくなるわね。

(以下マイルドにねたバレ)

原作の舞台は第4時大戦後、核戦争で東京が消滅した数十年後の日本の「ニューポートシティ」だけど、冒頭に画面に字幕で出てきた説明をちゃんと読まなかったこともあり、映画の舞台はどこなんだかよくわからない。日本にしては国際化しすぎていて、もはや東アジアの大陸に溶解してしまった日本国家の都市という感じ。もしかしたら韓国と北朝鮮と香港とマカオと台湾と日本で合併したのかもしれない。

たけしが一人で日本語で喋ってはいるけど、ほかの登場人物は英語。

日本語、韓国語、中国語の看板が入り混じり、キッチュな巨大人物や鯉のホログラフ映像がビルの谷間にびっしり立て込んでる景色は、なかなか見ごたえありました。

とにかくビルが多くて垂直にせせこましい混沌としたアジア都市は、どうみても近未来香港。

香港チックな漢字の看板いっぱいのゴミゴミした都市は押井守監督のアニメ版をそのまま実写化したかんじだけど、『ブレードランナー』の衝撃的なディストピアのアジア都市の延長線上にあって、ビジュアルでびっくりするようなところはあまりなかった。むしろクリシェな感じ。90年代的な近未来解釈。(ゲイシャロボットも、90年代的なセンスだなと思う)


義体を作っているのは、国家以上の権力がありそうな企業「HANKA」。この企業のロゴとか、ちらっと映る社屋とかもなんとなく90年代ふうであんまりウルトラオシャレじゃなくて、少し残念でした。これも香港風というべきなのか。

たけしが「首相と話してきた」っていう場面が2回あったけど、どんな首相のいるどんな国家体制になってるのかは謎。HANKAの白人男性社長は政府と癒着しているらしいけど、敵としてはうすっぺらすぎて怖さがない。

ハリウッドから見ると、結局中国も日本も韓国もひとまとめにアジアなのねというのが良くわかる。ていうかね、たけしの存在でかろうじて日本の原作に敬意を表してはいるけど、完全に舞台は中国に取られてしまっている感。

きっとコアな日本のファンには、もうそこだけできっと拒否反応のひとがいるのだろうな。
でもね、「俺たちの少佐をかえせー」と言ってももう無駄だと思うだよ。 

DreamWorksなどに続いて、映画の冒頭に制作会社&配給会社のクレジットが何社も続くのだけど、最後の2社は中国のだった。ネットでちょっと調べても出てこなかったので何をした会社かわからないけど。

とにかく制作現場でのパートナーとしても、市場としても、ハリウッドが必死で見てるのは中国なんだな、もう日本は、映画でのたけしの存在が象徴するように、もっともバイタルな存在ではなくなって、シンボル的なものになってきたのかもしれない、とふと実感しました。

ヲタクのひとたちが微妙に右傾化しているらしいのは、世界が、そしてこの東アジアの一画が、もう取り返しのつかないほどグローバル化してしまったことの証明なのだな、と、映画とはまったく直接関係ないけどそんなことを思ったりもした。

グローバル化っていうのは「フラット化」なりと主張してたのはトーマス・フリードマンさんだけど、実際にはグローバル経済はこの映画のニューポートシティに描かれるような格差や荒廃を作り出している。でも、意匠や文化のフラット化は進んでいる。日本の「クール」が新しかったのは、きっと90年代までだ。今ではジャパニーズアニメの言語はもう世界のミレニアル世代の共通言語のなかに組み込まれているのだし。本当の「フラット化」というのはもしかしたらこの映画の町並みのような風景のことをいうのかもしれない。
  
(以下盛大にネタバレあり)






原作やアニメ版映画の草薙素子少佐は強くてハードボイルドで、感傷も他者への共感も強いて持とうとしない。これは、ジャパニーズアニメのキャラクターのひとつの典型。

だけど、この映画の「レイチェル」少佐は、ふつうに傷つきやすく、自分の出自に納得していない。

なので少佐の自分探しが映画の本筋になる。

原作世界では、ネットワークにつながる電脳の中に個性または「魂」というべき「ゴースト」がゆるく存在しているという非常にややこしくエキサイティングな設定なのだけど、この映画では、ひとの脳を人工の義体に埋め込み、完全に統合することに初めて成功したのが「レイチェル」ということになっている。

そしてレイチェルには時々、ジェイソン・ボーンのように、過去の記憶が一瞬戻ってくる。いったい自分はなにものなのか?
 

追っていた敵が、実は自分が作られる前の実験体として捨てられた人造人間だったということがわかり、いったい自分の前には何体実験体があったのか、とレイチェルは自分を作ったハカセを問い詰め、ついに真相を知る。

「テクノロジーの暴走に反対する革命分子」みたいな若者グループが、警察の襲撃を受けて国家に拉致され、その若者たちの脳がこのプロジェクトに使われていたのだった。レイチェルの脳は「モトコ・クサナギ」という若い女の子のものだった。

反乱分子が国家に拉致されてその肉体が国際企業の実験に使われる。中国を念頭におくと、何か妙に説得力がある話。

強欲な企業のCEOからレイチェルを逃がすために犠牲になるハカセ(ジュリエット・ビノシュ)と、モトコという娘を失った後、古い高層アパートに一人で住んでいる寂しい母(桃井かおり)という2人の「母」のおかげで、この映画の少佐はかなり人間らしい存在になってる。

原作コミックは、子どもにはちょっとみせられないエロ画像入りで、少佐のコスチュームもかなりエロい。でもこの映画(PG13)のレイチェルのボディは、かなりトーンダウンしていて、わざと作りものっぽい感じになってた。

全体に、映画としてすごく新しいところもなく、ものすごく尖ったところもなく、期待される中の妥当なラインで丸くおさまるように手をうったという感じがする。
映画そのものも少佐も、おっとりした印象だった。

せっかくなら、日本のヲタクたちも、世界のミレニアルたちもぶっ飛ぶような、金字塔的な映画になっててほしい。という淡い期待は裏切られたけど、優等生的にグローバル化した少佐も全然わるくなかった。ホールフーズで売ってる感じだけどな。

でも、本当にせつない近未来の絶望を圧倒的な映像で描く映画が観たい。
と思うと、押井守監督のバージョンをやっぱりもう一度観たくなるのでした。


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2017/03/30

今年のさくら


今年は10月から3月まで、晴れた日が9日しかなかったというシアトル。

例年より遅れてやっと桜が咲いてます。ワシントン大学の桜、満開はこの週末との予報だけど、昨日ついでがあって行ってみたらもう九分咲きくらいになってた。

今日もクラスがあって行ったのだけど、携帯を忘れて写真は撮れなんだ。

週末、お天気が持つといいけど。


去年までは木に登って記念撮影してるひとも多かったけど、もう老樹になってきたこともあり、今年は「登らないでね」と注意書きが。



ライブ動画も配信中ですよ! 遠隔地のかたはこちらからお花見を!

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2017/03/27

最近のトレーダージョーズさん


最近のTrader Joe's さんでのお気にいり。
オーガニックラズベリースプレッド、アメリカのジャム系製品にしては驚きの甘くなさ!
どちらかというと酸っぱめである。
クリームチーズと合わせるとうまいです。


最近ご当地バッグを展開しているらしく、「Evergreen State」ワシントン州限定の、ポエムな感じのバッグが出てましたよ。99セント。



年末になるとトレジョは季節限定のギフト商品が出て、危険。ついギフトでなく自宅用にヘンなものを買ってしまう。
これは去年のクリスマス前につい買ってしまった7色ソルトつめあわせ。このパッケージといい、内容といい。
これでたしか、8ドルとかそういう感じだった。


レジ脇で「クランチ」といわれた日には買ってみないわけにはいかなかった、モチライス・ナゲッツ。
ちょっとしょっぱいけどまずまずでした。


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2017/03/26

相撲取りの使いみちと、本当は怖くない真田広之


暮れに絵描きのNちゃんからいただいた相撲取りマスキングテープの使いみちを考えあぐねていたのだが、ここに活用できました!

まるでこのテープのために作られたかのような白いボトルをカスタマイズ。
自慢のスモウボトルです。うふ。

ひさびさにようやくまとまった時間ができたので、さー映画だ!と行ってきたのが『LIFE』。


んんんんー。わたしはこの映画、好きじゃない。
真田広之さん、頑張ってらっしゃいましたが。

良かったところ:

キャラクターは国際宇宙ステーションらしい現実味があって(地味で)良かった。
一番先に死ぬ人が意外だった。
特撮(というのか)も素晴らしく、私の愛する低予算映画『LOVE』(宇宙ステーションの話なのに重力があるw)とは違って、完全に無重力状態を再現しててすごかった。

好きじゃない理由は今すぐに5つくらい思いつくけど、単純に、SF映画だと思って行ったらホラー映画だったという。
とりあえず、私はやっぱりホラー映画は基本的に嫌いです。

ホラー映画が嫌いな理由は、ほんとうに退屈だから。
ホラー映画のほとんどは全然怖くなくて、知らない人のホームビデオを見るより疲れる。

それとも、みんな、笑いがほしくてホラー映画を見るのかな?

この映画の最後は意外な、というかやっぱり、な結末なのだけど、それを見た隣の席のカップルがヒステリックに笑っていて、それがなんだかイヤな後味だった。

多分、ホラー映画が嫌いなもう一つの理由は、その視点が徹底的に他人事だからだわ。
橋田壽賀子劇場も私にとってはホラー。

同じような筋書きのホラーSFでも、『エイリアン』のほうがわたしはずっと好きだなー。猫が生き残るから、というのも理由のひとつだけど。

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