2013/05/05

潮干狩りの浜辺の謎物体


ピュージェット湾の奥まった南端にある、ペンローズ・ポイント州立公園(Penrose Point  State Park )というとこに行ってきました。

湾(Sound)といっても太平洋からは直線距離で100キロ以上は内陸。

ほとんど川か湖のような、波立つこともない水。でもたしかに海水で、干潮になると海藻がびっしり生えた砂州が露出します。


潮干狩りの人がけっこういました。シーズンは3月1日から5月半ばまで。

牡蠣、あさり(manila clam)、horse clam(巨大あさり。ハマグリの殻を厚くしておいしくなさそうにした感じのやつ)、ナミガイ(geoduck)なんかが穫れるようです。

穫れてるのはほとんどがアサリでしたが、50センチくらいの穴を一心に掘ってる人も多かった。ナミガイ狙いかな。



むかしはこのピュージェット湾南端のあたりは小さな牡蠣がたくさん自生していて、この地域のインディアンの大切な食糧であったそうですが、乱獲でほとんどいなくなってしまいました。この公園では牡蠣とアサリを浜にplant )しています。

アサリは一日ひとり40個まで、牡蠣は18個まで。牡蠣の殻はその場で剝いて置いてかなくてはなりません。 殻が次の世代の牡蠣が育つのに必要なんだそうです。


ふじつぼさん。

砂州を歩いていると、砂地からぴゅうぴゅう水が噴き出してきます。アサリか。熊手がなくて残念。



プリンス様の衣装のような色合いのヒトデくん。


石をどかすと、下からわらわらと小さなカニやら、わけのわからない生物が出てきます。

そしてこの物体は一体なに?


最初、トイレをかぱかぱするプランジャーのゴム部品が流れてきたのかと思ったけど、あまりに数が多い。そして砂で出来ているようで、さわるとほろほろ崩れる。

なんだろうこれ。


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2013/04/25

ブラックバード


少し前のうらうら晴れた週末。 カークランドのちょっと北寄りのJuanita Bay Parkへ。

最初ここは「ジュア二タ」かと思ってた。「ワニタ」が正解なのでした。
「わにたパーク」
鰐田ではありませんが、それでも良い気がする。

柳の新芽がきらきら。

ここは、在来種の動植物が生育する環境を再生しようとしている公園です。
歩道もボードウォークで湿地を保護。


 水辺で良く見る赤い肩章のブラックバード。和名は「ハゴロモカラス」。

 声はこんなです。

お巡りさんや体育の先生の笛みたいな、ちょっとすっとんきょうな鳴き声。 


真っ黒な羽毛に鮮やかな赤と黄色が目を引く、 イタリア~ンなカラーコーディネート。 

あ違う、旗的にはドイツか。

水辺の草の中でものすごくダンディーで、最初見たときには感動した。

鳴くときは肩の赤い羽根をふくらませて、すごい肩パッドが入ったスーツみたいな格好になる。

この日、水辺にいたのはこのほか、カメたち、カモたち、鵜の皆さんでした。


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2013/04/09

シアトルでガンボ




ニューオーリンズ記を書いてたらガンボが食べたくなった。

シアトルでガンボが食べられるのは、シアトルセンター近くの Toulouse Petit
店内も謎っぽいロートアイアンの飾りがたくさんの、ニューオーリンズ料理店です。

 朝食から深夜1時のレイト・ハッピアワーまで守備範囲の広いお店。



ランチのガンボには、なぜかフライドチキンがのっている。
濃いめのルーにカイエンペッパーの効いたスパイシーなガンボ。
味はわりとすっきりめ。私はもうちょっと混沌としているほうが好き。


 ベニエもありました。粉砂糖は控えめ、サイズも小さめのお洒落ベニエ。
 コーヒーはチコリ入りじゃなかったです。






シアトルガンボでもう1軒は、ダウンタウンとパイオニアスクエアの真ん中へんにある小さなカフェ、Mimosa Cafe
フランスパンまたはコーンブレッドつきでボウルが5ドル以下とたいへんお買い得。
オクラもたっぷり入ってるし、チキンもとろとろに煮えてます。
ガンボ〜!というヘビーさはないですが、私はかなりのお気に入り。

場所柄地味なお店ですが、ポイント高し。ベトナム風サンドイッチもおいしいです。

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2013/04/07

レンギョウ、桜、ベニスモモ


先週末の快晴とはうってかわって、湿った灰色の日々です。

たまに日の光がさすと、花や新緑の色が華やかに際立って、急に世界に色が増える。
モノクロの回想シーンが終わって、画面が色つきに切り替わるみたいな感じです。


10日ほど前、ぽっと晴れた日に近所で撮った花たち。午後のレンギョウ。


ベニスモモは、今年も満開期が長くて、数日前の嵐まで3週間くらい楽しめた。





今年は短い花の命だったソメイヨシノ。でも快晴に満開が重なって、それは豪華でした。

来年こそはのんびりとお弁当を広げてお花見を楽しみたいものです。


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2013/04/06

花嵐


今日用事があってワシントン大学キャンパスまで行ってきました。

前回書いたレニアー・ビスタの噴水方面はまだ桜がかなり残ってましたが、QUADのほうは…


 昨日からの雨と風で、もう9割方散ってますた。


 幹にまだ少し無傷のグループが。


先週末から今週始めが超満開で超快晴だったのに、ちょうど首がまわらないほど忙しくて、みのがした。


でも芝生に散り敷いた花も、豪華。


予報は雨降りだったからカメラも持っていかなかったので、電話カメラ画像です。


シアトルの桜は雨さえ降らなければ3週間以上満開状態が続くのだけれど、今年は寒さが急に緩んでぱーっと晴れて盛大に咲いて、軽い嵐で盛大に散ってしまった。

日本の桜と同じくらいの足の早さでした。

儚くも、豪華。



散り敷いた桜の中で勉学にいそしむ(たぶん)青年。桜には若者が似合うねえ。


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2013/04/03

博覧会


今回のSoy Source 記事には、1909年にシアトルで開催された『アラスカ・ユーコン・パシフィック博覧会(Alaska-Yukon Pacific Exposition)』のことを書きました。


ワシントン大学キャンパスで開催されて、キャンパスの基本設計にも寄与した博覧会。

建物のほとんどは石膏製の短期用で、会期が終わるとすぐに取り壊されてしまったものの、キャンパスで長期使用することを前提に建設されたものもいくつか、現役で残ってる。

会場のキモだった、レーニア山が見える噴水広場「レーニアビスタ」も。晴れた日のあの噴水越しのレーニア山の眺めは感動的だけど、1世紀前の万博会場の一部だったというのを知った時にはちょっと驚いた。

スザロ図書館には壁に大きな博覧会当時の写真が飾られているけれど、ワシントン大学の学生も、キャンパスが万博会場だったというのはあんまり知らないようです。



大日本帝国出資の「ニッコー・カフェ」、写真はaype.net より。賑わってますね。

文明開化の日本国は張り切って欧米の万博に出展しただけでなく、国内でも盛んに博覧会を開催していた。

夏目漱石先生の『虞美人草』を読んでいたら、ちょうど小説が新聞に連載されていた1907年に上野公園で開催された東京勧業博覧会が出て来てた。

(引用)
蛾は燈に集まり、人は電光に集まる。輝くものは天下を牽く。金銀、砂礫、瑪瑙、 瑠璃、閻浮檀金、の属を挙げてことごとく退屈のひとみを見張らして、疲れたる頭をがばとはね起こさせる為に光るのである。…

 文明を刺激の袋の底に篩い寄せると博覧会になる。博覧会を鈍き夜の砂に漉せば燦たるイルミネーションになる。いやしくも生きてあらば、生きたる証拠を求めんがためにイルミネーションを見て、あっとおどろかざるべからず。文明に麻痺したる文明の民は、あっと驚く時、始めて生きているなと気が付く。

(引用おわり)

シアトルの博覧会はこの2年後だからほぼ同時代。真夜中まで会場を燦爛と飾ったというイルミネーションは、「疲れたる頭をがばとはね起こさせ」たんでしょう。

「文明 」がまだ新しくてピカピカの、金箔つきの唯一無二の価値であった時代。日本は日露戦争でとほうもない数の戦死者を出したけれど、とにかくロシアに勝って、強国になったと鼻息荒かった。欧州も米国も、まだ世界大戦を知らない。
 



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2013/04/01

ガンボとエトゥフェ

 

ニューオーリンズで食事といったら、やっぱりどこに行ってもガンボを注文しなければ済まない気がして、ほとんど毎食のように食べてしまいました。

小麦粉と油をじっくり炒めるルーと、玉ねぎとグリーンペッパーとセロリ、辛いソーセージ、オクラ、がトラディショナルなガンボのメインだけど、レシピもほんとにいろいろで、スープのとろみ加減や色、ライスの量、具の中身もいろいろ。


フレンチクォーターの「Napoleon House」。18世紀末に建った建物で、市長だった当主が、セントヘレナ島に幽閉中だったナポレオンを連れてきて住んでもらおうと提案したのだそうだ。亡命が実現する前にナポレオン閣下は亡くなってしまったものの、「ナポレオンハウス」という名前だけが残ったという、微妙なランドマーク。


これも食べた。ざりがにのエトゥフェ(etoufee)。
インド的スパイスが入っていないカレーのような、こってり料理。
まず見た目にがつんと来ます。
食後はしばらく毛穴からザリガニの匂いがしてくる気がした。
つけあわせはカラードグリーンとグリッツ。うまかった。



これはフレンチクォーターの外にある有名店Mother's でした。
町の定食屋さんみたいな内装、カフェテリア式のキッチン、ビニールばりの椅子、と地に足のついたご商売ですが、ランチタイムは激混み。そしてほんとにうまかった。
ニューオーリンズに行くことがあったら、またぜひ行きたい。


最後の夜は少年の願いを聞き入れて、スペアリブを食べに少し町はずれのThe Joint に。
暗い住宅街の中にぽつんとあるお店で、ここも混んでいたー。
少年は大満足なり。
 

南部の食はレベルが高い。生きているー、という感じがする。


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