2011/04/16

Daffodil


春先いちばん、スノードロップやクロッカスに続いて花咲くDaffodil(らっぱ水仙)。
まだ枯れ色ばかりの中に、黄色や白の大きな花がぱんぱかぱーんと次々開いて、街路の植え込みや花壇がぱーっと明るくなる。

シアトル近辺では学校でも公園でも住宅街でも、ほんとうにたくさん植えられている。
春といってもグレーな日が多いなか、この元気な黄色と白は気持ちを明るくしてくれる。


そしてとてもとても密集して植わっていることが多い。これはグリーンレイクの植え込み。
満員電車さながらのぎゅうぎゅうぶりです。


 この花は、華麗なんだけれどもなんとなく、どこか親しみが湧くというか、隙がある気がする。見た目はめちゃ派手で綺麗なんだけど根は素朴ですごく親切な良い子、みたいな。

 ぎゅうぎゅう詰めでも、むっとしていない感じ。お衣装はあくまでフリフリが似合う、根っから鷹揚なプリンセス。


水仙が一段落して少しまばらになってくると、そろそろチューリップの出番です。


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2011/04/15

Third place books


Third Place Books は、Elliot Bay Book Company と並ぶ、シアトルの名物インデペンデント書店。

こちらはユニバーシティ地区に近い Ravenna 店。
閑静な住宅街にある、こじんまりした居心地の良い書店です。
Lake Forest Park のタウンセンターにももう1店舗、もっと面積の広いお店がある。


インデペンデント書店のなにが素敵って、この書店員さんの手書きのポップ!
おすすめの本を熱を込めて、ときに偏愛気味に紹介してくれるこの手書きポップ、日本では大型書店でもよく見かけるけれど、バーンズやボーダーズではお目にかかれない。書店員さんの本に対する情熱がしみじみ感じられる。

ここは、ポートランドの有名書店 Powell's とおなじく、新刊と古書をごたまぜで取り扱っている。同じ棚に新しい本と古本が並んでいて、買い取りもしてくれる。
この日はお目当ての本が古書でみつかってほくほくだったのだけど、つい予定外の本も買ってしまって結局同じ出費になってみたり…。


イースター間近なので、レジにはうさぎのチョコがたくさんあった。
あんまり日に当たってない感じのクールなレジのお兄ちゃんもかわいいw


ここは、奥がカフェ兼、けっこうきちんとしたギリシャ料理レストランになっている。手前がカフェスペース、奥がレストラン、地下がパブになってるようだけど、昼間はレストランスペースもカフェと同様に使ってよいらしい。

 ヤクルトジョアかと思ったらギリシャのお塩でした。


フェンネルとトマトのスープ、(カップ)4ドル。うまーー。ボウルにすればよかったと思った。
隣のお母さんは、子どもにジェラートを食べさせ、書類にペンを入れながら赤ワインを飲んでいた。かっこいいなあ。なんだかヨーロッパだ。





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2011/04/13

花木蘭


桜が咲き始めたと思ったら、あっという間に春爛漫。
モクレンもただいま満開です。

東京ではたしか、桜よりもずっと前に咲いていた記憶があるのだけど、シアトル近辺では花の時期が長いせいなのか、桜もモクレンもレンギョウも一緒にわーーっと咲いて、ご近所が一気に華やかになる。


紫木蓮は優雅。イブニングドレスのよう。なぜか「ロメオ・ジリ」と頭に浮かぶ…?

 日本のモクレンもこんなに密集して咲いていたっけ? 花の数がハンパない。


モクレンよりも10日ほど早く咲き始めたコブシ。こちらはそろそろ終わり。
満開のコブシは、ばさばさと飛び立つ鳥の群れのよう。

英語ではどちらも magnolia (マグノリア)。
初夏に花をつけるタイサンボクも、マグノリア。
モクレンは「Magnolia liliiflora」というようだけど、園芸家でない限り、区別して呼んでないみたい。

そのliliflola の一種で、「Mulan Magnolia」ていうのもある。

Mulan = 木蓮なのか! ディズニー映画のMulan ちゃんは、「モクレンちゃん」だったのね。

たしかに、Mulan ちゃんに似合う花だ!「木蓮」は日本の宛て字で、漢名は「木蘭」。Mulan ちゃんの正式名は「花木蘭」なのだった。へぇぇ。

ちなみに「辛夷」の中国語読みは?と思って聞いてみると「シンイ」。そのまんまでした。





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2011/04/12

巨大すぎるつくし

おだやかな春日和です。

ワシントン湖畔(東岸、ケンモア付近)の公園で、つくしを発見。

しかーし。サイズは、エクストララージ。

(手モデル、Kaoru様。ご協力ありがとうございます)

これは本当に同じ植物なのでしょうか。
土筆の英名は「horsertail」。スギナの形状からなんでしょうね。
たしかにこの大きさなら、原寸で馬の尻尾。



これでは佃煮にはならないと思われ。
この大きさだと、土筆の形状って、ぜんぜんかわいくない…。



ツタをかき分けて出てくる一団。
春の野原より、恐竜時代のジャングルのほうが似合う。ジュラシックパークにありそう。

 

今日は本当に一日、おだやかな春の空だった。
公園の芝生にはデイジーも咲き始めて、いつのまにかまわりが新緑でいっぱい。


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2011/04/11

Harvest



今ごろになって人気ドラマ『Grey's Anatomy』をNetflix のストリーミングで見始めた。そういえばこれ、シアトルが舞台だったのか、と最初のエピソードを見て思い出した(遅。

スペースニードルやフランク・ゲーリー作のうねくったEMPが毎回ちらっと出てくると、お、と思うようになったな、と思う。(ワイキキビーチやダイヤモンドヘッドにも、今でも、お、と思うけど)だいぶシアトルが目に慣れて来た。メレディス達が住む古い一軒家も、いかにもシアトルらしい。あれはどのへんなんだろう。高速の近くのショットがあった気がするけど。

字幕なしではとてもじゃないけど医学用語が飛び交う「OR」(operation room、手術室)の中の医者同士の会話は拾えないのだけど、このドラマはあまり医術自体が中心ではないのでストーリーを追うにはぜんぜん困らない。

でもその中で、衝撃的だったのが harvest という言葉。
はずかしながら全然知らなかったのだけど、harvest には穀物や野菜の収穫という意味のほかに、医療の現場で「臓器の摘出、採取」という意味があるのですね。
ほかに使うことを前提にした場合の摘出。
 
ドラマでは、脳死と判定された患者の前に臓器を取りに来た医師がずらりと並び、それぞれ患者から取り出された目的の臓器を受け取ると、ピクニック用に使うのと同じ形の小型のクーラーボックスに納めて、臓器を待つ自分の患者のところへ急ぎ去る。

まるでハゲタカのよう」という主人公の心の声のナレーションと重なって、一番印象的なシーンだった。

日本で初めて、15歳以下の患者の脳死が判定されたというニュースを見て、この言葉を思い出した。

子どもの脳死判定について慎重になるのは当然だとおもう。今回の記事でも、わざわざ、「虐待などの事実がなかったことを確認した」とあった。

臓器を唯一の希望として待っている人がいる一方で、まだ血を送りだしている健康な心臓を自分の息子の体から取り出すことを承諾するというのは、どれほど辛いことだろうか、想像するだけで血の気が引きそう。

ニュースによると親御さんは「彼の身体を役立てることが、彼の願いに沿うことだと考えた。身体の一部だけでもどこかで生き続けていると考えると、彼を失ったつらさや悲しみから少し救われるような気がしている」とコメントを出している。
その気持ちは想像してみることしかできない。

harvest というのはあまりに重い言葉だ。




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2011/04/08

満開


ひさびさの快晴。時々晴れ間はのぞいてはいたけど、このところどよんと雨続きで、こんなに日の光を浴びたのは何週間ぶりだろうって感じ。
桜も満開です。上はバラードの住宅街。

 こちらはUW(ワシントン大学)。

シアトルの桜の名所ということになっている。

このところ寒かったから、(気温、昼間でも10度C以下の日が多かった)花が長持ちする。

これは約2週間前、3月28日のUW。


こちらは本日(4月8日)。ほとんど変わってません。2週間連続満開って、関東地方ではあり得ないよね。

お天気で金曜なので今日は人出が多かった。
学内なのでもちろんカップ酒を片手に宴会している人はなく、芝生に寝そべってテキストを読みふけっている学生諸君もいてアカデミックな花見。もちろんただ寝そべってる人も、コドモ連れや犬連れも、木に登っちゃってる諸君もいた。みんな久々に青空を見て静かにはじけちゃてる感じ。

このところニュースを見れば心配なことばかりだし、ほかにも鬱々とすることばかりでかなり精神的にやられていたのだけど、日なたに出たら元気になった。やっぱり太陽って偉大 。

今学期からUWのコースを取ることにしました。社会人向けの夜間コースというのがあって、学期ひとコマずつでもちんたら取ってよいというのです。こういうところが本当にアメリカの大学ってフレキシブル。



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2011/04/03

クリスマスローズ

Christmas rose (クリスマスローズ)。別名ウインターローズ。

花壇にほかの花がない、まだ朝晩地面が凍りつく頃からひっそりと咲き始める。バラとは何の関係もなくて見た目も全然似てないと思うのだけど、ヨーロッパではクリスマスの時期に咲く貴重な花>花と言えばバラ>夏のバラの面影を忍ばせる、という存在の花であったようだ。

Google books をちょろっと見てみたら、1922年の本にこんな詩が載っていた。

Pale winter roses, the white ghosts
of our June roses,
Last beauty that the old year boasts
Ere his reign closes

冬の庭に群れ咲く白い花は、6月の庭に咲くバラの幽霊のようだ、という気分はわかる気がする。ヨーロッパの暗い冬にはなおのこと、死に絶えたような庭の一すじの希望的存在だったのだろう。

この辺ではクリスマスをかなり過ぎた1月末くらいから咲き始めて、まだまだ咲いている。


良くみると、トロピカルな風情もある。

上記本によると、ギリシャではこの花の根から取った薬は、頭をハッキリさせるために哲人に用いられ、フランスでも少し気の触れた人を正気に戻すための薬として使われていたのだとか。でも沢山使うと猛毒だそうだ。



花言葉は、「Relieve my anxiety(私の不安を取り除いてください)」。



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